鈴木舞 鈴木千琴 "hermanas" en GARLOCHÍ
- norique
- 10月7日
- 読了時間: 2分
(martes, 7 de octubre 2025)
2024年12月15日(日)
Show レストラン ガルロチ(東京・新宿)
写真/フォトチョイス
Fotos por Photo Choice
文/金子功子
Texto por Noriko Kaneko

フラメンコ舞踊家である母、曽我辺靖子のもとで幼少から舞踊を学び、現在は母とともにフラメンコスタジオ”hermanas”(エルマナス)で講師として指導や舞踊活動を行う鈴木舞・千琴の姉妹による4年ぶりとなるガルロチでのライブが開催された。
最初の曲は、青とピンクの衣装のコントラストが美しいパレハ(ペア)のアレグリアス。明るく開放的な舞の踊りと、しなやかで柔らかい千琴の踊りと、個性の違いがそれぞれ魅力的だ。
途中からは千琴のソロとなり、緩急のメリハリが効いた踊りで観客を魅了する。
続いて、ブラウン基調の衣装に替えて登場した舞のソロはタラント。スピード感やダイナミックさといった持ち味を生かした踊りは存在感にあふれていた。
母娘そろって河上鈴子スペイン舞踊賞を始め数々の受賞歴に輝き、また舞台経験が豊富なことから二人とも舞台を大きく使って魅せるのがうまい。
尾藤のギターソロはグラナイーナ。音の粒がきれいな美しいアルペジオを奏で、音の響きを大切にしている演奏が印象に残った。
舞のファルーカは山﨑のギターと作り上げた一曲。郷愁を誘うようなメロディーに乗せて、長身を生かした踊りと力強い足技で表現する。

千琴のソロはマルティネーテ。カンテの二人が打ち鳴らすバストンの音に合わせて、巧みな足技とペジスコを効かせた踊りで見事な協演を魅せる。

ミュージシャンらによるソロはタンゴ。沸き立つグルーヴが会場の空気を盛り上げ、ムイフラメンコな時間を楽しませてくれた。
ラストはパレハでのカーニャ。好対照な互いの個性を見せながらも踊りの呼吸はぴったり。言葉は無くても一緒に舞台に立つだけで気持ちが通い合っているような二人の姿は、互いの信頼関係があるからこそだろう。

最後のフィン・デ・フィエスタでは、今回のライブを見守ってきた曽我辺もひと振りを披露。
フラメンコを通して深められてきた母娘の絆を、大勢の観客と分かち合った心温まる公演だった。
[出演]
バイレ:鈴木舞 鈴木千琴
カンテ:大渕博光 有田圭輔
ギター:山﨑まさし 尾藤大介
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