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Dr.ファロのフラメンコ・クリニック vol.5

  • norique
  • 8月20日
  • 読了時間: 4分

(miércoles, 20 de agosto 2025)

 

大阪を拠点に活動し、劇場公演からタブラオライブまで日本各地で大活躍中の若手フラメンコダンサー、ファロリート(Farolito)こと出水宏輝さんが、フラメンコを愛する皆様の様々なお悩みに、親切&丁寧にアドバイス。

その処方箋は、もしかしたらあなたの役にも立つかもしれません。

尚こちらのクリニックは、2か月毎に診察いたします。


文/出水宏輝

Texto por Kouki Demizu


2508_出水宏輝⑤_ライブ
©萩森琴美

Q1.

パルマがなかなか上手くなりません。

特にシギリージャのマチョの時は速くて付いていけません。

また、裏拍に入れるのも難しいです。

速く打てるようになったり、裏拍に綺麗に入れるための練習法などパルマ上達のためにやるべきことやがあればぜひ教えて欲しいです。

よろしくお願いします。

(ペンネーム:雪国のゆきちゃん さん)


▶︎僕もなかなか上手くなりません。難しいです。

そんななか僕が心がけていることは「相手を思いやる」ということです。

例えば踊り手がどのように踊りたそうにしているか、ギターリストがどうファルセータを弾こうとしたいか、歌い手がどのように歌を歌っているか。

そこを意識すれば少しでも華やかに添えられるのかな?と思います。


シギリージャのマチョなどテンポが速い時こそ、力みすぎないことが必要かと思います。力むと目一杯叩こうとして変に力が入ってしまい、遅れたり早くなる要因にもなります。


僕は少しでもパルマが上手く叩けるように、いろいろなフラメンコ音楽を聞いて、耳を鍛えようと努力しています。音楽のなかにあるcorteがアクセントと違うところにあったらどう叩こうと思えるか。さまざまなやり方を耳に聞き入れておくことが大事なのかなと思います。


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Q2.

フラメンコ独特のペソのある動きに憧れます。内面から染み出る事の他、技術的にどんな事を意識したら良いでしょうか?

重心、可動域を出した方が良い箇所、安定させた方がいい箇所など、アドバイスありましたらお願いします。

(ペンネーム:ayay さん)


▶︎ ペソのある動き、僕も憧れます。どんなことを意識すればできるようになるのか、僕も模索中ではあります。

意識していることは足の裏へ重心を満遍なく巡らせて立つ、マルカールする、エスコビージャをする。そうすることで少しは重さが出るのかな?と思います。

上半身を引き上げる意識がある方がたくさんいらっしゃいますが、その対(つい)で下半身も床に吸い付かせる意識を持つとより一層重みが出ると思います。

腰を安定させて尾骶骨(びていこつ)から上に引き上げて立つ。


そう意識することで身体から重みが表現できるかと思います。


あとはよく食べて、よく寝ることですかね?(笑)



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出水宏輝プロフィール写真
©Shigeto Imura

【プロフィール】

出水宏輝(Kouki Demizu)/10歳の時に石川敬子フラメンコ教室にてフラメンコを始め、田中光夫氏にギター・カンテを、舞踊・パルマを棚原美和氏に師事。14歳のときにタブラオ ロス・ヒターノスで男性舞踊手としてプロデビュー。2014年、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の1期生として1年間スペイン留学。2018年第1回全日本フラメンココンクールで努力賞、2019年日本フラメンコ協会第28回フラメンコ・ルネサンス21「新人公演」で奨励賞、2021年第10回エルスール財団新人賞(フラメンコ部門)を受賞。

また、2018年摂南大学入学宣誓式にて、在学生300名以上とフラメンコのフラッシュモブを大阪城ホールにて実施。

現在、大阪を拠点としながら全国各地で精力的に活動している。


☆活動情報はこちらから。


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