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- 【インタビュー】Mercedes de Córdoba
メルセデス・デ・コルドバ クルシージョツアー2025 in JAPAN (viernes, 3 de octubre 2025) のべ16日間、合計7都市、全55クラス。 スペインはもちろん世界各地でも絶大な人気を集めるフラメンコ舞踊家、メルセデス・デ・コルドバの来日クルシージョツアーが5月から6月にかけて開催されました。 このまたとない絶好の機会に、私もバイレ練習生のひとりとしてクラスに参加。 さらにツアー最終日には、メルセデスご本人へのインタビューという貴重な機会を得ることができました。 今回はメルセデスへのインタビューと、クラスの体験リポートをお届けします。 ・ クラス体験リポートはこちら 取材協力/松 彩果 Colaboración por Ayaka Matsu 聞き手・写真/金子功子 Entrevista y foto por Noriko Kaneko 横浜の会場スタジオ・ダンスパレードにて ――今回の来日クルシージョツアーも最終日を迎えました。今の率直な気持ちはいかがですか。 メルセデス : 不思議な気持ちです。家族が待っている家に帰りたいのに、日本を離れたくないの。私はこの国が好きだし、一緒に仕事をした人たちや、食事や文化も全部好きで。日本はいつも私に大切な出会いをもたらしてくれるの。人生ですごく辛いことがあったときも、日本での出会いが私の人生を大きく変えてくれた。だから日本は、私にとって大切なお守りなんです。 私は日本語を話せないし、また満員電車も日本ならではだし、わざとぶつかってくる人もいたりね(笑)。でもそういうのはまったくストレスではないんです。それよりも、日本のグルメやファッション、カルチャー、裏路地の風景、楽しさや居心地の良さとかの方が私にはとても大切で。 そういう経験したことや感じたこと、全てが踊りに出るの。 フラメンコを仕事として日本に来ているけど、私はアーティストである自分とひとりの人間としての自分を分けて生きられないから、そういったことがとても大事なんです。 今回のツアーは参加者の皆さんも優しくてフラメンコに敬意をもってくれて、とても充実していて幸せな気持ちです。だから終わってしまうのがとても悲しいんです。 ――今回の来日クラスはどんなクラスをしようと計画していましたか。また教える時にいつも心掛けている事はありますか。 メルセデス : 前もって準備などはしないです。実際にクラスに行ってから、参加者のモチベーションとかレベルとか、それぞれの様子を見て決めます。でもどのクラスでも説明しているのは、 何より大事なのは、まず感じるから動き始めるっていうこと。 心が何かを感じるから、自然に身体が動くの。だから、自然であることが大事だってことは、どのクラスでも伝えています。 ――日本人の受講生の印象はどうですか。スペイン人や他の国の受講生との違いは、何かはありますか。 メルセデス : 日本もそうだけどメキシコやアルゼンチンなど海外の人たちは、フラメンコが自分たちの物じゃないから、 よりフラメンコを学びたいっていう強い意欲と敬意をスペイン人たちよりも持っている っていうところは、いつも感じますね。もちろん、全員がそうだというわけではないけど。 ――今回のクラスの中で、何か強く記憶に残っているエピソードなどあったら教えてください。 メルセデス : そうね…例えば昨日のシギリージャのクラスではすごく力強いエネルギーを感じたわ。他にも椅子を使った裸足のブレリアクラスや、大人顔負けの子供達の踊りとか、本当にたくさんの楽しい瞬間があった。今回は札幌から福岡までたくさんの都市を回ったけど、どのクラスもみんな違っていて、でもどのクラスでも皆さんがものすごく喜んでくれていたのが印象的でした。 ―― スペインに帰国してからは、どのような活動を予定していますか。 メルセデス : 帰国してからすぐ、イタリカ・フェスティバルで上演する最新作「Olvidadas (A las Sin Sombrero)」の公演で、イタリアのローマ劇場に行きます。その次はバルセロナのタブラオ、コルドベスの特別企画のショーに2週間出演します。それから1日だけセビージャに戻って、今度はメキシコやアメリカのアルバカーキに行って、帰ってきたら自分のソロ・リサイタルの準備をしないといけないの。大きな作品ではないけど、フラメンコのパロを5~6曲踊る予定です。その後にもコルドバやマドリードで劇場作品を上演したり、2026年のセビージャのビエナルに向けての準備もあるし、本当にたくさんの予定が続いているわ。 「Olvidadas (A las Sin Sombrero)」は、 «Las Sin Sombrero»として知られる27年世代の女性たちに捧げた作品です。ロルカをはじめ文学や詩、芸術、絵画などで男性たちが注目を集めていたその時代は女性に対してはすごく閉鎖的で、そうした彼女たちの怒りを作品にしました。 今まではもっと自分の感性とか人生について作品を作ってきたけど、今回初めて誰かに捧げる作品というものを作りました。 ――最後に、日本のフラメンコ愛好家たちに向けてメッセージをお願いします。 メルセデス : これからも強い意欲を持ってフラメンコを続けてほしいですね。基礎を固めて、知識を深めたり出逢いを大切にして、技術を上げていってほしい。日本の皆さんにも他の国の人達にも伝えたいことだけど、フラメンコは職業とするには、とても幅広くて大変なものです。でも それを乗り越えた先に、その人自身のアルテが表れるの。 そのアルテこそがフラメンコの魅力だし、努力無くしては自分の身体で思いのままに踊ることはできません。 今回のツアーはとても楽しくて、参加した皆さんとはまた近いうちにお会いできたらと思います。そしてまたいつか日本にクラスで呼んでもらえたり、私の舞台作品を日本の皆さんに観てもらえたらと思っています。 【プロフィール】 Mercedes de Córdoba(メルセデス・デ・コルドバ) /舞踊家・振付師 古き良き時代のフラメンコの薫り、豊かで品格に満ちたフラメンコ舞踊家。 スペインで最も権威のあるコンクールで数々の優勝を重ね、自身のカンパニーで有望なキャリアをスタートさせる。『Sin Más』『Ser. Ni conmigo ni sin mi』『Si. Yo quiero』どの作品も観客、評論家、専門誌から最高の評価を得ている。 更には多くの現代の踊り手達が彼女に振付や芸術監督として公演を手掛けてもらっている。 パウラ・コミトレ『Cámara abierta』 フェルナンド・ヒメネス『Con-migo』 アンヘル・ロハス『Ya no seremos』 ラファエル&フアン・カンパージョ『Sangre』 アデラ・カンパージョ『Nacer para morir』『De Sevilla a Cádiz』 ヘマ・モネオ『Sonido de mi amor』 アゲダ・サアベドラ『Venero』 =====
- 新・フラメンコのあした vol.32
(miércoles, 1 de octubre 2025) 20年以上にわたりスペインで活動するジャーナリスト東敬子が、今気になるスペインフラメンコのあれこれを毎月お届けします。 今月は、この7月にマドリードのサルスエラ劇場で上演された、スペイン国立バレエ団の新作公演についてのリポートです。 スペイン国立バレエ団 『アファナドール』 サルスエラ劇場、マドリード 2025年7月13日 Ballet Nacional de España “Afanador” Teatro de la Zarzuela, Madrid. 13 julio 2025 文/東 敬子 画像/宣伝素材 Texto por Keiko Higashi Fotos: por promoción スペイン国立バレエ団の最新作『アファナドール』が「意欲作」なのか「問題作」なのかは、意見が分かれるところ。監督ルベン・オルモが打ち出した今回の作品は、しかしながら見逃せない「話題作」であることは確かです。 今回の作品は、1人の外国人写真家が独自の視点で描いたアンダルシアを、コンテンポラリーダンスの振付家を起用しステージ上で再現するという、異色の試みでした。 バレンシア出身で、コンテンポラリー界の若き奇才マルコス・モラウ(1982〜)は、バルセロナと米国ニューヨークでダンス、演劇などを学び、舞踊団「ラ・ベロナル」を主宰。現在は世界中で活躍しています。その彼が創り上げた『アファナドール』 (2023)は、コロンビア出身で米ファッション界のトップを担う写真家ルベン・アファナドール(1959〜)が産み出すアンダルシアを見事にステージに映し出しました。 『ミル・ベソス』 (2009)と『アンヘル・ヒターノ』 (2014)の2冊の写真集で展開されるアファナドールのスペインの情景は、アバンギャルドで挑発的。モラウはその魅力をファッショナブルに、洗練された動きで余すところ無く表現。抽象的な音楽と同じモチーフを繰り返す動きも彼ならでは。そして自身も写真を学んだというモラウの、動きを映像美として捉えるこだわりは、今までのスペイン舞踊、フラメンコの公演ではあまり体験し得なかったもの。その壮大さに圧倒されました。 しかしながら、これをスペイン国立バレエでやる意味があったのかと問われれば、疑問を感じざるを得ません。体感では、観客は皆、多かれ少なかれ同じ想いだったのではないかと思います。 スペイン国立バレエでは、アントニオ・ナハーロ監督時に発表された『エレクトラ』 (2017)でも、コンテンポラリー界から振付家アントニオ・ルスを招き、ドラマチックな大作を発表しました。しかし今回は、その時の感覚とは若干違うものを感じました。 大きな違いは、ルスの場合はスペイン舞踊とフラメンコの経験があったのに対し、今回はモラウを含め参加した振付家は、バイラオールのミゲル・アンヘル・コルバチョ以外、それがなかったということです。その事実は「スペイン舞踊の舞踊団」作品を創る上では、やはり大きなハードルだったと言わざるを得ません。創っている彼ら自身は、もしかしたらあまり感じていなかったことなのかも知れませんが、観ている観客の私たちにとってはそれは明らかでした。 簡単に言えば、この舞踊団の踊り手が持つ能力をもっと活かして欲しかった。タップダンスの様に足を踏む場面がありましたが、音も動きも単調。とても物足りなく感じました。例えば、フラメンコのカンタオールにポップスを歌わせると、みんな軽々とこなすんです。ホイットニー・ヒューストンとか、朝飯前という感じ。つまりは、フラメンコの方が全然難しいわけです。ですから、この舞踊団の踊り手たちにとって、コンテンポラリーの表現も、私には「軽々」という感じに見えました。 昔あるフラメンコギタリストが言っていました。「俺たちは練習すればジャズミュージシャンに加わってジャムするのは簡単だけど、ヤツらは練習してもフラメンコに入って来れない」と。アファナドールの写真が表現するアンダルシアは、彼のビジョンであり、モラウのそれも然りです。魅力的なビジョンである事は、間違い無い。でも彼らは斬新でおしゃれではあるけれど、どこか、違う。どこか誇張した、異質なものがある。でもそれも、分かって演出するのと、分からずにやるのとでは大きな違いがある。少なくとも、観るものにとっては。 ですから、この作品がコンテンポラリーダンスとしては素晴らしい作品だったと言えたとしても、スペイン舞踊なりフラメンコなりを発展させ、魅力を増強させてくれる金字塔的な作品になるのかと言えば、 それは難しいと言わざるを得ないと思います。 【筆者プロフィール】 東 敬子 (Keiko Higashi) /フラメンコ及びスペインカルチャーのジャーナリストとして、1999年よりマドリード(スペイン)に在住し執筆活動を続ける。スペインに特化したサイト thespanishwhiskers.com を主宰。 =====
- 【news】《田村陽子とFlamenco 30周年記念公演 vol.1》
昼公演『Flamencas』 夜公演『Ilusión』 (domingo, 28 de septiembre 2025) 劇場公演やタブラオでの舞踊活動を中心に、振付・演出家としても活躍するフラメンコ舞踊家、田村陽子さんのフラメンコ活動30周年を記念する公演が新宿ガルロチで開催されます。 舞台は昼・夜の2公演。昼の部では、これまで指導・育成や振付・演出でつながりのあった今注目の若手ダンサーと共に群舞やソロを予定。お店の空間を生かした、一人ではできない演出が楽しめるようなステージになるとのこと。 夜の部は、田村さんの長年のダンスパートナー、ヘスス・オルテガをゲストに迎えて、タブラオフラメンコの醍醐味や舞踊団での経験で培った技術と表現が堪能できる舞台が予定されています。こちらはすでに満席で、現在キャンセル待ちでのご案内になります。 自身の舞踊活動を支えてくれるたくさんの方々への感謝と、これまでの歩みとこれからの展望が詰まった見応えのあるステージを、ぜひ会場でお楽しみください。 <日時> 2025年11月24日(月祝) 昼『Flamencas』12:15開場/12:45開演 夜『Ilusión』 17:30開場/18:00開演 *現在キャンセル待ち <場所> 地中海料理&ワイン Show レストラン ガルロチ https://garlochi.jp/ <チケット> 全席指定1ドリンク付き ・プレミアム席 (限定34席) 9,000円 →お一人様4枚まで ・A席 8,000円 ※2公演通しの場合は合計金額より1,000円割引となります。 * チケット申込フォーム はこちらから <Cast> ◼︎Baile踊り 田村陽子 Jesús Ortega 友情出演(夜のみ) 脇川愛(昼のみ) JURINA(昼のみ) 鬼頭幸穂(昼のみ) ◼︎Cante 唄 Manuel de la Malena Paco El Plateao ◼︎Guitarra ギター 斎藤誠 ◼︎Violín バイオリン 平松加奈 ◼︎Percusión パ-カッション 海沼正利 =====
- わが心のスペイン vol.22
(viernes, 26 de septiembre 2025) 南房総と南スペインで田舎暮らしを楽しむ、石井崇が描くスペインの情景。 『3人のヒターナ』 彼女らの制服は水玉模様のエプロン。 踊るときもこの格好でたち振る舞うことが多い。 今でも観光地にローズマリーの枝を捧げながら物乞いをする女性も多い。 いっとき、彼らと一緒にテキ屋業をしていたのも昨日のように思い起こします。 ( 写真はフェレイローラ村 ) 【プロフィール】 石井崇(Takashi Ishii) /画家。1942年東京・京橋生まれ。東京芸術大学卒業後、1975年単身スペインに渡り、村祭りを回るテキヤ業などでしのぐ。セビリア郊外アルカラ・デ・グアダイラに居住。1989年よりグラナダ・アルプハーラ(Alpujarra)地方にあるフェレイローラ村(Ferreirola)にアトリエを構え、今はフェレイローラ村と南房総館山をふたつの故郷とし、田舎暮らしを楽しんでいる。著作は「おれたちがジプシーだったとき」、「詩画集プラテーロとわたし」、「スペイン四季暦」、「南スペイン、白い村の陽だまりから」、画集「イシイタカシの世界」など。2004年「館山親善ふるさと大使」に任命、全国大学フラメンコ大会を企画。 ホームページ「イシイタカシの世界」 http://www.oliva2004.net/index.html ======
- アーティスト名鑑 vol.27
(domingo, 21 de septiembre 2025) スペイン在住30年以上、多数の一流フラメンコ・アーティストらとも親交のあるフラメンコ・ジャーナリスト志風恭子が、歌・踊り・ギターそれぞれの代表的アーティストらのプロフィールをピックアップ。過去の取材で撮影した写真や、チェックしておきたい動画などもご紹介します。 文・写真/志風恭子 Texto y fotos por Kyoko Shikaze *名鑑登場アーティスト一覧は こちらから フォスフォリート(カンテ) マノロ・マリン(バイレ) フアン・マジャ“マローテ”(ギター) Antonio Fernández Díaz “Fosforito” Puente Genil (Córdoba) 3-8-1932 フォスフォリート 本名アントニオ・フェルナンデス・ディアス 1932年8月3日 コルドバ県プエンテ・ヘニル生まれ 2002年パコ・デ・ルシアのパストーラ・パボン賞授賞式にて。左からレメディオス・アマジャ、パコ、フォスフォリート、ライムンド・アマドール、ポティート 20世紀後半のフラメンコを代表する歌い手の一人、フォスフォリートは幼くして歌い始め、15歳の時にはロンダのフェスティバルにアントニオ・デ・プエンテ・ヘニルの名で出演していたという。1956年第1回コルドバのコンクールでの4部門全部で完全優勝し、一躍その名が広まり、フアン・バルデラマら内戦前から活躍のスターたちと肩を並べる存在に。パコ・デ・ルシアやフアン・アビチュエラらの伴奏で数多くの録音があり、その深い知識で、多くの後進たちのお手本となった。ヘレスのフラメンコ学会の賞をはじめ、コンパス・デル・カンテ賞、アンダルシア州のパストーラ・パボン賞、カンテ黄金の鍵など大きなフラメンコの賞はほぼ受賞。コルドバのフラメンコセンターもフォスフォリート・フラメンコ・センターとなっている。マラガ出身の踊り手と結婚して後マラガ県在住。 1989年マラガ県アラウリン・デ・ラ・トーレのフェスティバルで。ギターはエンリケ・デ・メルチョール。 【動画】 1972年国営放送のフラメンコ番組『カンテの祭儀と地理』でのフォスフォリート特集。フェスティバルのシーズンに同じ夜にいくつも掛け持ちする人気スターだった。彼がスタイルを築いたと言われるタラントに始まり、アレグリアス、エル・ポロ、ペテネーラ、シギリージャをフアン・アビチュエラの伴奏で。 https://www.rtve.es/play/videos/rito-y-geografia-del-cante/rito-geografia-del-cante-fosforito/1898577/# 1992年のソレア・アポラー。伴奏はマノロ・フランコ。 https://youtu.be/Ri9ELhlH1SU?si=RoKKJDsWmOJAYQsn 1993年のカンティーニャス。伴奏はマヌエル・シルベリア https://youtu.be/iq_icNbNmwc?si=UnQZmPQgPFy9YPYe Manuel Domínguez Marín “Manolo Marín” Sevilla, 1936 マノロ・マリン 本名マヌエル・ドミンゲス・マリン 1936年セビージャ生まれ 2019年セビージャ舞踊学院でのオマージュにて、クリスティーナ・オヨス、アナ・マリア・ブエノ、ホセ・アントニオらと トリアーナに生まれ、子供の頃から独学で踊り始め妹とのデュオでプロとしての活動を開始。ソロとなってからは、グラン・アントニオの舞踊団やバルセロナやパリなどで活躍。1974年にセビージャに戻り、教室を開き多くの踊り手たちを送り出してきた。また、振付家としてもマヌエラ・バルガス、クリスティーナ・オヨス舞踊団、アンダルシア舞踊団、スペイン国立バレエ団などに数多くの作品を提供しているほか、セビージャ万博でのスペイン歌謡の大スターを集めた作品『アサバチェ』やテレビシリーズ『カルメンを探して』などの振り付けも手がけた。現在はスタジオをマヌエル・ベタンソスに譲り、悠々自適の生活だが、オマージュなどで舞台に上がるとアルテに満ちた素晴らしい足取りを見せてくれる。 1987年ペーニャでの教室発表会で 【動画】 1990年10月、ビエナルのヒラルディージョのコンクールに参加したホセ・ルイス・ロドリゲスの伴奏で踊るタラント。88年のビエナルでマリア・パヘスなどへの振付で一躍タラントを流行させたマノロの王道タラント。歌はアントニオ・サアベドラとフアン・レリダ。 https://youtu.be/dEGbSFArHxk?si=HHk181tFj3WhxsU2 2010年のビエナル、オテル・トリアーナでのタンゴ。歌はフアン・ホセ・アマドール。後半はこの作品を監督したセグンド・ファルコンのカンテソロ。 https://youtu.be/fP8boSEuY6E?si=Kiy1iagPMhXS8KEr 2020年2月スペイン国立バレエ団との『シンコ・トレロス』稽古風景 https://youtu.be/o7xICIPmB7A?si=iSsRa1Lq2B5_3naK 2025年9月、セビージャのペーニャ、トーレ・マカレーナにて Juan Santiago Maya “Marote” Granada 28-5-1936 18-9-2002 フアン・マジャ“マローテ” 本名 フアン・サンティアゴ・マジャ 1936年5月28日グラナダ生まれ 2002年9月18日 没 独特の深くて太く強い音。エレガントでめちゃくちゃかっこいいのはその演奏だけじゃなく人としても、だった。祖父の薫陶を受け、幼くしてサクロモンテの洞窟で踊り手としてプロ活動を開始、後、ギタリストに転向。18歳でマドリードに移り、タブラオで活動を開始。以後、カルメン・アマジャ、マリオ・マジャ、アントニオ・ガデス、エル・グイト、フェルナンダ・デ・ウトレーラ、パケーラ・デ・ヘレス、フォスフォリートといった超一流のアーティストたちを伴奏。踊り手マノレーテの兄であり、彼の伴奏などで複数回来日している。日本在住のギタリスト、ぺぺ・マジャの父である。 1966年発売のフアン・アビチュエラとカップリングのギターソロミニアルバム。 【動画】 フェルナンダ・デ・ウトレーラ伴奏録音。このアルバムの6〜10がマローテの伴奏。1970年発表のアルバム『フェルナンダ・イ・ベルナルダ・デ・ウトレーラ(邦題;真情のカンテ、フェルナンダとベルナルダ)』から。 https://youtu.be/5g0qQfbgs-o?si=vZreLYP_Ou658zGk 1987年スペイン国立バレエ団『ロス・タラントス』で伴奏をしている珍しい映像。踊っているのは弟マノレーテ。 3人のギタリストの一番左。 https://youtu.be/3bC7-cZw_4g?si=hAiec14R2nsvLVVo サビーカス、パコ・デ・ルシア、マローテ、フアン・アビチュエラ(1987年?) 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze) /1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。 =====
- 【news】RIO ETERNO 夕暮れ時の森のコンサート
(viernes, 19 de septiembre 2025) スペイン語で『悠久の川』という意味の名前を持つフラメンコユニット、リオ エテルノのコンサートが10月に千葉県いすみ市の森の中にあるアジアンカフェで開催されます。 バイオリニストの森川拓哉さんをリーダーに、ギターの菅沼聖隆さん、カンテの井上泉さん、パーカッションの橋本容昌さん、バイレの本間静香さんら日本各地で活躍するフラメンコ・アーティストが集結して2022年より活動を始め、フラメンコのルーツ音楽と現代のフラメンコを融合するオリジナリティあふれるステージを楽しませてくれます。 緑豊かなロケーションで、遥か悠久の時を経て熟成されたフラメンコ文化の奥深さを味わいながら、夕暮れ時の心地良いひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。 [日時] 2025年10月18日(土) 15時開場/16時開演 [場所] アジアンカフェ食堂 チャナリーフ (千葉県いすみ市岬町中滝2072-3 中滝アートビレッジ内) https://chanaleaf.com/ [出演] バイオリン 森川拓哉 ギター 菅沼聖隆 歌 井上泉 パーカッション 橋本容昌 踊り 本間静香 [料金] ショーチャージ3000円(ドリンク、フード別途) [予約] リオエテルノ事務局 田島まで 電話かメールでお申し込みください 電話:050-3701-9796 メール: rioeterno.flamenco@gmail.com ※ご予約順に良いお席にご案内いたします ◎10月19日(日)もいすみ市内でライブを予定しています。 [日時]10月19日(日)13時開場 [場所]Ohara Theater(千葉県いすみ市小沢3466) [チャージ料金]3,000円(バーベキュー付き) ◎昨年の動画配信(予告編)のYouTube https://youtu.be/daf2gkBm3I4?si=nOVsj5dfjLKZIZ5S =====
- 名鑑登場アーティスト一覧/あいうえお順
文/志風恭子 Texto por Kyoko Shikaze アントニオ・ガデス(1936-2004)舞踊家/vol.1 アントニオ・カナーレス(1961-)舞踊家/vol.10 アントニオ・チャコン(186-1929)歌い手/vol.18 アントニオ・ナハーロ(1975-)舞踊家/vol.11 アントニオ・マイレーナ(1909-1983)歌い手/vol.2 アンヘリータ・バルガス(1949-2023)舞踊家/vol.21 エル・グイト(1942-2025)舞踊家/vol.9 エル・チョコラーテ(1930-2005)歌い手/vol.21 エル・トルタ(1953-2013)歌い手/vol.20 エル・レブリハーノ(1941-2016)歌い手/vol.12 エンリケ・デ・メルチョール(1951-2012)ギタリスト/vol.19 エンリケ・モレンテ(1942-2010)歌い手/vol.4 カニサーレス(1966-)ギタリスト/vol.22 カマロン・デ・ラ・イスラ(1950−1992)歌い手/vol.1 カルメン・アマジャ(1918−1963)舞踊家/vol.2 カルメン・リナーレス(1951-)歌い手/vol.7 カルロス・モントージャ(1903-1993)ギタリスト/vol.14 グラン・アントニオ(1921-1996)舞踊家/vol.6 クリスティーナ・オヨス(1946-)舞踊家/vol.19 サビーカス(1912-1990)ギタリスト/vol.2 サラ・バラス(1971-)舞踊家/vol.8 セラニート(1942-)ギタリスト/vol.9 ダビ・デ・アラアル(2000-)ギタリスト/vol.17 ドゥケンデ(1965-)歌い手/vol.22 トマティート(1958-)ギタリスト/vol.7 ニーニャ・デ・ロス・ペイネス(1890-1969)歌い手/vol.3 ニーニョ・リカルド(1904−1972)ギタリスト/vol.6 パケーラ・デ・ヘレス(1934-2004)歌い手/vol.13 パコ・セペーロ(1942-)ギタリスト/vol.12 パコ・デ・ルシア(1947-2014)ギタリスト/vol.1 ハビエル・モリーナ(1868-1956)ギタリスト/vol.18 パリージャ・デ・ヘレス(1945-2009)ギタリスト/vol.21 パンセキート(1945-2023)歌い手/vol.15 ビセンテ・アミーゴ(1967-)ギタリスト/vol.8 ピラール・ロペス(1912-2008)舞踊家/vol.14 フアン・アビチュエラ(1933-2016)ギタリスト/vol.16 フアン・トマス・デ・ラ・モリア(2000-)舞踊家/vol.17 フアナ “ラ・マカローナ”(1870-1947)舞踊家/vol.18 ファルーコ(1935-1997)舞踊家/vol.13 フェルナンダ・デ・ウトレーラ(1923-2006)歌い手/vol.16 ペペ・アビチュエラ(1944-)ギタリスト/vol.15 ホアキン・グリロ(1968-)舞踊家/vol.22 ホセ・メルセ(1955-)歌い手/vol.19 マイテ・マルティン(1965-)歌い手/vol.10 マティルデ・コラル(1935-)舞踊家/vol.12 マヌエラ・カラスコ(1954-)舞踊家/vol.7 マヌエラ・バルガス(1941-2007)舞踊家/vol.16 マヌエル・デ・ラ・トマサ(1999-)歌い手/vol.17 マヌエル・モラオ(1929-)ギタリスト/vol.13 マノロ・カラコール(1909-1973)歌い手/vol.6 マノロ・サンルーカル(1943-2022)ギタリスト/vol.4 マリオ・マジャ(1937-2008)舞踊家/vol.4 ミゲル・ポベーダ(1973-)歌い手/vol.8 ミラグロス・メンヒバル(1952-)舞踊家/vol.20 メルチェ・エスメラルダ(1947-)舞踊家/vol.15 モライート・チーコ(1956-2011)ギタリスト/vol.20 ラ・アルヘンティーナ(1890-1936)舞踊家/vol.3 ラファエル・リケーニ(1962-)ギタリスト/vol.10 ラファエル・ロメーロ(1910-1991)歌い手/vol.14 ラモン・モントージャ(1879−1949)ギタリスト/vol.3 ランカピーノ(1945-)歌い手/vol.9 ロシオ・モリーナ(1984-)舞踊家/vol.5 >>>>>
- アーティスト名鑑vol.21
(viernes, 21 de marzo 2025) スペイン在住30年以上、多数の一流フラメンコ・アーティストらとも親交のあるフラメンコ・ジャーナリスト志風恭子が、歌・踊り・ギターそれぞれの代表的アーティストらのプロフィールをピックアップ。過去の取材で撮影した写真や、チェックしておきたい動画などもご紹介します。 文/志風恭子 Texto por Kyoko Shikaze *名鑑登場アーティスト一覧は こちらから エル・チョコラーテ(カンテ) アンヘリータ・バルガス(バイレ) パリージャ・デ・ヘレス(ギター) Antonio Nuñez Montoya “El Chocolate” Jerez de la Frontera (Cádiz) 4-5-1930 – Sevilla 20-7-2005 エル・チョコラーテ 本名アントニオ・ヌニェス 1930年5月4日カディス県ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ生まれ、2005年7月20日セビージャ没 5歳からセビージャに住み、アラメーダ街でニーニャ・デ・ロス・ペイネスら、20世紀前半を代表する歌い手たちの薫陶を受け、プライベートのフィエスタなどでプロとして歌い始め、60年代にはタブラオや映画『バルセロナ物語』出演、コルドバのコンクール優勝、ニーニョ・リカルド伴奏で録音と活躍し、69年にはヘレスのフラメンコ学会の賞を受賞。以後、各地のフェスティバルなどで活躍。86年ビエナルのヒラルディージョのコンクールでも優勝。1996年には佐藤佑子、エンリケ坂井の招きで来日も果たした。 1992年セビージャ ©︎ Kyoko Shikaze 1992年ビエナル、闘牛場での『Y Sevilla』公演、フィン・デ・フィエスタで踊る。©︎ Kyoko Shikaze 1995年マドリード、映画『フラメンコ』プレミアで。©︎ Kyoko Shikaze 2004 年セビージャ フエベス・フラメンコス公演の記者会見で ©︎ Kyoko Shikaze 【動画】 国営放送の伝説的フラメンコ番組から。登録することで日本からでも視聴可能。最初に歌うファンダンゴからすごい。エドゥアルド・デ・ラ・マレーナの伴奏。ソレアでは奥さんロサや、その兄ファルーコ、息子、ファルキートらがパルマを打っている。 https://www.rtve.es/play/videos/rito-y-geografia-del-cante/rito-geografia-del-cante-chocolate/5118320/ カナルスール局の映像から。 1990年マノロ・フランコの伴奏でシギリージャ。 1995年のフラメンコ番組でのシギリージャ。伴奏はフアン・アビチュエラ。 1997年のソレア。伴奏はマヌエル・デ・パルマ。 Ángela Vargas Vega “Angelita Vargas” Sevilla 19-3-1949 – Bormujos (Sevilla) 11-11-2023 アンヘリータ・バルガス 本名アンヘラ・バルガス・ベガ 1949年3月19日セビージャ生まれ、2023年11月11日セビージャ県ボルムホス没 深みと説得力のある存在感がヒターナらしいフラメンコで、日本にも、生徒もファンも多いアンヘリータはトリアーナ生まれ。兄イシドロ、夫ビエンカサオ、息子ホセも踊り手だった。今もイシドロの娘マヌエラが踊り手としてタブラオなどで活躍中。13歳から地元セビージャのタブラオに出演。最初は歌って踊るルンベーラ格で“ラ・ヒタニージャ”という芸名だった。後、舞踊に専念。80年にはコルドバのコンクールで優勝、86年にはヘレスのフラメンコ学会の賞を受賞。その後もフェスティバルなどを主な舞台に活躍。2011年脳梗塞で倒れたが、リハビリを重ね、座ってクラスを行うまでになっていたが23年再び倒れ、亡くなった。 1992年セビージャ万博アンダルシア館タブラオ ©︎ Kyoko Shikaze 1992年セビージャ万博アンダルシア館タブラオ ©︎ Kyoko Shikaze 【動画】 1998年のソレア。夫ビエンカサオ、息子がパルマで。歌はボケロン、ギターはエウヘニオ・イグレシアス。 2008年のティエント/タンゴ。歌はフアン・ホセ・アマドールとルイス・アマドール、ギターはラモン・アマドールとエウヘニオ・イグレシアス。パルマにボボーテ。 Manuel Fernández Molina “Parrilla de Jerez” Jerez de la Frontera(Cádiz) 21-9-1945 – 7-6-2009 パリージャ・デ・ヘレス 本名マヌエル・フェルナンデス・モリーナ 1945年9月21日ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ生まれ、2009年6月7日没 大地に根付いた独特の味わい、風格があり、歌心のあるリズミカルかつメロディアスなトーケで知られる。父はギタリストのティオ・パリージャ、姉アナは踊り手、兄フアンもギタリストでフアンの息子マヌエルもギタリスト、その弟フアンはフルート、ベルナルドはバイオリン奏者、歌い手ボリーコやマヌエル・モラオも従兄弟になるというフラメンコ一家。13歳の時セビージャのフェリアで初仕事、後、ベンタとよばれる街道沿いの居酒屋やプライベートの宴などでも仕事をし、60年代にはマドリードのタブラオで活躍。歌伴奏で頭角を表し、エンリケ・モレンテ、ホセ・メネセ、アグヘータ、マカニータなどの伴奏で知られるが、特にパケーラとは切っても切れない相棒で長年共演し、共に来日も果たした。フィン・デ・フィエスタで見せる愛嬌たっぷりな一振りも魅力的で忘れられない。 1992年セビージャ万博アンダルシア館タブラオ ©︎ Kyoko Shikaze 1992年セビージャ万博アンダルシア館タブラオ ©︎ Kyoko Shikaze 【動画】 国営放送の伝説的フラメンコ番組から。パケーラの伴奏。声の力が強すぎて聞こえにくいがさすがすでに名手。 https://www.rtve.es/play/videos/rito-y-geografia-del-cante/rito-geografia-del-cante-paquera-jerez/1786640/ テレビでのパケーラのブレリア伴奏。 ヘレスのローカル局が没後に制作したドキュメンタリー。兄や娘たち、ペーニャ会長だった従兄弟、研究家らのコメントと地元ならではの、ヘレスでの舞台映像を中心に構成。演奏動画もソロも伴奏もブレリアの一振りも収録と、それだけでも見応えがある。15分の動画3本で構成されています。 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze) /1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。 =====
- ArtistaЯ ~表現者☆~ ep.21
ep.21 山﨑嬉星 Kirari Yamazaki (martes, 16 de septiembre 2025) 写真家・大森有起が、今を輝くフラメンコ・アーティストたちの真の姿を写す この写真は今年夏前に撮りましたが、 実は彼女がまだ小学生のとき、 発表会で楽しく踊る姿を撮影していました。 教室を移り、改めて認知したのは新人公演。 豊かな表現で情感込めたシギリージャ。 自己世界感を懸命に踊る姿を撮影しました。 その間、約8年。 フラメンコから一時期離れていたようですが、 10代の成長は全てに於いて著しく、 「あの子だ!」と後に気付き驚きました。 4歳時、母親の導きで出会ったフラメンコ。 21歳のこの秋、長期スペインへ旅立ちます。 グローバルな視野で、人生はダイナミックに。 きらりちゃんが目指す未来像がとても楽しみです。 ©Yuki Omori 「自分が描くこの先の自分」 『フラメンコの真実を探究し、世界平和を訴えかける舞台作品を創りあげる。誰かの「明日を生きる力」を届けること』が私の将来の夢です。そして、少し気持ち悪いとも思われるような未知の世界を切り拓いて行きたいです。 私にとって、フラメンコは終わりのない旅路です。どんなに足掻いても、ゴールには到着できませんし、そもそもそのゴールはどこなのかも分かりません。しかし、だからこそ私は心惹かれその奥深さに挑戦したいと思っているのかもしれません。フラメンコは「踊り」ではなく「人々の紡いできた歴史」だと私は思います。排除されてきた歴史や貧困な民衆生活の中から生まれたフラメンコの根源には、力強く生きていく力を体現する究極の人間讃歌があると感じています。また、人間誰しもが根底に持つ泥臭さや美しさを昇華させる力があるからこそ、全く異なる文化を持つ私たちでさえも魅力を感じているのではないでしょうか。 私は、これまでの活動の中で国境や文化、世代を超えて人々が一つの舞台に向かって一丸となれること、様々な垣根を超えて芸術を楽しめるということを目の当たりにしてきました。その経験からフラメンコをはじめとする芸術こそが、唯一文化や時代を超えて、人々が一つになれることを体現してくれる平和への架け橋になる存在だと実感しています。そして、将来私もその架け橋を通じて、誰かの「明日を生きる力」を届けられる人間になりたいと強く思います。 今回、「自分が描くこの先の自分」を考える上でどのようにフラメンコを学んでいきたいかについても考えてみました。結論として、私はフラメンコの真髄を学び自分の血肉に通わせた人でありたいと思いました。私自身学びの途上ではありますが、スペイン人の動作を何が何だか分からずに真似しているだけではフラメンコを踊り続ける意義はないと思います。その文化や歴史の真髄には触れようともせずに単に踊っている自分が好きで、彼らの顔芸や振りを真似するだけでは、単なる自己陶酔であると感じます。私がもし「踊り手」として名乗るのであればそのような向き合い方は、決してしません。私にとって歴史を紡いできた人々の文化を学び、理解する事が最も枢要な事だと感じています。真摯に向き合い、時の華ではなく真の華を咲かせて行きたいと思います。最後になりますが、フラメンコを紡いでくれた人々への感謝の念を忘れずにこの平和への架け橋になれるように精進していきたいと思います。 =====
- ANTÍPODAS
(lunes, 15 de septiembre 2025) 2025年7月14・15日 杉並公会堂 小ホール(東京) 写真/大森有起 Fotos por Yuki Omori 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko 「フラメンコの舞台作品」と聞いたら、まずイメージに浮かぶのは赤や黒の衣装に身を包んだダンサーが、感情を込めて歌い上げるカンテと音色豊かにかき鳴らされるギターに合わせて情熱的に踊る姿ではないだろうか。 しかし今回の作品『ANTÍPODAS』は、そんなイメージの対極にあるような作品だ。 衣装はオフホワイト系のナチュラルな色彩。いわゆる「フラメンコのカンテ」を聴かせるような場面はなく、透明感のある歌声で南米民謡の歌や自作の曲を軽やかにささやくように歌う。ギターは音源として使用するのみとし、チェロを弾いたり弦を指ではじいたり、指先のカスタネットやタンバリンを組み込んだ机を叩いたり。そして大きな紙風船を連想させるような、紙を生地とした巻きスカート。このデジタルのご時世には珍しい、手作り感たっぷりの演出だ。 出演者は二人きり。 権威あるコルドバのフラメンコ・コンクールでも優勝経験のあるチリ出身のフラメンコダンサー、フロレンシア・オスと、チェリストで歌手としても活躍する双子の妹イシドラ・オリアン。 作品名の『ANTÍPODAS』とは、「対蹠地(たいしょち)=地球の反対側」を意味する言葉だという。遠く離れていながらもどこか共鳴するような、シンクロする何かが感じられる関係性を言い得ているような、示唆に富んだ題名だ。 作品のテーマは、18世紀末から19世紀にかけて広まったロマン主義以降に語られるようになった「ドッペルゲンガー」「分身」「影」といった「自己の二重性」という概念に注目し、かつて一つだった存在が自らの意志で「自分自身になる」までの旅路を描く。 この作品の原案をフロレンシアとともに創作し、監督を務めたダビ・コリアは、彼女ら双子の姉妹の特別なつながりを大切にしながら「舞台では、違いが触れ合い、共通点が抱き合う、ちょうどその1点を私たちは探し求め」たという。 音楽はフラメンコの曲種の他に、チェロの巨匠パブロ・カザルスの弟子でもあったカサドの『無伴奏チェロ組曲第3楽章』やシューベルトの歌曲、そして彼女らの故郷であるチリをはじめ南米で親しまれているクエッカなどを取り入れ、多彩な音楽をフラメンコの靴音やパーカッションの様々な音色を使って自由に表現する。 フロレンシアの踊りはしなやかで美しく、洗練された動きの内面からは強いフラメンコ性が感じられる。母国チリ大学のコンセルバトリオを卒業後スペイン・セビージャに移り住み、アンダルシア舞踊団を始め数々の舞踊団で磨き上げられた技術は、フラメンコ舞踊としての高い芸術性を惜しみなく表現する。 そしてイシドラが奏でるあらゆる音楽もまた、美しく独創性に富み、観る者に驚きや感動を与えてくれた。 舞台の上で踊り、歌い、音を奏でる二人は、別々の動きをしていてもどこかシンクロしているように感じられた。共に同じ動きをしたり向かい合ったりする場面では、その完璧な同一性や相対性はまさに芸術だった。 シンプルに研ぎ澄まされた演出と、幻想的な世界観。そして素晴らしい舞踊表現。 目にも耳にも美しい、心が洗われるような至福の時間であった。 本来、芸術の持つ意味とはこういうものなのではないか、とふと感じた。 もちろん、人それぞれ嗜好や好みはあるけれど、例えば一晩泣き明かした後に全ての澱が洗い流されたような、心が軽くなってまた希望に向かって歩き出せるような、そんな清々しさに近い感情を覚えた。 本物の芸術は、見る人に力を与えてくれるものだと思う。 この作品を観た人は、力をもらえたのではないだろうか。 【プログラム】 1. "Plumita (Little bird)" /羽(小鳥) 2. Seguiriya/シギリージャ 3. Guajira/グアヒーラ 4. Cueca y Bulerías/クエッカとブレリーアス 5. Gaspar Cassado (monster)/ガスパール・カサド(モンスター) 曲:「無伴奏チェロ組曲」より第3楽章(間奏曲と舞曲、終曲) 6. Fandangos/ファンダンゴ 7. Doppelgänger/ドッペルゲンガー 曲:シューベルト歌曲集「白鳥の歌」より《影法師(ドッペルゲンガー)》 =====
- 【news】大黒摩季全国ツアー「55 RED」でフラメンコを体感!
(martes, 9 de septiembre 2025) 国内で男女問わず絶大な人気を誇るシンガー・ソングライターの大黒摩季さんが、フラメンコやラテン音楽など世界の文化と音楽との融合をコンセプトとした全国ツアー「MAKI OHGURO LIVE TOUR 2025 -55 RED-」を、8月28日の北海道・函館を皮切りに11月まで展開しています。 ツアー初日と同日にデジタル配信でリリースされた新曲「Mira mira mira」は、大黒さんの熱い歌声とともにフラメンコ・テイスト溢れるサウンドに仕上がり、今秋発売予定のアルバム『55 RED』のリード曲にもなっています。 大黒さんは初めてスペインを旅行した時に感動したというフラメンコに魅かれ、その後スペイン・ロンダ国際コンクールで2017年に優勝したフラメンコダンサー SIROCOさんと出会い、そこから今回の『55 RED』ツアーの構想が出来上がったといいます。ツアーの内容や要となるアルバム制作にも、SIROCOさんをフラメンコ全般の監修に迎えています。 アルバムはフラメンコだけではなく世界的にムーブメントとなっているChill Soundやボサノバ、サルサなどラテン音楽も取り入れ、ツアーではSIROCOさんが選抜したメンバーで構成されるフラメンコ・ユニットが参加。また大黒さん自身もフラメンコに強いシンパシーを感じて踊りのレッスンを受けているといい、熱いステージ・パフォーマンスが期待されます。 日本が誇るトップアーティストが魅せるフラメンコの世界を、あなたも体感してみてはいかが? 【大黒摩季 新曲「Mira mira mira」】 https://ohguromaki.lnk.to/miramiramira 【ツアースケジュール】 *開催終了 :8月28日(木)北海道 函館市民会館 大ホール 開場:17:30 / 開演:18:30 [ 問 ] ウエス info@wess.co.jp [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、徳永暁人(ベース)、菅野知明(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、Farolito(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、水落麻理(カンテ[唄・コーラス])、有田圭輔(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) *開催終了 :8月30日(土)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] ウエス info@wess.co.jp [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、増﨑孝司(ギター)、徳永暁人(ベース)、菅野知明(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、Farolito(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、水落麻理(カンテ[唄・コーラス])、有田圭輔(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 9月14日(日)福岡県 福岡サンパレス ホテル&ホール 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] GAKUONユニティ・フェイス 0985-20-7111(平日12:00~17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、徳永暁人(ベース)、平陸(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、Farolito(フラメンコダンサー)、徳永康次郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、今枝友加(カンテ[唄・コーラス])、有田圭輔(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 9月15日(祝・月)大分県 iichikoグランシアタ 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] GAKUONユニティ・フェイス 0985-20-7111(平日12:00~17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、増﨑孝司(ギター)、山口寛雄(ベース)、平陸(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、Farolito(フラメンコダンサー)、徳永康次郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、今枝友加(カンテ[唄・コーラス])、有田圭輔(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 9月19日(金)宮城県 トークネットホール仙台(仙台市民会館)大ホール 開場:17:30 / 開演:18:30 [ 問 ] キョードー東北 022-217-7788(平日13:00~16:00 / 土曜10:00~12:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、山口寛雄(ベース)、平陸(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、Farolito(フラメンコダンサー)、石井碧奏(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、水落麻理(カンテ[唄・コーラス])、有田圭輔(カンテ[唄・コーラス])、MOMO(ポールダンサー) 9月23日(祝・火)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] サンデーフォークプロモーション 052-320-9100(12:00-18:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、増﨑孝司(ギター)、山口寛雄(ベース)、平陸(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、Farolito(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、水落麻理(カンテ[唄・コーラス])、今枝友加(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 9月26日(金)山口県 KDDI維新ホール メインホール 開場:17:30 / 開演:18:30 [ 問 ] YUMEBANCHI(広島) 082-249-3571(平日12:00~17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、山口寛雄(ベース)、菅野知明(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、鈴木時丹(フラメンコダンサー)、石井碧奏(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、松木匠(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 9月27日(土)広島県 ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ 大ホール 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] YUMEBANCHI(広島) 082-249-3571(平日12:00~17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、増﨑孝司(ギター)、山口寛雄(ベース)、菅野知明(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、Farolito(フラメンコダンサー)、徳永康次郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、松木匠(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 10月3日(金)新潟県 新潟県民会館 大ホール 開場:17:30 / 開演:18:30 [ 問 ] FOB新潟 025-229-5000(平日11:00-17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、徳永暁人(ベース)、平陸(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、今枝友加(カンテ[唄・コーラス])、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 10月4日(土)群馬県 *SOLD OUT メガネのイタガキ文化ホール伊勢崎 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] メガネのイタガキ文化ホール伊勢崎(伊勢崎市文化会館 0270-23-6070 [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、徳永暁人(ベース)、平陸(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、山田あかり(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 10月12日(日)長崎県 HAPPINESS ARENA(ハピネスアリーナ) 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] GAKUONユニティ・フェイス 0985-20-7111(平日12:00~17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、増﨑孝司(ギター)、山口寛雄(ベース)、菅野知明(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、有田圭輔(カンテ[唄・コーラス])、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 10月13日(祝・月)熊本県 熊本城ホール メインホール 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] GAKUONユニティ・フェイス 0985-20-7111(平日12:00~17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、増﨑孝司(ギター)、山口寛雄(ベース)、菅野知明(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、松木匠(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 11月1日(土)大阪府 東京建物 Brillia HALL 箕面 大ホール 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] キョードーインフォメーション 0570-200-888(12:00~17:00 ※土日祝休み) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、徳永暁人(ベース)、平陸(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、徳永健太郎(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、水落麻理(カンテ[唄・コーラス])、今枝友加(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 11月3日(祝・月)和歌山県 和歌山県民文化会館 大ホール 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] テレビ和歌山 073-455-5721 受付時間 9:30~18:30(土日祝・年末年始休) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、山口寛雄(ベース)、平陸(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、佐藤由(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、福島隆児(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、山田あかり(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 11月7日(金)石川県 金沢・本多の森 北電ホール 開場:17:30 / 開演:18:30 [ 問 ] FOB金沢 076-232-2424(平日11:00-17:00) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、山口寛雄(ベース)、平陸(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、石井碧奏(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、有田圭輔(カンテ[唄・コーラス])、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) 11月9日(日)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール 開場:16:00 / 開演:17:00 [ 問 ] キョードーインフォメーション 0570-200-888(12:00~17:00 ※土日祝休み) [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、伊藤ハルトシ(ギター)、山口寛雄(ベース)、平陸(ドラム)、竹上良成(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、石井碧奏(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、水落麻理(カンテ[唄・コーラス])、石塚隆充(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) ●チケット代金: 全席指定 8,900 円 (税込) ※4歳以上有料。3歳以下無料。(ただし席が必要な場合は有料) 【学生割引】5,900円(税込) ・対象は高校生、中学生 ・当日3,000円を返金いたします 【キッズ割引】3,900円(税込) ・対象は小学生以下 ・当日5,000円を返金いたします 【学生割引・キッズ割引チケットの注意事項】 ※公演当日、会場での返金となります。 ※年齢が確認できる身分証明書をご持参ください。学生割引対象の方は学生証もご持参ください。 ※公演日当日、身分証明書、学生証をお忘れになられた場合には、いかなる理由がございましても返金の対象となりません。予めご了承ください。 【ツアーFINAL公演】 11月16日(日)東京都 東京国際フォーラム ホールA 開場:16:00 / 開演:17:00 [問]KMミュージック 045-201-9999 (平日:11:00-13:00 / 15:00-17:00) info@kmmusic.co.jp 一般発売:2025/10/18(土)10:00~ [ MEMBER ] 柴田敏孝(キーボード)、清水俊也(キーボード)、増﨑孝司(ギター)、山口寛雄(ベース)、平陸(ドラム)、前田サラ(サックス)、YUKA(コーラス)、光永泰一朗(コーラス)、鈴木ヨシロー(パーカッション)、伊波淑(パーカッション)、未定(フラメンコダンサー)、石井碧奏(ガットギター)、永田充(カホン&ダラブッカ)、水落麻理(カンテ[唄・コーラス])、今枝友加(カンテ[唄・コーラス])、RYOTA(ポールダンサー) ●チケット代金: 全席指定 9,900 円 (税込) ※4歳以上有料。3歳以下無料。(ただし席が必要な場合は有料) 【学生割引】6,900円(税込) ・対象は高校生、中学生 ・当日3,000円を返金いたします 【キッズ割引】4,900円(税込) ・対象は小学生以下 ・当日5,000円を返金いたします 【学生割引・キッズ割引チケットの注意事項】 ※公演当日、会場での返金となります。 ※年齢が確認できる身分証明書をご持参ください。学生割引対象の方は学生証もご持参ください。 ※公演日当日、身分証明書、学生証をお忘れになられた場合には、いかなる理由がございましても返金の対象となりません。予めご了承ください。 ★FINAL公演の先行抽選の詳細は公式サイトから。 https://maki-ohguro.com/live/tour25/55fin.html 【大黒摩季 公式サイト】 https://maki-ohguro.com/index.html =====
- カンテフラメンコ奥の細道 on WEB no.52
(jueves, 11 de septiembre 2025) 文/エンリケ坂井 Texto por Enrique Sakai ラ・トゥリニ マラゲーニャの女王と言われたトゥリニの物語は前回で一応終わり、今回はその録音についてです。自身は録音を残しませんでしたが、彼女のマラゲーニャはそれを聴いた人達から広く人気を集め、録音(当時ですからSPレコード)によっても伝わっていきました。 現代の歌い手達もお手本としている古い録音を、以下に挙げてみましょう。 まずマラゲーニャ①はこのシリーズNo.50で取り上げたファン・デ・ラ・ロマで、これは1960年代のLP録音で、当時のアンソロジーなどに入っています。 他にはセバスティアン・ムニョス、通称「エル・ペーナ・パードレ」のEl camino de la vida やEn San Antón me prendieron、パカ・アギレーラの A mi mare por su alma などが知られています。 マラゲーニャ②はNo.51で取り上げた、Ay, alguna vez …が最も良く知られていますが、他にはパカ・アギレーラのPensando en tí,〈desvarío〉があります。 スタイル③は前回のEn el cementerio duerme、そして④は今回取り上げるパカ・アギレーラが歌った Vi de llorar a una〈mare〉があります。 Triniのマラゲーニャは現代も多くの歌い手達が録音していますが、私が直接聴いた中ではフォスフォリートやカルメン・リナーレスが良かった印象を持ちました。 Malagueña de La Trini ④ これまで①②③のスタイルを取り上げたので、最後のひとつ④のスタイルも取り上げます。 これもパカ・アギレーラが1910年にラモン・ガルシーアのギターでゾノフォン盤(Zonophone)に録音しました。歌詞は以下の通り。 【Letra】 (vi llorar a una〈mare〉…) En un entierro de un hijo vi de llorar a una〈mare〉, las lágrimas que〈erramaba〉 eran gotitas de sangre que por su hijo〈erramaba〉. 【訳】 (私は見た…) 私は見た、ひとりの母親が 亡くなった息子の埋葬で 悲しみに泣く姿を、 息子のために流した涙は、 それはまさに血の涙だった。 ※vide(veáse参照と同じ)という言葉もあるがこの場合は「vi de +不定詞」で、フラメンコの歌詞に時たま現われるアンダルシア的表現。最初はdeが入っていないが、入れた方が8音節となって整うので入れたのだろう。 この曲は古いタイプの少しゆっくり目のアバンドラーのリズムに乗って歌われています。リブレでも良いのですが、メロディーはあまり凝ってないのでアバンドラー向きとも言えるでしょう。 【筆者プロフィール】 エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール) 1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~36(以下続刊)。2025年1月Círculo Flamenco de Madridから招かれ、ヘスス・メンデスと共演。 ※CD『グラン・クロニカ・デル・カンテ』シリーズを購入ご希望の場合は、アクースティカ( https://acustica-shop.jp/ )へお問い合わせください。(編集部) ======










