田村陽子とFlamenco 30周年記念公演vol.1《Ilusión》
- norique
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(miércoles, 28 de enero 2026)
2025年11月24日(月祝)
Showレストラン GARLOCHÍ(東京・新宿)
写真/佐藤尚久
Fotos por Naohisa Sato
文/金子功子
Texto por Noriko Kaneko

10代からフラメンコを踊り始め、その舞踊活動30周年を記念する公演が開催された。昼・夜の2公演で行われ、昼の部《Flamencas》では師弟関係にある若手ダンサー、脇川愛、JURINA、鬼頭幸穂の3人との共演で群舞作品などを披露。今回鑑賞した夜の部《Ilusión》では、2011年からの舞踊パートナーとして一緒に踊り続けているヘスス・オルテガを迎え、ソロやパレハによる様々な舞踊作品を揃えた。
1曲目はアレグリアス。ギターの前奏から、スペインの風や陽光のイメージが感じられる。赤のバタデコーラを身にまとい、その裾を高く掲げて颯爽とステージに立つ田村。そして客席に向かって深く一礼すると、割れんばかりの大きな拍手が沸き起こった。
曲種の名前の通り、喜びに満ち溢れる踊り。なめらかな身のこなしと洗練された優美さの中に、少女のような初々しさがのぞく。踊ることが好きな気持ちが全身から溢れ、客席からもあたたかい拍手が上がる。
ヘススのソロはカーニャ。抑制のきいた踊りの中で、レマーテの力強さとキレのよさが冴える。ペソの効いた踊りで音も空気もリズムも完璧に曲の世界を支配し、パーカッションと足音との見事な掛け合いは一級の芸術品だ。
ティエントではヘススが田村を優しくエスコートし、ドラマのワンシーンのようなパレハを繰り広げる。二人の足音がきれいにそろったユニゾンの場面も気持ちよく、男女の関係性を表現したドラマティックな演出も踊りとともに見応えがあった。

休憩後の1曲目に披露された田村のアストゥリアスは、バイオリンとパーカッションとの魅力が融合した珠玉の一曲。疾走感あるスピードで曲が始まり、水色のドレス姿できれいに粒のそろったパリージョを奏でる。バイオリンのゆったりとメロディアスな旋律や、多彩なパーカッションとパリージョとの共演など、美しくも贅沢な音楽の時間が流れる。
マルティネテ・イ・シギリージャでは、マヌエルとパコがそれぞれのカンテソロをたっぷりと響かせる。田村は黒のドレスで登場、それぞれのカンテを真っ向から受け止め、集中力が途切れることなく渾身のシギリージャを魅せる。
パーカッションと踊り、1対1によるパフォーマンスでは、海沼が繰り出す様々な音やリズムにヘススが踊りと足技や指の音、身体を叩く音で応える。高いレベルでの二人の掛け合いに会場も熱く盛り上がる。
最後の曲はパレハのソロンゴ。平松のバイオリンが美しい主旋律を奏で、田村が鮮やかなマントンさばきを披露する。ファルセータではヘススとともに二人の思いが共鳴し合うような踊りを舞い、これまでフラメンコとともに積み重ねてきた経験や信頼関係が込められた一曲となった。
最後のあいさつで田村は、今回の公演ではタブラオという場所で劇場のような演出を目指したといい、10年以上にわたり舞台のパートナーとして振付や構成のアドバイスなどサポートしてくれるヘススへの感謝を示した。
そして今年5月にはvol.2となる公演を予定していることが発表され、オリジナルストーリーによるカラスが登場する作品だという。フラメンコ30周年という節目にどのような劇場作品を創り上げるのか、想像力の泉は今も湧き続けている。
【プログラム】
1. Alegrías アレグリアス
2. Caña カーニャ
3. Tiento ティエント
4. Asturias アストゥリアス
5. Martinete y Siguiriya マルティネテ・イ・シギリージャ
6. Percusión パーカッション
7. Zorongo ソロンゴ
【出演】
◼︎Baile踊り
田村陽子
Jesús Ortega 友情出演(夜のみ)
脇川愛、JURINA、鬼頭幸穂(昼のみ)
◼︎Cante 唄
Manuel de la Malena
Paco El Plateao
◼︎Guitarra ギター
斎藤誠
◼︎Violín バイオリン
平松加奈
◼︎Percusión パ-カッション
海沼正利
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