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《CARMENCITA. COM 〜カルメンシータドットコム〜》

  • 15 時間前
  • 読了時間: 3分

Con Daniel Torres y Jacob Guerrero

ダニエル・トーレスとハコブ・ゲレーロを迎えて

 

(lunes, 20 de abril 2026)

 

日程 2025年10月18日(土)

場所 ShowレストランGARLOCHÍ(東京・新宿)


写真/佐藤尚久

Fotos por Naohisa Sato

文/金子功子

Texto por Noriko Kaneko

 


A_2510_carmencita.com_群舞1

 

2024年にスペイン舞踊家の小池朱美が招聘した、カディスの舞踊家ダニエル・トーレスとサンルーカル出身の舞踊家ハコブ・ゲレーロによる来日クルシージョで教わったカルメンの振付を、一緒に受講したプロダンサーらとともに舞台作品として披露するフラメンコライブが行われた。


オープニングからさっそく今回のメイン作品となる「カルメン」の群舞で、観客を引き込んでいく。世界的にも有名なオペラ作品でもあるカルメンの音楽をモチーフとしたモダンなアレンジ曲に乗せて、3人の女と二人の男の絡み合いを演出しながら踊りを展開していく。特に女性3人による群舞では、黒のトップスに色違いのファルダという揃いの衣装で息の合った踊りを披露。半年以上前から一緒に練習を重ねてきたといい、ムーディーな照明とともにカルメンの世界観をたっぷり表現した見応えのある一曲となった。


B_2510_carmencita.com_群舞2

ミュージシャンらのソロでは、ギターとバイオリンによる穏やかなメロディーのグアヒーラが奏でられる。そこにのびやかにたっぷりと歌うパコのカンテが加わり、山本のソロのグアヒーラへと続いていく。滑らかな身のこなしで優美に舞い、少女のような純真さを見せたかと思うと大人の色香を感じさせるような雰囲気も見せたりと、いろいろな表情に目が離せなくなる。


黒のマントンシージョをまとい登場した林が踊るソレア。抑制のきいたしっとりとした踊りで、その内側にある秘めた情熱が感じられる。長い腕を生かして表現豊かに踊る姿は気迫に溢れ、細やかに奏でられる足技は丁寧でしっかりした音色を響かせる。


C_2510_carmencita.com_ハコブ・ゲレーロ

今回のスペシャルゲストとして出演したハコブのソロはシギリージャ。かつてはアントニオ・ガデス舞踊団で主席ダンサーを務めるなど、姿勢の良い端正な踊りとドラマティックな表現力に目を見張る。長身の体でみせるダイナミックな踊りや深い溜めのある動き、そして正確でクリアな足技の音はまさにフラメンコの醍醐味だ。


小池は得意のバタとマントンによるアレグリアス。黒地に金の模様や縁取りをあしらったバタデコーラを自在に操り、サーモンオレンジに金の刺繍の大判のマントンで表現豊かに楽しそうに舞う。その姿には明るさと上品さが感じられ、華やかな存在感を醸し出していた。


D_2510_carmencita.com_小池朱美

ラストはダニエルのカーニャ。小池が長年にわたり信頼を寄せる舞踊家であり、メリハリの効いた踊りはレマーテのキレも良く、リズムの波に乗って遊ぶように踊る姿は野性的な魅力に溢れる。これまでスペインの数々の名門舞踊団で活躍してきたというその舞踊技術や表現力は素晴らしく、足技の展開も見事で大トリにふさわしい一曲を魅せてくれた。


E_2510_carmencita.com_ダニエル・トーレス

一つのクルシージョのプログラムをきっかけに、みんなで作品作りに打ち込みその努力の結晶となった舞台作品が披露された今回のライブ。今作もまた「カルメン」という名作から誕生したひとつの独創的な作品として、出演者それぞれの個性も楽しめた充実の一夜であった。



【出演】

バイレ:小池朱美 林 由美子 山本秀子

 (スペシャルゲスト) ダニエル・トーレス ハコブ・ゲレーロ


ギター ミゲル・イグレシアス

カンテ パコ・プラテアオ

バイオリン 三木重人


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