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  • アントニオ・レイ 東京公演

    《HISTORIAS DE UN FLAMENCO Japan Tour 2024》 (viernes, 13 de diciembre 2024) 2024年12月4日(水) すみだトリフォニーホール小ホール(東京) 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko  2020年度、そしてこの2024年度と自身のアルバムがラテン・グラミー賞を受賞、世界的に活躍するフラメンコギタリスト、アントニオ・レイの受賞後初となる来日公演が開催中だ。スペイン国民栄誉賞受賞や国内5大コンクールを制覇するなど、その圧倒的な実力はスペイン国内だけでなく世界でも高く評価される。  舞台に登場すると「Buenas noches」「アリガトウゴザイマス」と笑顔で挨拶。親しみやすそうな人柄が感じられる。  1曲目はリブレの曲を、淀みなく豊かな音色で奏でる。その演奏は音の粒がきれいでしっかりしていて、速弾きでも余裕があってとても自由。長い速弾きでも安定して崩れない。  MCでは少し日本語や英語でも話したりと、母語のスペイン語と共に3か国語を披露。実は16歳から1年間ほど、ギタリストの父トニー・レイとともに日本に住んでいた経験があり親日家だという。  3曲目から今回の来日ツアーに帯同するカホンの坂本と、東京公演のみに出演するメキシコ出身のギター兼カホンのKINが登場。  ツインカホンから始まる、軽快でリズミカルなアレグリアス。アントニオがカホンにハレオをかけて楽しそう。安定したリズムの上をギターのメロディーが縦横無尽に駆け巡る。演奏の合間にパーカッションのようにギターを叩くゴルペの音が、鋭い切れ味で力強い。  この曲では長年の友人だという踊り手の中田佳代子が出演。赤のドレス姿で黒のマントンを鮮やかに翻す。タパオのリズムに応えるように小気味よい足技の音を聴かせ、ブレリアでは掛け合いも楽しく、アレグリアスにふさわしい華を添えた。  今年度のラテン・グラミー賞受賞作品となったアルバム「Historias de un flamenco」からの一曲「Mi Rey」では、ダブルギターとカホンに加えて田中がフルートで共演。哀愁を感じるバラード調の旋律から始まり、途中からルンバのリズムに。アップテンポでいて淡いノスタルジーが感じられるメロディーに、フルートが幻想的なアクセントを加える。  休憩をはさんで後半はミディアムテンポのブレリアから始まり、多彩なフレーズを次々に繰り出し次第に曲を盛り上げていく。続いてギターの三重奏で、2023年のアルバム「Camino al Alma」のタイトル曲やルンバを演奏。  そしてアントニオのソロでは、再び今年度の受賞アルバムから「México en Mi Corazón」を披露。憂いを帯びたバラードを情感込めて表情豊かに弾き奏でる姿に、すっかり聴き惚れてしまう。  ラストは全員でチック・コリアの「スペイン」。それぞれのソロパートを聴かせ、大きな拍手を浴びて締めくくった。  余裕の貫禄とゆるぎない存在感。ギターファンのみならずとも、彼のギターの魅力にすっかり夢中になったことだろう。 (写真左から)坂本弘輝、KIN、アントニオ・レイ、田中竜太 【出演】 アントニオ・レイ(ギター) KIN(ギター、カホン) 田中竜太(ギター、フルート) 坂本弘輝(カホン) 特別出演:中田佳代子(踊り) *アントニオ・レイ来日公演情報は こちらから 。 =====

  • 特別エッセイ:石川慶子

    「コンクールでしか伸びないものがある」   (miércoles, 11 de diciembre 2024) 名古屋を拠点として舞踊・教授活動を行うフラメンコダンサー石川慶子さんが主催する 『名古屋未来のフラメンココンクール』 が、この度10回目の開催を迎えます。その立ち上げの動機や10年間の経緯、そしてコンクールの開催に込めた想いなどを綴っていただきました。 文・写真/石川慶子 Foto y Texto por Keiko Ishikawa   (写真)2019年の臨月コンクールの写真  「名古屋未来のフラメンココンクール」も、とうとう10回目を迎える。  タブラオに出たり、劇場でソロを踊ったり、芸の道はどう進んでも学び多いものだが、「コンクールでしか伸びないものがある」と実感して、でも既存のコンクールにはなかなか出場機会がない層、プロになるわけではないが本気でフラメンコに取り組んでいる生徒さんたちに向けて2016年に発足した。参加費もできるだけ安く、オフィシャルアーティストをつけて、負担が少ないようにした。その代わり賞金などはなく、先生方の講評が賞品といった感じだ。  各賞は第1回から今までずっと「独断と偏見で選ぶ」と謳っている。また審査員の先生方によるエキシビションも必ず行ってきた。評価だけするのではなく、その先生方が大事にしているものを見てもらおうという観点だ。  そんなコンクールに、第6回にして異変が起こる。2021年コロナ禍のせいでフアン・ポルビージョ審査委員長が来日できず、会場にもお客様を集められなくなってしまった。でもこのコンクールだけは何があっても毎年開催すると決めていたので(2019年には臨月でエキシビションし、陣痛中に講評を書いた)、映像を録画し、オンラインで開催。そのおかげで遠方の方にもたくさん参加してもらえた。また、助成金をいただいたので審査員の先生方とオフィシャルアーティストはすべてスペイン人という豪華な回にもなった。  ところが、そこでまた新たな異変が起きた。審査員の先生方の採点が非常に辛(から)いのだ。講評以外にも点数をつけてもらっていて、その合計で優勝を決めるのだが、その点数が低すぎる。「本当はこんな風に思っていたんだ」と焦った。もっと本音を聞き出したいと思って、別日に3人の審査員の先生方とオンライン会議をしたが、その時は煙に巻かれてしまって本当のところは分からないままだ(実はまだ気になっている)。  翌年からはコロナに特化した会場の有観客ライブと配信のハイブリッド形式での開催にした。配信は抵抗感ある出場者もいたと思うが、格安で(初回は500円だった)、フラメンコ関係以外の人にもたくさん応援していただけた。この年から参加者多数のため2日間の開催となった。10代の若い生徒さんたちも出てくれるようになり、新しい風を感じた。この年は初めてイベリアさん (*東京の衣装製作・販売会社) が協賛に入ってくださった。  そして2023年アデラ・カンパージョ、2024年ラ・モネタという超一流の先生方が審査を引き受けてくれたおかげで、「日本で一番審査されたいコンクール」と言っていただけるようになってきた(来年はマリア・モレーノとアンヘレス・ガバルドン)。この年からアルディージャさん (*愛知の衣装・雑貨・アクセサリー販売ショップ) が協賛に入ってくださり、賞品を毎年提供してくださっている。本当にありがたい。  出場者の方はリピーターが多く、最多は6回。お子さんが手を離れ、「お母さん卒業記念に」と出場してくれた方もいる。下は10代から上は〇〇代、でも年齢にこだわらず青春している。  来年の第10回は募集が早かったからか、既に15名の方がエントリーしてくれていて、2/8分は募集締め切り、2/7分をオフィシャルアーティストを増やして対応しようかと思っている。  プロになるわけではない、でもコンクールに出ると決めたからには「勝つために」、ありとあらゆる思いつく限りの練習をしていくはずだ。その中で、きっといつもとは違った学びを得るはず。それが出場者にとって一番の賞になる。    私が主催ということにはなっているが創設当初から多くの先生方や生徒さんに協力してもらって、全名古屋で取り組んでいる。特にコロナ以降、会場を貸してくださった上、録画まで手を貸してくださる礒村崇史先生には感謝してもしきれない。現在、「名古屋フラメンコ協会(仮)」を作るために会議を重ねている。11回目からは主催をそちらに引き継ぎ、本当の意味で「名古屋未来の~」となるのを楽しみにしている。 (写真)2024年フアン・ポルビージョ審査員長とヘレスフェスティバル並行プログラムにて/©︎isadelacalle *第10回『名古屋未来のフラメンココンクール』についての 記事はこちらから 。 2020年 ©carlos chinesta 【プロフィール】 石川慶子(Keiko Ishikawa) /早稲田大学でフラメンコと出会う。フラメンコ協会新人公演にてソロ・群舞ともに奨励賞を受賞。豊田文化振興財団「文化新人賞」受賞。「カンテ・デ・ラス・ミナス」日本予選を通過し、本国の準決勝に出場。全日本フラメンココンクール2度の準優勝。「芸能人格付けチェック」、スペイン版「ゴットタレント」に出演。元高校教員。 【公式サイト】 https://www.keiko-flamenco.jp/ ======

  • カンテフラメンコ奥の細道 on WEB no.43

    (miércoles, 11 de diciembre 2024) 文/エンリケ坂井 Texto por Enrique Sakai Alcaláのソレアー、Agustín Talega  アルカラーのソレアーを代表するホアキン・エル・デ・ラ・パウラ(1875~1933)のスタイルを4種類続けましたが、もう少しこのファミリーのものを取り上げます。  今回アルカラーのスタイル⑤として取り上げるのはホアキンの20歳上と言われる兄、(親子ほど年の離れた兄弟ですが)アグスティン・タレーガ(1855頃~?)のスタイルと言われるものですが、その息子ファン・タレーガ(1891~1971)が創唱したという説もありはっきりしません。  アグスティンの録音が存在しないので本当のところは解りませんが、言い伝えによってここではアグスティンのスタイルとしておきます。  前にも書いたようにすべてのスタイルは突然変異のように生まれるとしても必ず何らかの影響を受けていますし、親子となればその根っこが親から来たと考えるのは自然な事なのでしょう。   (Letra) Cuando a ti nadie te quiera, ven, que yo a ti te querré que aquello que me hiciste yo te lo recompensaré.   (訳) 誰もお前を愛さないのなら、 おいで、俺がお前を愛するよ、 お前が俺にしてくれたあの事、 それに報いるためにも。   ◎recompensar ⇒ 報いる、埋め合わせをする ◎最初のCuandoは実際の録音では歌われていません。    8音節から成る4行詩で1行目から順番に最後まで歌っていて、その内容は優しさに溢れています。  以前に受けた親切や恩を忘れず、それに報いようとする姿勢は我々とも共通するものですが、ヒターノ達の方が仲間意識があるのでより強いように感じる事があります。    但し、こんな詞もあります。 《Que nadie te quiera,/ni que yo a ti te querré,/que el daño que me hiciste/yo te lo recompensaré. 》 「誰もお前を好きにならないし/俺だってまっぴらごめん/お前がしたひどい仕打ち/それに俺は報いてやるのだ。」  ニュアンスは正反対、まさに愛と憎しみは表と裏、紙一重なのかもしれません。メロディーは同じですからどちらの歌詞でも歌えます。  ちなみに優しい方はファン・タレーガでシャン・ドゥ・ムンドのマエストロシリーズから、後者の方はランカピーノが、私が制作したCDの中で歌っています。  最初のCuandoはCuanが飲み込まれ、最後の~doだけが歌われています。これはDiceが~ceとなる様に、歌い出しにはよくある事です。繰り返し無しで歌うのは、プーロ系の人達の”形よりも魂を”という姿勢の表れなのでしょう。   【筆者プロフィール】 エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール) 1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~35(以下続刊)。   ※CD『グラン・クロニカ・デル・カンテ』シリーズを購入ご希望の場合は、アクースティカ( https://acustica-shop.jp/ )へお問い合わせください。(編集部)   ======

  • 新・フラメンコのあした vol.22

    (domingo, 1 de diciembre 2024)   20年以上にわたりスペインで活動するジャーナリスト東敬子が、今気になるスペインフラメンコのあれこれを毎月お届けします。 今月は 、10月にマドリードで開催された 「スマ・フラメンカ2024」フェスティバル で上演されたマヌエラ・カラスコ公演につい てのリポートです。   マヌエラ・カラスコ 『シエンプレ・マヌエラ』 カナル劇場・緑の間、マドリード、スペイン 2024年10月17日   Manuela Carrasco, "Siempre Manuela" Teatros del Canal - Sala Verde, Madrid. 17 de octubre 2024   文:東 敬子 画像:宣伝素材 / 東 敬子 Texto: Keiko Higashi Fotos: Promoción/ Keiko Higashi  皆さんは70歳という年齢をどう感じますか。私は数年前までは「想像もできない」と思っていましたが、昨今は「それほど遠い未来でもないかもしれない」と感じ始めています。    やっぱり年齢を重ねると共に、知り合いや身近な人の不幸が増えるので、否が応でも「のほほんとした未来」は「生命の現実」にすり替わっていくんですよね。また、自分より年下の人達が世の中の中心になってくると、自分の中での現役感も薄れていって…。でもそれが怖くて、まだまだ行けると焦る自分もいます。そんな、人生の何回目かの転期を迎えている時に出会ったのが、今回 「スマ・フラメンカ2024」フェスティバル でマドリード初演されたマヌエラ・カラスコの『シエンプレ・マヌエラ』公演でした。    セビージャに生まれ、人々が「バイレの女神」と称える偉大なバイラオーラは今年で70歳。今回の作品をもって彼女は観客にさよならを告げていきます。私が足を運んだのは、もちろん、その勇姿を目に焼き付けるためでした。でも正直に言えば、「ステージは大丈夫だろうか…」という危惧さえ抱いていました。だって、70歳ですからね…。    ところが、です。私は本当にびっくりしました。彼女に年齢は関係なかったんです。だって彼女は「バイレの女神」ですからね!     最近は40〜50代でも、高い技術レベルを保っている踊り手はたくさんいます。でもやっぱり20代の時と比べれば、必死に「頑張ってる感」は否めない。ある人は息を切らしていたし、ある人はなんだか痛々しかった。きっとそれは、以前と同じレベルを保ちたいという気持ちに体が付いていっていないためなのでしょう。でもマヌエラは、ちょっと違うんです。    もちろん、体力は落ちただろうけど、それを感じさせない。パソも以前より簡素になったのかもしれないけど、今の彼女の踊りの印象は、20年前に観たそれと、全く変わらない。あの足の正確さ、クリーンな音、美しい立ち姿、どれをとっても変わらない。特にあの鉄火肌の敏捷な動きはすごい。出来た事ではなく、今出来る事を最高のレベルでやる。潔い。まさにフラメンカ!    そして私は、とても背中を押されました。今やるべきことが見えてきました。それはシンプルにブレずに「目標に向かって日々の努力を続ける」ということでした。もう、彼女の足の筋肉を見たら、とても70歳とは思えない。マヌエラはバイレを踊り始めてから60数年の間、それを続けてきました。だからこそ、彼女は今もステージに立って、こうして私を感動に導いてくれたのです。    今回の公演では、バックを固めた音楽陣の活躍にも注目が集まりました。カンテにはベテランのエンリケ・エル・エストレメーニョ、マヌエル・タニェ、そしてマヌエラの娘サマラ・アマドール。バイオリンにサムエル・コルテス。パーカッションにホセ・カラスコ。ギターには、マヌエルの夫で2023年に惜しまれつつ亡くなったホアキン・アマドールに代わり、ペドロ・シエラが務めます。そして特別ゲストとしてマヌエラの娘でバイラオーラのマヌエラ・カラスコ・イハが華を添えました。    エストレマドゥーラとレバンテの歌に始まりブレリア、カーニャ、特に最後のエル・エストレメーニョの情感溢れるカンテで踊られるマヌエラのソレアには心揺さぶられました。ステージの端に置かれた椅子にはギターが掛けてあり、長年マヌエラのステージを支えてきた亡き夫を悼み、そして共に観客に最後の礼を尽くす姿に目頭が熱くなりました。    カンティーニャスを踊った彼女の娘マヌエラは、ヒターノのバイレの味を醸しつつも、母とはまた違った現代のタッチがある踊り手でした。それを受けてスペインのメディアの公演評などでは、今回の公演は母と子の世代交代の場となった、というような事も書かれていましたが、私はその印象は受けませんでした。たとえ血が繋がっていても、誰もマヌエラ・カラスコの代わりにはならない。彼女は唯一無二の踊り手なのですから。    だからこそ惜しまれる。これが本当に最後のツアーになるのでしょうか。まだまだ見続けていたい。彼女のフラメンコを感じていたいのです。   【筆者プロフィール】 東 敬子 (ひがし けいこ) /フラメンコ及びスペインカルチャーのジャーナリストとして、1999年よりマドリード(スペイン)に在住し執筆活動を続ける。スペインに特化したサイト thespanishwhiskers.com を主宰。   ======

  • マヌエル・リニャン来日公演 en GARLOCHÍ

    “Recital de Baile”   (domingo, 8 de diciembre 2024)   2024年12月3(火)~12日(木) ShowレストランGARLOCHÍ(東京・新宿)   写真/渡辺格 Fotos por Itaru Watanave 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko  スペインの代表的なフェスティバルや海外公演でも自身の劇場作品が高い注目を集めるフラメンコ舞踊手、マヌエル・リニャンがついにガルロチに登場。10日間にわたるタブラオ公演を行う。  大ホールなどでの劇場公演が多い彼だが、今回は自身初となるタブラオでのバイレソロ公演。  会場は日本のフラメンコ界で活躍する多くのアーティストや業界関係者で埋め尽くされ、その注目度の高さが伺えた。  ミュージシャンたちが舞台に上がる時からもう、観客の盛大な拍手で迎えられた。  オープニングはカンテソロのブレリア。音の粒がきらめく軽快なギターと共に、沸き立つようなハレオとパルマで幕を開ける。ファン・デ・ラ・マリアは張りのある艶やかな歌声を聴かせ、今回が初来日となるホセ・マヌエル・フェルナンデスは自然で野生的な太い歌声を響かせる。3人が生み出す熱いグルーヴのうねりが会場を盛り上げ、観客の気持ちを高揚させていく。  リニャンの最初のソロはタラント。体にフィットした真紅のパンツスタイルが、ダンサーとして磨き上げられた身体美を際立たせる。始まりから一気に駆け上がるように内面のエネルギーをトップギアまで持っていく。力強くキレが冴える踊りにはしなやかさもあり、回転も鮮やか。そして随所に闘牛士としてのフォルムが表れる。実はリニャンは、子供の頃より闘牛士だった父から跡を継ぐことを期待され、闘牛士としての素養を身に付けてきたのだという。そのため雄々しく踊る姿はとても洗練されていてかっこよく、それが彼ならではのオリジナリティとも言えるだろう。  そしてタンゴはリニャンの真骨頂。 足音とギターの掛け合いも遊び心があり、カンテも楽しそうに絡んでくる。4人でノリ良く音楽をつむぐ濃密な時間だ。  ソレアでは、漆黒の上下の衣装をまとい、背中に深い悲しみを湛えて登場。狙った一瞬に全てを賭けるような気迫に、息を呑む。足技では絶対的なコンパス感で変幻自在のパソを次々に繰り出し、まさに異次元レベル。  フランシスコ・ヴィヌエサのギターソロは、郷愁を誘うようなメロディーのタランタ。美しく豊かな中低音の響きに包まれる、至福のひと時だ。  ラストは待望の、バタ&マントンでのアレグリアス。白のバタデコーラと水色のマントンを巧みにさばき、生き生きと自由に踊る姿は喜びに溢れていた。シレンシオの舞いは芸術品のような美しさで、マントンを身体の一部のように思いのままに翻す技術も圧巻。それはまさに自由の翼だ。  終演後は大きな拍手とハレオとともに、スタンディングオベーションの嵐となった。期待以上の素晴らしい舞台に、誰もが感動し歓喜していた。  メンバー全員が全身全霊を懸けて魅せてくれるそのパフォーマンスは、観る者に大きな感動を与えるだろう。この機会を、ぜひ見逃さないでほしい。 【出演】 Baile(踊り)  Manuel Liñán Cante(歌)  Juan de la Maria  Jose Manuel Fernández Guitarra(ギター)  Francisco Vinuesa 【タブラオフラメンコGARLOCHÍ 公式サイト】 https://garlochi-flamenco.com/ ======

  • スペインNews 12月号・2024

    (viernes, 6 de diciembre 2024)   文・写真/志風恭子 Texto y fotos por Kyoko Shikaze   11月1日は諸聖人の日。カトリックのすべての聖人を祝福する日なのですが、スペインでは皆がお墓参りに行く、日本でいうお彼岸のような日でもあります。翌日11月2日が死者の日で、メキシコなどでは大きなお祭りになっているようですね。ディズニー映画『リメンバー・ミー』をご覧になった方はよくご存知のことでしょう。スペインでは一般的にお祭りというよりも、祝日の11月1日がお墓参りの日というイメージの方が強いと思います。ただ最近ではスペインでも日本同様ハロウィンでお祭り騒ぎをする若い人も多いようです。フラメンコのアーティストでもメキシコ風?なドクロ・メイクをしてSNSに投稿する人も。世界が均一化していくのはちょっと寂しい気もしますが、同じようなことをしていることで共通の話題になっていくこともあるでしょうし、悪いことばかりではないことを祈ります。   《INDEX》 ・ヘレスのフェスティバル、プログラム発表 ・ドキュメンタリー『paco de lucia flamenco legacy』 ・第21回トーレロドネス・フラメンコ祭   【ヘレスのフェスティバル、プログラム発表】  2010年11月16日、ユネスコがフラメンコを無形文化遺産に制定したのを記念して、11月16日は国際フラメンコの日に制定されています。日本ではまだまだ知られていないようですが、スペインでは各地でフラメンコ関係の催しが開催されるなどしています。今年は、来年2月から3月にかけて行われる、第29回ヘレスのフェスティバルのプログラムもこの日に発表されました。 https://www.youtube.com/watch?v=mO4bDjqgEf0  開幕を飾るのはパトリシア・ゲレーロが監督を務めるアンダルシア舞踊団『ピネーダ』。  19世紀のグラナダで自由主義者として死刑に処された女性を描いたガルシア・ロルカの戯曲をもとにした、今年8月グラナダで初演され、セビージャのビエナルでも上演された素晴らしい作品です。 (*クルシージョ期間外の公演なので、クラス受講者も入場券を購入する必要があります)    以後、エバ・ジェルバブエナ、ラファエラ・カラスコ、メルセデス・デ・コルドバ、マヌエル・リニャン、エドゥアルド・ゲレロ、マルコ・フローレスなど充実のプログラム。これまでに出演していなかったのが不思議ですが、今年の日本公演も好評だったアントニオ・ナハーロ舞踊団が初登場するほか、アントニオ・ガデス舞踊団『カルメン』など、フラメンコとスペイン舞踊のフェスティバルにふさわしいプログラムです。また、マリア・ホセ・フランコやマリア・デル・マル・モレーノなど地元の踊り手の公演ももちろん行われます。    そんな中で特に注目したいのが、イスラエル・ガルバンが『エダ・デ・オロ(黄金時代)』初演から20周年を記念しての公演も行います。初演はフェルナンド・テレモートの歌、アルフレド・ラゴスのギターで、サラ・コンパニアで行なわれたのですが、今回は歌が、イスラエル版『カルメン』にも出演していた、ウトレーラ出身でオランダ在住の歌い手でギタリストのマリア・マリン、ギターがセビージャのベテラン、ラファエル・ロドリゲス。長年、アルフレドのギターとフェルナンドの没後受け継いだダビ・ラゴスというメンバーで上演されてきた『黄金時代』ですが、すでにこの顔ぶれで各地で上演しているようですが、演者が変わって内容も変わっているのかどうか、興味津々です。  公式web( https://www.israelgalvancompany.com/ )にあったビデオを貼っておきますね。 https://vimeo.com/1013427778 歌が変わると踊りも変わりそう、な予感がしますね。    他にも、日本でもお馴染み、ミゲル・アンヘル・エレディアやぺぺ・トーレスの公演があったり、スペイン国立バレエ団ソリストでボレーラの名手、エステラ・アロンソの座長公演があったり、ピラール・オガージャとアンドレス・ペーニャ夫妻が率いるカディス・フラメンコ舞踊団の公演があったり、と色々楽しみ。ギターならアントニオ・レイの公演があるし、歌はマカニータやアンヘレス・トレダーノ、ホセ・ミヒータやぺぺ・エル・ボレーコが登場します。  また、3月2日には萩原淳子がペーニャ、ブエナ・ヘンテでの公演に出演します。ペーニャでのフェスティバル主催公演は入場無料なので、こちらへもぜひ。   プログラム詳細はこちらで https://www.festivaldejerez.es/espectaculos/ 日本語はこちらで https://noticiaflamenca.blogspot.com/2024/11/blog-post.html  なお、12月2日には改めてビジャマルタ劇場で、出演予定アーティストも参加したプレゼンテーションも行われました。   【ドキュメンタリー『paco de lucia flamenco legacy』】  パコ・デ・ルシアが亡くなってはや10年。パコについての新しいドキュメンタリー『パコ・デ・ルシア、フラメンコ・レガシー』がアンダルシアの放送局、カナルスールで11月26日、27日の両日、放映されました。  今年2月、ニューヨークで行われたオマージュ公演の様子やそこに参加したアーティストやゆかりの人々、家族、研究者などのコメントが満載。現在WEBからは見る事ができないようですが、パコを知る人たちの証言と生前のビデオからあなたの知らないパコが浮かび上がってくることでしょう。   【第21回トーレロドネス・フラメンコ祭】 Torrelodones Flamenco Festival ©︎ Vera Valentin  マドリード郊外トーレロドネスで開催されたフラメンコ祭では、11月26日、マドリードの舞台を長年追い続けている写真家パコ・マンサーノによるパコ・デ・ルシアの写真展に始まり、翌日はパコについてのシンポジウムとサンドラ・カラスコとダビ・デ・アラアルのリサイタルと続き、最終日はパコ・デ・ルシアへのオマージュ公演。初代セクステットのオリジナルメンバーであるホルヘ・パルド、ルベン・ダンタスのほか、カニサーレスやニーニョ・ホセーレ、ホアキン・グリロ、ドゥケンデにチョンチ・エレディアといった共演者を中心にしてのコンサート。  この会場はパコがアランフェス協奏曲を録音した劇場。あれからもう30年以上。今あるフラメンコを作り上げたといっても過言ではない不世出の天才の魂は今も彼らの中に、私たちの中に息づいているのでありましょう。 アランフェス協奏曲を演奏するパコ©︎ Paco Manzano   【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze) /1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。   ======

  • "ラ・レポンパ"&ミゲル・アンヘル・エレディア グループ公演

    (martes, 3 de diciembre 2024) 2024年7月19日(金)~7月30日(火) Show レストランGARLOCHÍ (東京・新宿)   写真/近藤佳奈 Fotos por Kana Kondo 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko  今夏のガルロチでのスペイン人によるフラメンコショーは、雰囲気のある力強い踊りが人気のラケル "ラ・レポンパ"と、マヌエル・リニャンの舞台作品 "VIVA!" への出演でも注目を集めるミゲル・アンヘル・エレディアを中心とするグループの公演が行われた。  カンテには来日経験が豊富で熟成された歌声が魅力のエル・ガジと、昨年のガルロチ公演で多くの人気を集めたイバン・カルピオ、そしてギターは職人気質でバイレやカンテの魅力を巧みに引き出すラモン・アマドールと、頼もしいミュージシャンらが舞台を支えた。  この日の演目はAプログラム。オープニングはミディアムテンポのタンゴ。レポンパとミゲルがそれぞれ一振りずつ踊り、曲を味わいながら醸し出すグルーヴに会場の熱気も高まってくる。  カンテソロはファンダンゴ。端正でクリアな輪郭を持つギターの音色。余韻溢れる美しいメロディーは、いつまでも聴いていられる心地良さ。野性味を感じさせるイバンの歌声と、熟練の技が光るガジがともに見事な歌唱を聴かせた。  ミゲルのソロはタラント。その凛とした立ち姿だけで、感動のあまり泣きそうになる。長い手足を生かした踊りはダイナミックでいて美しく、緩急のコントロール抜群の足技に観客も魅了される。最後にジャケットをマントンのように回すシーンは、鮮やかな印象を残した。  レポンパのソレアは、エネルギーが全身に満ち溢れた圧巻の踊り。軽やかで正確な足技は木のようなまろやかな音色を響かせ、ステージにみなぎる存在感は神がかっていた。  第2部はテーブルを5人で囲んでのブレリアからスタート。レポンパもミゲルもそれぞれフェステーロのように歌い踊り、二人でデュオを聴かせたりと楽しい場面を演出。  カンテソロはイバンのシギリージャ。その伴奏を務めたのはまさかの、歌い手のガジ。しかもギターが上手いのにも驚いた。この思いがけない共演は、観客としては幸運なサプライズだった。  バイレソロでは、ミゲルが男性舞踊手ではあまり観る機会のないバンベーラを披露。美しい音楽を情感豊かに踊る姿がとても芸術的。  レポンパのソロはグアヒーラ。音楽面の構成では様々なリズムを織り交ぜたりと、この日限りの特別な一曲を楽しませてくれた。  スペイン国内だけでなく世界各地でも活躍する一流のフラメンコアーティストらがこうして来日し、そのステージを日本にいながらにして観られるというのは本当に幸運というものだろう。本場でしか味わえない舞台の熱気と感動を、フラメンコ好きならばぜひ現地に足を運んで、自身の五感でどうか体感してほしい。 [出演] バイレ(踊り) ラケル "ラ・レポンパ"/ミゲル・アンヘル・エレディア カンテ(歌) ダビ・エル・ガジ/イバン・カルピオ ギター  ラモン・アマドール ======

  • Flamenco fan LIVE 《Río Eterno》

    (viernes, 29 de noviembre 2024)   来年のフラメンコファンライブ第1弾は、バイオリニストの森川拓哉さんをリーダーとするフラメンコユニット、リオ・エテルノが登場! いつものタブラオライブとは一味違う、音楽と踊りの豊かな世界をお楽しみいただけます。 リオ・エテルノは、日本のフラメンコ界で活躍中のトップアーティストが集結して2022年に結成されたユニット。 その名前はスペイン語で『悠久の川』を意味し、フラメンコのルーツ音楽と現代のフラメンコを融合する独自の試みで、遥か悠久の時を経て熟成された文化の奥深さが感じられる演奏や歌、踊りが堪能できる絶好の機会です。 また今回のライブでは、スペシャルゲストにパリージョの名手として有名な本間牧子さんが出演。 その見事な腕前が奏でる美しい音色も、ぜひ聴いてほしいポイントのひとつです。 いつも親しんでいるフラメンコとはまた違う魅力に、この機会にぜひ触れてみてください☆ なお、遠方にお住まいの方や当日来店が難しい方は、配信視聴で1週間お楽しみいただけます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Flamenco fan LIVE 《Río Eterno》 【エスペランサ presents ☆ Flamenco fan企画】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2025年1月11日(土) Open 18:00 Start 18:30 ショーチャージ ¥6,000 (1ドリンク+タパス付き) 配信視聴料 ¥2,000~ [出演] バイオリン:森川 拓哉 ギター:菅沼 聖隆 カンテ:井上 泉 パーカッション:容昌 バイレ:本間 静香 スペシャルゲスト:本間 牧子 *ご予約フォームは こちら から https://tablaoesperanza.jp/live/20250111/ または、お申し込みメールアドレス↓ reserva@tablaoesperanza.jp ご希望のライブの日・お名前・人数・電話番号 をメールにてご予約ください。 ※受付にて、現金でのお会計をお願い致します。 ※キャンセルのご連絡は前日までにお願いします。 当日キャンセルの場合は、チャージ代全額をキャンセル料として頂戴しております。 ご理解の程よろしくお願い申し上げます。 *ライブ配信のお申込みは こちら から https://tablaoesperanza.jp/esperanza-live/60050/ アーカイブ視聴は一週間後の 1/18(土) 23:59 までお楽しみいただけます。 【本間牧子プロフィール】 フラメンコ舞踊家、カスタネット(パリージョ)奏者。東京都出身。 ギタリストとしてスタート、後舞踊に転向。日本フラメンコ界の草分け、第一人者である舞踊家・本間三郎に出会い結婚。1978年、都内に本間フラメンコ舞踊研究所を開設(現・本間フラメンコ舞踊教室スタジオアリアタール)、これまで数多くのプロのフラメンコ舞踊家を輩出する。 1992年、日本人アーティスト史上初めてとなるカスタネットのCDアルバム『カスタネットに魅せられて』をリリース。現在はカスタネットに想いをおき、活動中。一般社団法人日本フラメンコ協会顧問。 ====

  • TRANSFORMACIÓN 伊丹公演

    (viernes, 29 de noviembre 2024)   今年最後の公演を先日終えたばかりの革新的モダンフラメンコユニット、トランスフォルマシオンの公演が来年2月に兵庫・伊丹で開催されます。 この公演は公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団の主催によるもので、希少なフラメンコピアニスト杏梨さんと若手トップギタリスト徳永康次郎さんとともに、実力派フラメンコアーティストたちによる伝統と革新が融合する創造性あふれるステージが期待されます。 関西エリアのフラメンコファン・音楽ファンの皆様はお見逃しなく!   革新的なモダンフラメンコユニット 「TRANSFORMACIÓN」 2025年2月2日(日) 開演15:30(開場15:00) 伊丹アイフォニックホール(伊丹市立音楽ホール)メインホール ●出演 TRANSFORMACIÓN(杏梨(ピアノ)、徳永康次郎(フラメンコギター))、嶽北慎二(歌)、容昌(パーカッション)、伊藤笑苗(フラメンコダンサー)  ●料金 前売4,000円(当日4,500円)[税込・全席指定] ●チケット取扱 ・東リ いたみホール(伊丹市立文化会館)窓口  電話予約072-778-8788 (9:00~21:30/火曜・年末年始(12/29~1/3)休館) ・観劇ポータルサイト カンフェティ(10:00~)  https://confetti-web.com/@/itami_flamenco2025 ・ローソンチケット(10:00~)[Lコード 57120] ※車椅子席は東リ いたみホールのみの取り扱いです。 ※就学前のお子様の入場はご遠慮ください。 ※前売券完売の場合、当日券の販売は致しません。 [問] 東リ いたみホール(伊丹市立文化会館) 電話 072-778-8788 (9:00~21:30/火曜・年末年始(12/29~1/3)休館) https://itami-cs.or.jp/itamihall/index.html [主催]公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市 ======

  • 鈴木敬子フラメンコリサイタル《VIVIR EN FLAMENCO》

    〜フラメンコに生きる〜 カデーナ フラメンカ創立30周年記念公演   (viernes, 29 de noviembre 2024)   2024年11月22日(金) 草月ホール(東京・赤坂)   写真/大森有起 Fotos por Yuki Omori 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko  高校卒業と同時にスペインへ渡り、以来40年以上にわたりフラメンコ舞踊活動を続ける鈴木敬子のスタジオ創立30周年という節目を記念する舞踊公演が開催された。  特別ゲストとしてカディス出身のギタリスト、ファニ・デ・ラ・イスラを招聘。その骨太で安定感のある力強いギターサウンドを公演の要とし、彼のアルバムの楽曲から4曲を採用した。  オープニングはファニの曲「エセンシア」を、鈴木とともに群舞で披露。舞踊メンバーにはスタジオのアシスタント講師らが出演。鈴木のソロとのコントラストを演出したり一団になったりと様々なフォーメーションを繰り広げる。熱いグルーヴを奏でるファニのギターにカンテが絶妙なハーモニーを重ね、奥行きのある音楽を会場に響かせる。  ギターソロでは、牧歌的で叙情的なフレーズから演奏が始まる。繊細な音色の中にもどっしりと芯が感じられる。優しい情景が感じられたり、時に激しさをのぞかせたりと、ずっと身を委ねたくなるような多彩な表情の演奏を聴かせた。  群舞はもう一曲、グアヒーラ。それぞれのカラフルな衣装が舞台を華やかに彩る。身のこなしや指先など細部にまで行き届いている美しさに、鈴木が日頃から大切に指導していることが感じられる。  タンゴではカンテのエル・プラテアオと、偶然にも来日中で出演が決まったマヌエル・デ・ラ・クーラ、そして遠藤郷子がそれぞれに迫力ある歌声を披露。三者三様それぞれの個性とともにカンテフラメンコの魅力を十二分に楽しませてくれた。  今回の公演の目玉のひとつともなった平松加奈の作品による「ブレリア・デル・ジャズ」は、いつものフラメンコ曲種とは一味違った素敵な作品。演奏が始まると照明演出も加わりジャズクラブのようなステージに。鈴木は赤のノースリーブのドレスで、妖艶にパリージョを奏でる。バイオリンとピアノ、パーカッションによるトリオにパリージョと足音のリズムが加わり、音楽的な一体感を醸し出す。  鈴木のソロ曲は、アレグリアスとシギリージャを披露。アレグリアスはバタ・デ・コーラの衣装で華やかさの中に凛々しさを、シギリージャでは鋭い眼光に気迫がみなぎり、熟練の技術で確かな足音とともに表現力豊かな踊りを魅せた。その姿には一人の舞踊家としての歓びや哀しみ、人生そのものが滲み出ていた。  最後の挨拶では、群舞のメンバーが紹介されると会場から声援が上がり、スタジオとしての活動を通して築き上げられた温かい絆のようなものが感じられた。  舞踊家としての長年の歩みを経て迎えた今回の公演。ここからまた新たな始まりが幕を開け、これからの進化が楽しみである。 【プログラム】 1. Presentación Esencias 2. Solo de Guitarra 3. Musical 4. Guajira 5. Tango〈Primo juani〉 6. Alegrías 7. Rumba〈Viva la vida〉 8. Bulería del Jazz 9. Bulerías〈A mi vera〉 10. Siguiriya   【出演】 バイレ:鈴木敬子 (群舞)岩佐紀子 小池ハルナ 伊藤佳子 高山亜紀子 尾崎俊子 藤岡素子 大塚淳子 関口佳代 チオキ真理 [11/24ガルロチ出演:武宮博子 吉本昌代 上妻真木] ギター:ファニ・デ・ラ・イスラ(特別ゲスト) カンテ:エル・プラテアオ マヌエル・デ・ラ・クーラ コーラス パルマ:遠藤郷子 三枝雄輔 バイオリン:平松加奈 パーカッション:海沼正利 ピアノ:進藤陽悟 【公式サイト】 鈴木敬子フラメンコスタジオ カデーナ フラメンカ https://cadenaflamenca.jp/ =====

  • 第10回「名古屋未来のフラメンココンクール」開催

    (martes, 26 de noviembre 2024)   名古屋を拠点に舞踊・教授活動を行うフラメンコダンサー石川慶子さんのスタジオ主催で行われるコンクール、「名古屋未来のフラメンココンクール」が来年2025年2月に開催されます。 今回で第10回目を迎えるこのコンクールは、ソロでフラメンコを踊りたい、何か目標を持って頑張りたいという人を対象としたもの。審査員としてフアン・ポルビージョ氏や石川慶子さん、観客の方々の他に、オンラインの審査員として素晴らしいアーティストが参加します。 審査員の先生からは全員に講評も届きますので、今後のためのうれしいアドバイスがもらえるチャンス。 他にも様々な賞が用意されているので、バイレソロを目指す方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。 なおコンクール当日は2日間とも、審査委員長フアン・ポルビージョ氏によるエキシビションが予定されています。 [日程] 1/19(日) 参加申し込み締め切り (※希望者多数の場合は先着順) 2/7(金) コンクール開演19時予定 2/8(土) コンクール開演15時予定 2/9(日)~22(土) 映像公開・投票 2/23(日) 21時にHPにて結果発表 [会場] MI PATIO ミ・パティオ (名古屋市千種区神田町5-4 スタジオMARZO3階) [観覧チケット] 各日5,000円 二日通し券8,500円 [審査員] フアン・ポルビージョ、マリア・モレーノ、アンヘレス・ガバルドン、石川慶子、観客の皆様 [参加費] 15,000円(自由曲1曲、7分以内) ※オフィシャルアーティストは別途20,000円 [オフィシャルアーティスト] 徳永康次郎、SHIN [主催] Estudio Keiko 石川慶子フラメンコスタジオ [申込/問] Tel.090-9906-6533(石川) Email EstudioKeiko2012@gmail.com ======

  • 沖仁 フラメンコギターコンサート special guest 徳永兄弟

    (lunes, 25 de noviembre 2024) 2024年5月26日(日) 東京文化会館 小ホール(東京・上野) 写真提供/㈱ジンズアクション 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko    沖のコンサートではクラシックギタリストやバイオリニストなど様々な音楽家と共演が多いが、今回はちょっと特別な内容となった。フラメンコギターデュオの徳永兄弟をゲストに迎え、フラメンコギターのみでのコンサートとなったからだ。2015年以来、実に9年ぶりの共演だという。  600席以上を有する東京文化会館小ホールは満員。沖のファンはもちろん徳永兄弟のファンや、フラメンコギターやクラシックギターの愛好家など、幅広く大勢の観客が集まった。  舞台に沖が登場すると、大きな拍手で迎えられた。初めは沖のソロを2曲。哀愁漂うファルーカは、2010年のスペイン・ムルシアでの国際コンクール優勝を経て、フラメンコへの敬意と畏れを表現して作った曲だという。そして「さくらさくら」は日本古来の曲にフラメンコのエッセンスを取り入れ、ポル・ブレリアのグルーヴ感溢れるアレンジで披露された。  続いて徳永兄弟が登場し、それぞれソロ曲を演奏。まずは兄の健太郎による粒ぞろいの音色が美しいタランタ、そして弟の康次郎はゆったりと繊細なメロディーからブレリアへと展開するオリジナル曲を披露した。  一部の最後は再び沖のソロで、やさしい穏やかなフレーズを立ち姿勢で演奏。そしてマイクから離れると、舞台をゆっくりと歩きながら生音で温かみのあるメロディーを奏でた。  休憩をはさんでの第2部は、徳永兄弟の代名詞的なオリジナル曲「Buleria de padre」からスタート。超絶技巧のような鮮やかな指さばきと息の合ったデュオ演奏で2曲を披露。  その後は、沖を交えての三重奏を3曲。まずは徳永兄弟の代表的な作品のひとつ「魂の旅人」、次は沖のオリジナル曲「ONCE」、そして最後は「アランフェス協奏曲」よりアダージョという名曲。それぞれの素晴らしい楽曲をこの日限りのトリオアレンジで楽しめるという贅沢な時間だった。  アンコールは、パコ・デ・ルシアの名曲「二筋の川」。ソロパートではそれぞれの個性溢れるフレーズを次々に繰り出し、超レアな三重奏を心ゆくまで堪能できた。  三者三様の持ち味と魅力が十二分に楽しめた今回の公演。この組み合わせでの全国ツアーを期待する声も、さっそく上がっている。それがもし実現してくれたら、フラメンコギターのファンがさらに増えることは間違いないだろう。 【プログラム】 レスペート・イ・オルグージョ(沖仁 作曲) さくらさくら (沖仁 編曲) タランタ Cuando Sueno ~夢見る時~(徳永健太郎 作曲) Recuerdos ~思い出~(徳永康次郎 作曲) エスペランド~Tremolo お別れの歌~(沖仁 作曲) Buleria de padre (徳永兄弟 作曲) アレグリアス (徳永兄弟 作曲) 魂の旅人 (徳永兄弟 作曲) ONCE (沖仁 作曲) 「アランフェス協奏曲」よりアダージョ (ホアキン・ロドリーゴ 作曲/沖仁 編曲)   【沖仁公式サイト】 https://jinoki.info/   【徳永兄弟公式サイト】 https://www.tokunagaduo.com/   ======

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