《Puente 〜架け橋〜 フラメンコが繋ぐ日本とスペイン》
- 2 日前
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(lunes, 10 de agosto 2026)
【東京公演】2026年4月28日(火)
小金井 宮地楽器ホール 大ホール(東京)
写真/龍神孝介
Fotos por Kousuke Ryujin
文/金子功子
Texto por Noriko Kaneko

作曲家の父を持ち、フラメンコ歌手として様々な公演で活躍する一方、ピアノの弾き語りや作曲活動、さらには踊りまでこなすという多才ぶりで、スペイン国内でもメディアに取り上げられるなど注目を集めるホセ・ルイス・ペレス・ベラ( Jose Luis Perez-Vera)の来日公演が行われた。
今回招聘を行った溝畑直子は関西を拠点に舞踊・教授活動を行い、2017年の主催公演でホセ・ルイスを歌手として招いた経歴から、昨年の大阪・関西万博でスペイン館のイベントにアンダルシア州代表として来日した彼から今度はダンサーとしての出演を依頼され、その縁が今回の公演の実現につながったという。
舞台の始まりは3人の群舞によるソロンゴ。モノトーンの水玉の衣装で統一され、美しく情熱的な踊りには三者三様の個性が表れている。それを包み込むようなカンテの存在感が、曲の魅力をさらに高めていく。
カンテソロのアレグリアスは、歌い出しから観客の心をしっかりつかんで聴かせてくる。伸びやかな歌声にはカディスの香りが溢れ、美しいギターの響きが華を添える。レマーテでみせるひと振りのキレも鋭く、鮮やか。身振りを加えて表現豊かに歌う姿は、まるで花形スターのようだ。
ピアノの弾き語りでのマラゲーニャは、滑らかに奏でるピアノと極上のカンテフラメンコが味わえる贅沢な一曲。ピアノ演奏を止めると今度は生歌でファンダンゴを聴かせ、これがまた絶品で思わず唸ってしまう。
ダンサー3人のそれぞれのソロも見応えがあり、浅見はコルドベス帽を使ったカーニャを披露。小粋な魅力の中にはベテランの風格が感じられ、笑みを見せて踊る姿に彼女のエンターテイナーぶりが光っていた。
徳永健のギターのみで踊った溝畑のファルーカは表現豊かで、手足の動きから回転まで美しい。研ぎ澄まされた演奏に緩急の呼吸もよく合い、珠玉の一曲をみせてくれた。

小池のソロは、ホセ・ルイスが客席を巡って歌うサエタから続いてのシギリージャ。パリージョで多彩な音色を繰り出し、バタ・デ・コーラで気迫に満ちたダイナミックな踊りを披露した。

休憩をはさんでの後半は徳永兄弟のオリジナル曲、マリアーナの息の合ったギターデュオから始まり、溝畑がファンベール(ベール付アバニコ)を使って可愛らしく優美なグアヒーラのソロを披露。
ホセ・ルイスのカンテソロはブレリア・ポル・ソレア。フラメンコの溜めや抑揚も力強く、終盤は生歌で歌って踊って圧巻のパフォーマンスをみせた。
そしてピアノの弾き語りで披露したオリジナル曲「Todo es mío(すべては私のもの)」は、彼の叔父の作詞に曲を付けた甘く切ないバラードのような歌曲。大切な人への思いが伝わってくるような美しい一曲だった。
締めくくりはホセ・ルイスのピアノ演奏でマントンでの3人のセビジャーナス。そしてアンコールは「さくらさくら」を日本語で披露し、客席も合唱で応え、会場全体が温かい雰囲気に包まれた。
歌も踊りもピアノ演奏も、芸術を極めたフラメンコをみせてくれたホセ・ルイス。鑑賞した東京公演では、フラメンコの愛好家だけでなく会場の告知を見て来場したであろう一般客も多いように見えた。男性客もそれなりに多く、この公演を機に新たにフラメンコに興味を持ってもらえたら何よりだ。まさしく公演のタイトル通り、日本とスペインの文化の「架け橋=Puente」となった公演であった。

【出演】
ホセ・ルイス・ペレス・ベラ(シンガー・ピアノ・ダンサー)
溝畑直子(ダンサー)
浅見純子(ダンサー)
小池朱美(ダンサー)
徳永健太郎(ギター)
徳永康次郎(ギター)
Kan(パーカッション)
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