小島章司 FLAMENCO 2025《Flamenconauta -フラメンコナウタ-》
- 5 日前
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(viernes, 24 de julio 2026)
2025年10月30日(木)
銀座ブロッサム中央会館(東京)
写真/大森有起
Fotos por Yuki Omori
文/金子功子
Texto por Noriko Kaneko

日本を代表するフラメンコ舞踊家の一人で文化功労者の小島章司が2018年にフェスティバル・デ・ヘレスで上演した《Flamenconauta -フラメンコナウタ-》が、7年の時を経て再び東京で上演された。
初演当時は、スペインを含めメキシコ・日本など12ヶ国の舞踊家による『フラメンコナウタス(Flamenconautas)舞踊団』が結成され、小島は同団の特別協力者兼招待アーティストとして参加。
今回の公演では当時のメンバーの招聘に加えて、日本で活躍する次世代のアーティストも参加する特別編成での上演となった。
オープニングはミュージシャン全員による前奏曲。カンテの二人がグルーヴ感あふれるブレリアを聞かせ、チクエロのギターが軽快なリズムで骨太な音色を響かせる。チェロのソロでは艶のあるなめらかな音色が奏でられ、極上のひとときだ。
ギターとバイレの二人きりのグラナイーナ。カレン・ルーゴはメキシコ生まれの実力派の舞踊家で、今作の初演時にも参加。表現豊かな身体使いと、しっかりした軌道を描くバタさばき。チクエロが奏でる旋律に導かれるような踊りはとても音楽的で、鮮やかな印象が心に焼き付く。
舞踊団員の山形と鳥阪によるパレハのカーニャでは、整ったシンメトリーのフォーメーションや、息の合ったコンビネーションをみせる。ラメンテを聞かせるミゲルの歌もまた味わい深い。

男性群舞のアレグリアスでは客演の小谷野と出水、そして舞踊団員の松田と3人で豊富なバリエーションのフォーメーションを展開。足技の掛け合いも楽しく、三者三様の個性が存分に表現された一曲だ。

今作の白眉となった、小島とカレンによる詩の朗読と舞踊による作品。小島が中央の椅子に座り日本語で詩を朗読すると、カレンが踊りで絡み寄り添う。そしてカレンが椅子に座ってスペイン語の詩を朗ずると、その世界を小島が踊りで表現する。ギターとチェロの音楽とともに、静かなのにとても雄弁で、美しく感動的な場面だった。
松田と柳谷のパレハによるアストゥリアス。美しく整った舞踊とよく揃ったパリージョの音色がとても心地良い。

ミュージシャンらによるタンゴは、とてもフラメンコ色の強いシーン。自由に伸びやかにグルーヴ感たっぷりのカンテを聞かせ、あらためて「フラメンコ楽しい!」と強く再認識させてくれた。

カレンのビダリータは、コンテンポラリーのような動きも取り入れた独創的な振付。目にも鮮やかなスピード感のある舞いで、小さな赤のアバニコを自在に操り、次々にいろんな表情を見せる姿はまるで万華鏡のよう。高いポテンシャルを備え、伝統的なフラメンコからは遠いかもしれないが、彼女だからこそ表現できるフラメンコの進化形の世界を見せてくれた気がした。
そして最後は小島のトナ・イ・シギリージャ。二人のカンテの歌声が会場を包み込み、ギターとチェロが深みのあるハーモニーを奏でていく。小島の内面の充実ぶりは歳を重ねるごとに重みと濃さを増し、魂を込めた確かな足技は今も健在だ。
自身が踊ることでこの世の平和を願い、その祈りは未来へと向けられている。
そのラストシーンは、これからの船出を祝福するかのようだった。
カーテンコールでは多くの観客がスタンディングオベーションで称え、また劇場公演ではあまり見られないフィン・デ・フィエスタで小島がひと振り披露するという貴重なシーンも見られた。共演した仲間とともに舞台を後にするその表情は、とても穏やかで満ち足りていた。

【プログラム】
1. プレリュード 前奏曲
2. グラナイーナ
3. ラ・カーニャ
4. アレグリアス
5. パブロ・ネルーダに捧げる
6. アストゥリアス
7. タンゴス
8. ビダリータス
9. トナ・イ・シギリージャ
【出演】
小島章司[バイレ]
チクエロ[音楽監督・ギター]
カレン・ルーゴ[バイレ]
ミゲル “エル・ラビ”[カンテ]
ホアキン・ゴメス “エル・ドゥエンデ” [カンテ]
アルバ・アロ[チェロ]
ハコボ・サンチェス[パーカッション]
客演:
小谷野宏司[バイレ]
Farolito(出水宏輝)[バイレ]
小島章司フラメンコ舞踊団:
柳谷歩美 松田知也 山形志穂 鳥坂麗
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