新・フラメンコのあした vol.42
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(sábado, 1 de agosto 2026)
20年以上にわたりスペインで活動するジャーナリスト東敬子が、今気になるスペインフラメンコのあれこれを毎月お届けします。
今月は、さる7月にマドリード市のアート・フェスティバルで行われたエドゥアルド・ゲレーロのパフォーマンスについてのリポートです。
『フラメンコ・エントレ・オブラス・マエストラス』
「レフヒアテ・エン・ラ・クルトゥーラ」フェスティバル
ソフィア王妃芸術センター、マドリード、スペイン
2026年7月6日
"Flamenco entre obras maestras"
Festival Refúgiate en la Cultura,
Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid.
7 julio 2026.
文/東 敬子
画像と映像/東 敬子
Texto por Keiko Higashi
Fotos y vídeos por Keiko Higashi

夏休みをスペインで過ごそうと思ったら、やっぱり海辺のリゾート、マヨルカ島やマラガが第一候補に挙がりますよね。海だけじゃなく、せっかくだから観光もしたいという人にはバルセロナ、バレンシア、もしくはグルメも味わえるバスク地方の街も人気です。で、本来だったら興味を持って然るべきの首都マドリードはというと、夏はみなさん避けて通っていると言っても過言ではありません。なぜなら、海が無いのはもちろんですが、とんでもなく、暑いからです。容赦なく照りつける太陽が外にいる限り、外出なんか到底できない。
しかしそんな状況に反して、マドリードの夏はフェスティバルが目白押し。とにかく毎日何かしらのイベント、フェスティバルが開かれていて、その中でフラメンコは主役を張るぐらいの勢いで、私は毎年、7、8月はあっちこっちの公演に出向いててんやわんやになります。そこで、じっくりの滞在は無理、マドリードは別の目的地に行く通過地点に過ぎない、と言う方にも、その熱気を少しでも味わってほしいと思い、今回はこのイベントをご紹介したいと思います。
それが、マドリード市が主催する、今年で3回目となる「カルチャーの中に避難しろ(Refúgiate en la Cultura)」というイベントです。コンセプトは平たく言えば「夏の午後3時から7時は暑すぎて外で観光なんかできないですよね。だったら、美術館やギャラリーに避難したらどうですか? 涼しいし、世界屈指のアートを鑑賞できるし、7、8月の期間中はフラメンコや演劇などのパフォーマンスも観れてお得ですよ」という企画なのです。
「名作に囲まれて観るフラメンコ(Flamenco entre obras maestras)」と題したフラメンコのパフォーマンス・シリーズが行われるのは、プラド美術館 (Museo del Prado)、ソフィア王妃芸術センター (Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía)、王室コレクションギャラリー (Galería de las Colecciones Reales)、ティッセン=ボルネミッサ美術館 (Museo Nacional Thyssen-Bornemisza)の4か所で、7月6日〜8月26日まで、44回、計13人のアーティストが出演します。館内イベントなので、特別な予約や入館料以外の別料金はかかりません。
(*各美術館の詳しいスケジュールや出演アーティストの詳細は、公式サイトでご確認ください)
さて、私が観た初日、7月6日のエドゥアルド・ゲレーロのパフォーマンスは、ソフィア王妃芸術センター内のピカソの「ゲルニカ」が展示されている部屋の隣り、フラメンコに関する作品が多く展示されている一角で行われました。20分ほどのパフォーマンスでしたが、素晴らしい絵画に囲まれて観るバイレは特別な、神聖とも言える空気感で、感動もひとしおでした。まるでレッスンスタジオで観ているかのような近さで観れたのも、嬉しかったです。エドゥアルドにとっては「絵画に囲まれて」と言うより「観客に囲まれて」と言う感じで圧迫感もあったでしょうが、あまりないことなので楽しめたのではないかと思います。

エドゥアルド・ゲレーロは1983年カディス生まれの43歳。6歳よりバイレを学び、ソリストになる前は、エバ・ジェルバブエナやアントニオ・カナーレスらの舞踊団で活躍していました。見た目はちょっとアヴァンギャルドなバイレなのかなと言う感じがあるかと思いますが、実は中々の正統派。体は大胆に動きながらも、丹精な感情表現と正確な足捌きに魅入ってしまいました。2026年の秋には来日公演を控えているとのこと。皆さんも機会があれば是非、足を運んでいただければと思います。
8日にはグラナダ出身の人気バイラオーラ、ラ・モネータが出演するなど、話題を呼びました。
夏の過ごし方は人それぞれ。でもそこにフラメンコがあれば、言うことナシです。
【動画】
【筆者プロフィール】
東 敬子 (Keiko Higashi)/フラメンコ及びスペインカルチャーのジャーナリストとして、1999年よりマドリード(スペイン)に在住し執筆活動を続ける。
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