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カンテフラメンコ 奥の細道 on WEB No.27

(lunes, 14 de agosto 2023)


文/エンリケ坂井

Texto por Enrique Sakai


ラ・ペルラ・デ・カディスのジャケット写真

カンティーニャの乗り ~続き


 前回書いた譜例の2つ目、カンティーニャの乗りのサリーダを12拍子の基本の足とパルマをしながら歌ってみよう。

 アレグリアスのサリーダでは3拍目と10拍目で和音が変わる。和音が変わるというのは、つまりメロディーの流れの落ち着く所が3拍目と10拍目なのだが、カンティーニャ乗りにするとそれが10拍目と3拍目に入れ替わる。

 これが乗りの変化となるのだが、なぜこんな歌い方をするかと言えば、リズム感の優れた人たちにとってはこの方が歌い方の自由度が増すからだ。そして乗りの感覚も変わる。

 そのためには12拍子のコンパスを徹底的に身に付ける必要があるが、それができれば自由さを実感できると思う。


 前回と同じく、ペルラ・デ・カディスが彼女の母親パペーラ・デ・カディス(市場でジャガイモを売っていたのでこの名が付いたそうだ)のカンティーニャを歌ったものを今回は例に出してみる。

(イスパボックスの録音より)


歌詞

Ni en La España ni en Italia

ni en lo que cobijaba el sol,

has de encontrar tú una flamenca

que te quiera como yo.


Coletillo

Ay, que te quiero

pero de 〈lachi〉no te lo〈peno〉.


(訳)

スペインでもイタリアでも

お天道(てんとう)様の照る所では

私ほどあんたを愛する

フラメンコ娘はいないよ。


あんたが好き、だけど

恥ずかしくて言えないわ。


※〈lachi〉=羞恥心、〈peno〉=言う、告げる


楽譜図_ラ・パペーラのカンティーニャ

 ぺルラはいつも同じ歌い方、乗り方をするわけではなく、毎回少しずつ違っていて、ある部分はもう少し間(ま)を取ったり、あるいは反対に待たないで入ったりとその時の気分によって変わってくる。

 そして、それこそがこの乗り方の長所であり、自由に歌うことができるという事だ。


ロゴ_エンリケ坂井

【筆者プロフィール】

エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール)

1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~32(以下続刊)。


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