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- わが心のスペイン vol.3
(lunes, 26 de febrero 2024) 南房総と南スペインで田舎暮らしを楽しむ、石井崇が描くスペインの情景。 『春のささやき』 アルプハーラ地方の家はすべて陸屋根にしなければなりません。 これは景観条例で決まっているのです。 1492年、アラブ人がスペインから追放されましたが、 王族はアルプハーラ地方にある期間住んでいました。 その名残で、アラブ風な住居が今に至って守られているのです。 【プロフィール】 石井崇(Takashi Ishii)/画家。1942年東京・京橋生まれ。東京芸術大学卒業後、1975年単身スペインに渡り、村祭りを回るテキヤ業などでしのぐ。セビリア郊外アルカラ・デ・グアダイラに居住。1989年よりグラナダ・アルプハーラ(Alpujarra)地方にあるフェレイローラ村(Ferreirola)にアトリエを構え、今はフェレイローラ村と南房総館山をふたつの故郷とし、田舎暮らしを楽しんでいる。著作は「おれたちがジプシーだったとき」、「詩画集プラテーロとわたし」、「スペイン四季暦」、「南スペイン、白い村の陽だまりから」、画集「イシイタカシの世界」など。2004年「館山親善ふるさと大使」に任命、全国大学フラメンコ大会を企画。 ホームページ「イシイタカシの世界」 http://www.oliva2004.net/index.html >>>>>
- 「第12回エルスール財団新人賞」授賞式開催
(domingo, 25 de febrero 2024) 撮影/大森有起 Foto por Yuki Omori 第12回目となる一般財団法人エルスール財団による新人賞授賞式が、昨年12月に東京・羽根木にあるエルスール財団記念館で開催されました。この賞は、現代詩・コンテンポラリーダンス・フラメンコの3部門でこの1年間に活躍した新人に贈られるものです。 フラメンコ部門では、静岡県浜松市出身の鈴木時丹さん(写真)が受賞。一昨年から昨年にかけての劇場公演へのゲスト出演やタブラオライブなど、数多くの舞台での目覚ましい活躍を高く評価されての受賞となりました。 受賞者あいさつとして鈴木さんは、「素晴らしい賞をいただけて光栄です。幼少の頃からフラメンコをやってきて、引き続き精進して素晴らしい踊り手になりたいです。本日はありがとうございました」と喜びを語りました。 実演パフォーマンスでは、遠藤郷子さんの歌と今田央さんのギターを伴奏にアレグリアスを披露。ゆったりとした曲の雰囲気に静かに溶け込むように、落ち着いて踊る姿には堂々とした風格さえ感じられました。それでいて、レマーテやエスコビージャでは瞬発力のあるキレの良い足技を次々と繰り出し、会場にいた人々を一瞬で魅了していました。 パフォーマンスの後のパーティーの席では、この日初めてフラメンコを見た人たちは興奮気味にその感動を語り合っていて、この晴れやかな舞台で新しいファンの心も掴んだようでした。 今回の受賞をひとつのはずみとして、今後の活躍が大いに注目されます。 「第12回エルスール財団新人賞」授賞式 日時:2023年12月17日(日)18:00 会場:羽根木「エルスール財団記念館 ~詩とダンスのミュージアム~」 ●挨拶:エルスール財団代表理事 野村眞里子 ●新人賞授賞式: 《現代詩部門》 選考委員 野村喜和夫・小野絵里華 「とある日」編集部(川上雨季・長濵よし野) 《フラメンコ部門》 選考委員 野村眞里子 鈴木時丹 《コンテンポラリーダンス部門》 選考委員 乗越たかお 黒須育海 ●記念撮影:受賞者・選考委員・財団役員 ●受賞者によるアトラクション: ◎朗読……川上雨季 ◎ダンス……黒須育海 ◎フラメンコ「アレグリアス」……鈴木時丹(踊り)遠藤郷子(歌)今田央(ギター) ●挨拶:エルスール財団理事 野村喜和夫 ●シャンパンファイト ●パーティー ▶「第12回エルスール財団新人賞」の受賞記事はこちらへ >>>>>
- 内田好美フラメンコソロ公演『孤独生』Vol.2/10 〜対価〜
(martes, 20 de febrero 2024) 昨年7月に名古屋で上演して好評を博した、フラメンコダンサー内田好美さんのソロ公演「孤独生 Vol.2/10 ~対価~」の大阪・東京公演が来月開催されます。 この公演は、彼女がひとりのフラメンコ表現者として何を伝え残していけるのかを試してみたいという思いで2022年から始まり、今後10年間を見据えて自身の軌跡を表現していくという意欲的な作品です。 第2弾となる今回のテーマは「対価」。 先に行われた名古屋公演とは会場の大きさが違うので、舞台の雰囲気の変化にも注目です。 *昨年7月の名古屋公演のダイジェスト版はこちら https://youtu.be/HJ4hkyPgLL4?si=NmnXjwpPnvV_gdJu 内田好美フラメンコソロ公演 『孤独生』Vol.2/10 〜対価〜 【大阪公演】 2024年3月9日(土) 16:30 開場 17:00 開演 [会場]十三アルディエンテ [料金]¥6,000 全席指定席 【東京公演】 2024年3月10日(日) 17:30 開場 18:00 開演 [会場]四谷シアターウィング [料金]¥6,500 全席指定席 【出演】 内田好美(踊り/構成・演出・振付) 瀧本正信(カンテ) 川島桂子(カンテ) 徳永健太郎(ギター) 容昌(パーカッション) 森川拓哉(バイオリン・ピアノ) [予約/問] yoshimista39@gmail.com flamencokodokusei.vol.2@gmail.com *メッセンジャー、LINE、Instagramからも受け付けています。 *申し込みの際は、氏名・人数・メールアドレスをご記入ください。 >>>>>
- ArtistaЯ ~表現者☆~ ep.2
ep.2 市川幸子 Sachiko Ichikawa (lunes, 19 de febrero 2024) 写真家・大森有起が、今を輝くフラメンコ・アーティストたちの真の姿を写す 撮影中、惹かれる瞬間に出会う。 世代や踊りは違っても、グッと心が掴まれる。 幸子さんのTarantoが好きだ。 彼女が普段思い抱いていることを聞いてみた。 「私が心がけていること」 踊る上で常に心掛けているのは”スペインのフラメンコから離れないこと” 追い求めているのは90年代に心を打たれたフラメンコ。 その時々に流行っているスタイルやフラメンコに関するアルテ全般も大好きですが、 当時の一挙一動に感動したあの頃のフラメンコに近づけるよう日々努力しています。 音と空気感を大切にし、舞台上が一体化した瞬間には大きな喜びを感じます。 >>>>>
- 特集:フラメンコギターを弾きたい!
(sábado, 17 de febrero 2024) フラメンコの歌や踊りと同じくらい魅力がいっぱいの、フラメンコギター。 熱くかき鳴らしたり、心が癒されるような美しいメロディーを奏でたりと、その音色は多くのフラメンコファンの心を捕らえます。 もちろん、演奏を聴いているだけでも十分楽しいのですが…、ちょっと弾いてみたくないですか? 「えーっ無理無理!」なんて叫びが聞こえてきそうですが、そんなすぐに諦めなくても大丈夫。 何事も「初めの一歩」から始まるのです。 今回は東京・新大久保にあるクロサワ楽器さんにご協力をお願いして、エントリーモデルとしてオススメのギターを紹介していただきました。 一見どれも同じように見えるけど、実はそれぞれに特長の違いがあるのです。 これを読んでいるアナタに「ピン!」とくるギターが見つかりますように。 取材協力/クロサワ楽器 日本総本店2F 編集・写真/金子功子 Edición y fotos por Noriko Kaneko 【おすすめモデル紹介】 パコ・カスティージョ(Paco Castillo) 211F (税込¥70,400) 大手のギター工房にいた人が独立して10年くらい前に誕生したスペインのブランド。 フラメンコギターやクラシックギターの入門用から中級品まで、価格を抑えたモデルを揃っているのが魅力。 このモデルは、スペインのフラメンコギターらしい軽やかな歯切れの良い音がしっかり出る、入門用としてオススメの1本。 楽器自体も軽めで、サイズは弦長650mm、ナット幅52mmと一番スタンダードな設定。 素材は表板がスプルース(松)材の単板、横と裏板はシカモア材の合板を使用することでリーズナブルな価格となっている。 ホアン・エルナンデス(Juan Hernandez) ソナタ・フラメンカ (税込¥176,000) スペイン・ヴァレンシアの工房で、オール単板仕様の楽器だけを作っているブランド。 表板はスプルース材、横と裏板はシカモア材(シープレスの代替材として使われることが多く、メープル材に近い素材)を採用する。 特長は、ナット幅が50mmと、標準より2mm細いので持ちやすく、女性や手の小さめの方、またアコースティックやエレキギターから転向してきた人にはとても弾きやすく持ちやすいモデルとなっている。 中価格帯でありながら豊かな音量と本格的なサウンドも楽しめ、使い続けていくにつれて音の変化も味わいが変わっていくので、長く愛用できそうな1本。 オラ(Hola) カスタム・フラメンコ 7/8 (税込¥35,200) オラ社はバイオリンなどを主に製作するルーマニアの弦楽器メーカー。バイオリン等に使われるスプルース材や欧州の良質のメープル材などを大量に仕入れることから、他の楽器を作るのに切って余った木材をうまく活用してリーズナブルなギターを提供する。 そのため、このモデルは入門用なのにオール単板といううれしい仕様。横・裏板はメープル材、表板はスプルース材を採用する。 これまではクラシック仕様のみだったが、フラメンコギターの入門用モデルの要望が多いことから、お店でゴルペ板を貼って弦高を下げて弾きやすい仕様にして、弦もフラメンコ向きのものに張り替えて、カスタム・フラメンコとしてラインナップしている。 7/8サイズのため、弦長620mmでナット幅47mmと少し小ぶりで、女性やお子さんにも弾きやすいサイズ感。標準サイズのモデルと比べるとボディが一回り小さい分、音量的にはやや小さくなるけど、それ以上に弾きやすさを実現している。 これらの他にも、店頭にはたくさんのモデルがあるので、もし時間が取れるなら直接来店して、楽器の実物や音色を実際に確認してみたいところ。 お店の人に一言お願いすれば試奏もさせてもらえるし、未経験者なら代わりに少し弾いてもらって音色を聴かせてもらうことも可能だ。その場合は、なるべく店内が混んでいないタイミングを狙おう。 【ギターケースも大事】 リーズナブルなモデルにはギターケースが付属しないものが多いので、レッスンに行く時などの持ち運び用にやはり用意したいところ。 写真はセミハードタイプのもので、内側の素材が発泡スチロールなので軽く、優しくギターを保護してくれる。(GAO-Classic、税込¥12,320) 【ちょい置き用にギタースタンドも】 自宅で練習している途中で、ちょっと中断するのにその都度ケースにしまうのも面倒だな…ってときに便利なのがギタースタンド。手頃な物で1,000円前後から、楽器店やネット通販で買うことができる。 【レッスンを受けてみよう】 アコースティックやエレキギター、または弦楽器などの経験者はともかく、本当にギターがまったく初めてという人は、やはり最初は先生にいろいろ教えてもらうのが上達への第一歩。フラメンコギターを教えている教室が日本各地にあるので、個人レッスンだったりグループレッスンだったり、またはオンライン対応のところもあるので、自分の希望に合いそうな教室を探してみよう。このサイトの教室リストからも検索できます。 *教室リストはこちらから 【店舗情報】 世界最大級との評判を得るクラシックギター専門フロア。 フラメンコギターの品ぞろえも豊富で、お手頃なモデルから高級ビンテージ品まで幅広く取りそろえる。 今月2月いっぱいまで決算セールを開催しているので、普段よりもお得にゲットできるチャンス! また、フラメンコギターご成約の方には「フラメンコファンを見ました」と伝えてもらえると、オリジナルクリーニングクロス(写真)を1点プレゼント。 クロサワ楽器 日本総本店 2F クラシックギターフロア 東京都新宿区百人町1-10-8-2F TEL.03-3363-7451 [営業時間] 月~土/11~20時(年中無休) 日・祝/11~19時 [公式URL] https://www.kurosawagakki.com/sh_ohkubo/2f.html >>>>
- LOS 4 FLAMENCOS 東京・大阪公演
(miércoles, 14 de febrero 2024) 今最もその活躍が注目されている若手フラメンコダンサー、中原潤さんとJITAN.(鈴木時丹)さんを中心とするフラメンコライブが東京と大阪で開催されます。 共演者を全て男性で固め、4人の男性ダンサーと共に各方面で活躍する素晴らしいアーティストらが集結し、これまで観たことの無いような迫力ある熱いステージが堪能できそう。 女性ダンサーの華やかさや美しさとはまた一味違う、クールでエネルギッシュなライブをぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。 【東京】 中原潤×JITAN.フラメンコライブ LOS 4 FLAMENCOS -LUZ Y SOMBRA- [日時]2024年3月8日(金) 15時開演(14:30開場) [会場]銀座 王子ホール [出演] ダンス:中原潤 JITAN. 出水宏輝(Farolito) 土方憲人 ギター:徳永兄弟 閑喜弦介 歌:有田圭輔 パーカッション:KAN [チケット]全席指定6,000円 [チケット取扱]チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス、王子ホール、MITT TICKET [問]MITT TICKET 03-6265-3201(平日12~17時) 【大阪】 中原潤×JITAN.×出水宏輝×大槻敏己 LOS 4 FLAMENCOS [日時]2024年5月26日(日) 昼公演:14時開演(13:30開場) 夜公演:18時開演(17:30開場) [会場]あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール [出演] ダンス:中原潤 JITAN. 出水宏輝(Farolito) 大槻敏己 ギター:福嶋隆児 カンテ:Shinji バイオリン:三木重人 [チケット]全席指定5,500円(当日6,000円)税込 ※未就学児入場不可 [チケット取扱]チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス、ザ・フェニックスホールチケットセンター、MITT TICKET ※一般発売開始/2024年2月17日(土)10時~ [問]MITT 03-6265-3201(平日12~17時) >>>>>
- 発表会ファッションSnap:エストゥディオ・アレグリアス
(miércoles, 14 de febrero 2024) フラメンコを楽しんで踊っている皆さんにとっての晴れ舞台、発表会。 どんな衣装を着ようかなぁ…と、踊り以上に(?)気合が入っている人も多いはず。 そんな皆さんの参考になればと思い、一足お先に発表会に出演した生徒さんたちの衣装をご紹介します! こだわりポイントなども教えていただきました。 写真提供/エストゥディオ・アレグリアス 舞台写真/間 文男 Fotos por Fumio Hazama 編集/金子功子 edición por Noriko Kaneko 20周年記念 第10回エストゥディオ・アレグリアス フラメンココンサート2023 [開催日]2023年11月5日(日) [会場] 熊本・くまもと森都心プラザホール 1.ラ・ビダ・ブレべ 衣装: ワンピース(ナジャハウス) ツーピース(ソーイングミズエ) 「胸元のフレコは各自で縫いつけました。赤黒のコントラストで、いかにもフラメンコといったイメージにピッタリの衣装だったようで、お客様からとても好評でした」 2.セビジャーナス 衣装:ソニア・ジョーンズ 「パステルカラーで春祭りらしく、そして水玉柄のスカートをいれて、甘くなりすぎないようにまとめました。今回初めて発表会に参加される方が多いチームでしたが、みなさん立ち姿も美しく素敵に踊られていました」 3.ガロティン 衣装:ブラウス/スカート(ソニア・ジョーンズ) 「個性的なブラウスが黒のスカートによく映えていました。動きが伴うとまた華やかになるスカートのデザインがとても素敵でした」 4.ソレア・ポル・ブレリア 衣装: スカート(ソニア・ジョーンズ) ボレロ(ソーイングミズエ) 「シックでいて、華やかさもある衣装。黒ボレロで統一感が出ています」 5.グアヒーラ 衣装: ワンピース(アトリエ貴美恵) スカート(ソニア・ジョーンズ) 「頭のターバンは、ガールズママさんのご協力で制作してもらいました。小学3年生はベビーピンクで可愛らしく、高学年や中学生はちょっと大人っぽくしてみました」 6.カーニャ 衣装: ブラウス(ソニア・ジョーンズ) スカート(ソーイングミズエ) 「全身赤でインパクトのある衣装でした。黒赤刺繍のマントンがよく映えて素敵でした」 7.シギリージャ 衣装:ボータイ(ソーイングミズエ) 「黒のシャツとパンツに白ジャケットでカッコよく決めました。首元のボータイはペーズリー柄で大人っぽくしてみました」 8.タンゴス 衣装: スカート/ブラウス(ソニア・ジョーンズ) エプロン/ピキージョ(ソーイングミズエ) 「赤水玉のスカートとブラウスの色に合わせて、エプロンとピキージョを作ってもらいました。みんな少しずつ違って、どれもかわいくまとまっていました」 9.アレグリアス 衣装: スカート(ソニア・ジョーンズ) マントン(スタジオ) 「裾が大きく広がる華やかなスカートにマントンを使ってエレガントにまとめました」 10.マルティネーテ・イ・シギリージャ 衣装:ソーイングミズエ 「イメージを伝えて、生地選びからしっかり協力してくれたそうです。練習で着用してみて、動きづらい点は補正を重ねてくれていました。本番はすごく踊りやすかったそうです」 11.ブレリアス(オープニング) 「各自手持ちの衣装や生徒間レンタル、または出演曲で着用の衣装の組み合わせを変えるなど、それぞれのコーディネートで着ています。幕開きからお祭りのようなワイワイした雰囲気が出ていて好評でした」 エストゥディオ・アレグリアス主宰 林田紗綾さんより 「スタジオの生徒でもあるミズエさんが衣装制作や補正など協力をしてくださいます。また衣装やレッスン用スカートの販売を"ソーイングミズエ"の名前で行っています。今回も発表会衣装では大活躍していただきました」 ご出演の皆様、取材のご協力ありがとうございました! >>>>>
- カンテフラメンコ奥の細道 on WEB no.33
(lunes, 12 de febrero 2024) 文/エンリケ坂井 Texto por Enrique Sakai Jilica de Marchena のソレアー、続き ヒリーカというapodo(アポード→あだ名、ニックネーム)はどこから来たのだろう? 日本でもかつてそうだったが、スペインでもあだ名はふんだんに付けられ、親しみを持って呼ばれている。 昔の個性的な人が多かった社会では特にそうであり、その人の特徴にちなんで付けられるのだが、反対に言えば個性の強い人は必ずこうしたアポードが付く事になる。 基本的に差別の少ない社会だから足が不自由なとか、眼も手もそばかすも、身体的特徴も含めて何でもありの世界なのだ。 ヒリーカについてはちゃんとした説明を聞いた事はないが、想像するにgilipollas(ヒリポージャス→馬鹿な、まぬけな)の短い形gilíに指小辞 ica(イーカ)を付けたのではないかと思う。 なんてひどい!と思われるかもしれないが、少し愛嬌を込めて「お馬鹿ちゃん」くらいのニュアンスで言われたのではないかと思う。 こんなのはアンダルシアの社会ではましな方だが、しかし他の意味があるのかも知れない。 前回はパストーラが歌うヒリーカのスタイルそのⅠだったが、歌い方というものは人によって少しずつ違う。人にはそれぞれ美意識も、こうやったら歌いやすいという技術も、無意識のうちに持っている癖があり、特に教育を受けていない人たちには、良い意味で真似はできてもその中に必ず自分の印(しるし)を出してしまうという特徴がある。 動物的であり、人間的とも言えるし、自然であるのだがスタイルの見極めを難しくする場合もあるので、今回は同じスタイルを他の人がどの様に歌ったかを比べてみるためにも、もうひとつの例を出してみよう。 これは、この地域のスタイルに詳しいアントニオ・マイレーナが録音した Levanta y no duermas más (マイレーナ全集CD5の2曲目)という歌詞で歌った同じスタイルのソレアー。 (Letra) Levanta y no duermas más, que vienen los pajaritos cantando la 〈marugá〉. (訳) 寝てないで起きるんだ、 夜明けにやって来る 小鳥たちの歌を聴くために。 *〈marugá〉⇒madrugada(夜明け)の訛り。 前回のと比べてみると、細部の違いはあるものの同じメロディー、スタイルだという事は解ると思う。但しコンパスの途中から歌う自由な歌い方や歌詞の進め方に特徴があり、さまざまな例を聴くとヒリーカも恐らくこういう歌い方をしたのだろう。 【筆者プロフィール】 エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール) 1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~34(以下続刊)。 ※CD『グラン・クロニカ・デル・カンテ』シリーズを購入ご希望の場合は、アクースティカ(https://acustica-shop.jp/)へお問い合わせください。(編集部) >>>>>
- 棘の多い薔薇たち〜Rosas Espinosas~ vol.8
〝Aflamencamiento フラメンコは深化する” (miércoles, 7 de febrero 2024) フラメンコダンサー本田恵美さんらによる第8回目となるフラメンコ公演「棘の多い薔薇たち〜Rosas Espinosas~」が東京・新宿で上演されます。 初演から12年の時を経て、その間にはコロナ禍によって舞台活動もままならない時期があり、そうした苦しい経験をしたからこその強い想いが、この舞台に込められています。 豪華な顔触れがそろったミュージシャンたちとの共演にも注目です。 遠方の方のために、配信視聴でもお楽しみいただけます。 「棘の多い薔薇たち〜Rosas Espinosas~ vol.8 〝Aflamencamiento フラメンコは深化する”」 ※公益財団法人スペイン舞踊振興MARUWA財団の令和5年度助成対象公演 [日時] 2024.2.11(日祝) 12時開場 13時開演 [会場] Showレストラン ガルロチ(東京・新宿) [出演] B=荻村真知子、塩川朋子、本田恵美、松田知也 C=有田圭輔、水落麻理 G=徳永康次郎 V=森川拓哉 Bn=金子舞音 [料金] 現地観覧 9,000円(タパス・2ドリンク付き) 配信視聴応援料 3,000円〜 [申込み先] togebara2024@gmail.com(本田) タイトルに「現地観覧申込み」または「配信視聴申込み」と付け、現地観覧の場合、代表者名フルネームと人数、携帯電話番号を明記して、お申込みください。 >>>>>
- スペインNews 2月号・2024
(miércoles, 7 de febrero 2024) 文・写真/志風恭子 Texto y fotos por Kyoko Shikaze 1月6日に東方から三人の博士が12月25日に生まれたイエス様を祝福にやってきたという話から、博士が魔法の王様たち、レジェス・マーゴスとよばれ、子供にプレゼントを持ってくるという、スペイン版サンタクロースのような存在となっていて、スペインのクリスマスシーズンはこの日まで続きます。レジェスの日は子供にだけでなく家族間でもプレゼントを贈ります。また前日5日夜や6日にはレジェスのパレードが行われ、レジェスに扮した人が乗ったフロートなどから集まった人たちにたくさんの飴が投げられます。またフランスのガレット・デ・ロワのように小さなおもちゃが隠されたロスコンとよばれるドーナツ型のお菓子を食べます。日本のお節料理じゃないけれど、この時期は皆伝統を大切にしているようです。 トリアーナのレジェスのパレード。これは随分前のものです。 クリスマスシーズンが終わって、お屠蘇気分も抜けたという感じでしょうか、フラメンコ界も動き出しました。 【ビエナルのポスター発表】 1月16日、セビージャ市役所において、今秋のビエナルのポスターのお披露目が行われました。現代スペイン美術界を代表する一人、ミケル・バルセロが描いたもので、カマロンやパコ・デ・ルシアといった歴史的に重要なフラメンコ・アーティストの名前が散りばめられています。 昨年、27歳という若さでビエナル監督に就任したルイス・イバラは、この日、今年の出演予定者などプログラムの一部を発表。舞踊ではマヌエラ・カラスコ、イスラエル・ガルバン、エバ・ジェルバブエナ、ファルキート、歌ならミゲル・ポベーダ、アウロラ・バルガス、イスラエル・フェルナンデス、ギターではラファエル・リケーニやペドロ・シエラなどベテランから若手まで満遍なく出演するようです。 出演予定アーティストの一部が監督、市長と共に ©︎La Bienal de Sevilla 《ビエナル公式サイト》 http://www.labienal.com そのほかの出演予定アーティストの名前はこちらに書きました。https://noticiaflamenca.blogspot.com/2024/01/2024.html なお、記者発表の最後には若手の歌い手、マヌエル・デ・ラ・トマサ、レラ・ソトと出演予定のダビ・デ・アラアルが美しいギターソロを聴かせました。 【ギリホンド】 その翌日、セビージャ郊外のパロマーレス・デル・リオという町では5月に行われるフラメンコ・フェスティバルの記者会見が行われました。昨年始まったこのフェスティバル、スペイン以外の国出身のアーティストにフォーカスした世界で唯一のフラメンコ祭です。 今年は日本に焦点を合わせ、5月1日から4日まで開催されます。3日には萩原淳子、小谷野宏司が出演予定ですが、他にオランダ人ギタリストのリサイタルや、フランス人歌手の公演があります。最終日には日本と縁の深いエスペランサ・フェルナンデスの公演もあるとのこと、この時期セビージャにいらっしゃるならぜひ足を運んでみてください。 ©︎ Kyoko Shikaze 【訃報】 訃報が続きます。12月31日、カルメン・アマジャなど20世紀を代表するフラメンコ・アーティスト達の写真でフラメンコ界とも縁が深い写真家コリータが腹膜炎のため83歳で亡くなりました。 映画『バルセロナ物語』撮影中のカルメン・アマジャや、73年に出版されたカバジェロ・ボナルの本『フラメンコの光と影』の写真で知られる彼女、2022年のビエナルでは写真展を行い、トークショーに出演するなどお元気だっただけに寂しい限りです。 2022年ビエナルでの写真展で ©︎ Kyoko Shikaze * * * * * * 1月22日にはセビージャのギタリスト、ミゲル・ペレスが亡くなりました。突然の心臓発作だったそうです。 1960年セビージャ生まれ。ギタリストだった同姓同名の父のもと8歳からギターを手にし、マティルデ・コラルやマノロ・マリンの教室伴奏や、ロス・ガジョスなどセビージャのタブラオで活躍。 1981年マノロ・ソレール、83年ロシオ・ロレート、89年ラ・トナーなど新宿『エル・フラメンコ』に出演したほか、小松原舞踊団の招きでも何度か来日している。ハビエル・バロン、ラファエラ・カラスコをはじめ多くの舞踊家達を伴奏。萩原淳子や石川慶子ら日本人舞踊家達のコンクール挑戦も支えてきました。 ソーシャルメディアには、あまりにも急な旅立ちを惜しむアーティスト達の声があふれました。それを読むにつけ、分け隔てなく、セビージャのフラメンコを支えてきた彼の偉大さを痛感したことでした。 * * * * * 翌23日には歌い手ディエゴ・アグヘータが亡くなったとの知らせが。年末の、アントニオの訃報に続いての悲しいニュース。 1945年カディス県ロタ生まれ。ビエホ・アグヘータの息子、マヌエルの弟で、故堀越千秋画伯との縁で何度か来日も果たしており、日本公演のライブ盤や、2006年来日公演が縁で、2003年に録音されたパリージャ・デ・ヘレス伴奏の録音が日本でCDとして発売されたこともありました。 2020年にはペペ・デル・モラオとの録音もリリース。昔ながらのカンテ・ヒターノを聴かせる人がまた世を去ってしまいました。ご冥福を祈ります。 堀越画伯によるジャケット。 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze)/1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。 >>>>>
- 新・フラメンコのあした vol.12
(lunes, 5 de febrero 2024) 20年以上にわたりスペインで活動するジャーナリスト東敬子が、今気になるスペインフラメンコのあれこれを毎月お届けします。今月も、昨年秋にマドリードで行われた第18回「スマ・フラメンカ」フェスティバルで上演された作品から、レオノール・レアルの世界初演作品についてのリポートです。 『カレテーラ・ウトレーラ=ヘレス』 レオノール・レアル、ペラーテ、アルフレド・ラゴス、プロジェクト・ロルカ 「スマ・フラメンカ」フェスティバル カナル劇場・緑の間、マドリード、スペイン 2023年10月22日 “Carretera Utrera-Jerez” Leonor Leal, Perrate, Alfredo Lagos & Proyecto Lorca Festival Suma Flamenca, Teatros del Canal - Sala Verde, Madrid. 22 de octubre 2023 文: 東 敬子 画像:宣伝素材 / 東 敬子 Texto: Keiko Higashi Fotos: Promoción / Keiko Higashi レオノール・レアルは、みんなが漠然と持っているバイラオーラのイメージをくつがえす「異色」のアーティスト。お団子ヘアーは皆無で、ショートカットが彼女の定番。衣装もパンタロン率高し。そして何より、ヘレス出身でありながらも、いわゆる「ヘレスのスタイル」に固執しない、その自由さ。独立独歩のそのスタンスには、もう清々しささえ覚えます。 愛敬と泥臭さが混じり合うヘレスのバイレは、この土地に生まれた者でなければ表現しきれない独特のもの。そしてそのノリをこよなく愛するヘレスのアーティストには、そこから出たいと言う人もあまりいない。 少ない例を挙げるとすれば、ギタリストのヘラルド・ヌニェスでしょうか。彼のグローバルなトーケから、直接ヘレスを思い出す人は少ないでしょう。同様にレオノール・レアルの、独自の世界観に彩られた、キラキラの驚きが随所に散りばめられたエレガントなバイレを観て、ヘレス出身だと分かる人も少ないでしょう。 目を見張るのが、彼女の身体能力の高さです。スペイン舞踊のアイダ・ゴメスや、若きマエストラ、ロシオ・モリーナらの踊り手としての身体能力の高さは皆さんご存知だと思いますが、レオノールのそれは、彼女たちに匹敵するものがある。幼少より、クラシックバレエやスペイン舞踊に親しんできたと聞けば合点が行きます。しかしフラメンコでも、同郷のエル・ピパやアンドレス・マリン、ハビエル・バロン、アンダルシア・フラメンコ舞踊団の元で修行を積んだ強者です。「オレ!」が止められない。今回、世界初演となった作品『カレテーラ・ウトレーラ=ヘレス(ウトレーラとヘレスを結ぶ道、ほどの意)』でも、その威力は大いに発揮されました。 「スマ・フラメンカ2023」フェスティバルの一環として、レオノール・レアル(バイレ)、ペラーテ(カンテ)、アルフレド・ラゴス(ギター)、プロジェクト・ロルカ(サックス、パーカッション)という彼の地を代表するメンバーを集め、ヘレス、ウトレーラ、またはその繋がりを、これまでにない実験的なタッチで表現した今回の企画は、「識者・芸術家」ペドロ・G・ロメーロの名をプログラムに見れば、なるほどねと納得するような博識で、独創的な仕上がりでした。 要は、伝統的なフラメンコ、しかも、コテコテの味に満ちたヘレスとウトレーラのそれを、その土地に生まれ、今を生きるアーティストたちが、現代風に作り上げる試み、といえば分かり易いでしょうか。木琴を使ったり、ちょっと現代音楽風にアレンジされた音楽にひねりを聴かせた歌唱など、ペドロ・G・ロメーロの洗練されたセンスを随所に感じます。 ただ、私の印象は、興味深い作品ではありましたが、この成功は、レオノール・レアルの才能と個性があってこその成功であり、それ以上でもそれ以下でもないというものでした。ペラーテのカンテも、プロジェクト・ロルカも、ラゴスのギターも、もちろん素晴らしかったのですが、企画に比重を置いて作り上げられたもの、という印象が強かった。 目新しい楽器とか、目新しい展開などの表面的なことよりも、コンセプトよりも、もっと本質的な、新しい時代を生きるバイレが、ギターが、歌が、私たちの胸を熱くするフラメンコの情熱が観たいのです。もっと直接的に、もっと当たり前に。そして実はそれが、観客だけでなく現代アーティストが今再び目指している道でもあると私は感じています。 だからこそ、この「現代のタッチで伝統を再構築する」という1990年代に台頭したコンセプトは、2020年代の今、チップを替える時期に来ているのではないかと思うのです。簡単に言えば「もう良いんじゃない」という感じ。 ともあれ、2024年には44歳を迎えるレオノール・レアルに、円熟を増した、さらなる飛躍を期待して止みません。 【筆者プロフィール】 東 敬子 (ひがし けいこ)/フラメンコ及びスペインカルチャーのジャーナリストとして、1999年よりマドリード(スペイン)に在住し執筆活動を続ける。スペインに特化したサイト thespanishwhiskers.com(https://spanishwhiskers.com/?page_id=326)を主宰。 >>>>>
- 新・フラメンコのあした vol.11
(lunes, 1 de enero 2024) 20年以上にわたりスペインで活動するジャーナリスト東敬子が、今気になるスペインフラメンコのあれこれを毎月お届けします。今月は、昨年秋にマドリードで行われた第18回「スマ・フラメンカ」フェスティバルで上演されたラ・モネータの劇場作品についてのリポートです。 『フレンテ・アル・シレンシオ』 フエンサンタ“ラ・モネータ” 「スマ・フラメンカ」フェスティバル アバディア劇場、マドリード、スペイン 2023年10月21日 “FRENTE AL SILENCIO” Fuensanta La Moneta, Festival Suma Flamenca, Teatro de La Abadía - Sala Juan de la Cruz, Madrid. 21 de octubre 2023 文・写真: 東 敬子 Texto y fotos: Keiko Higashi フエンサンタ "ラ・モネータ"と聞いて思い浮かぶイメージは、グラナダ出身らしい荒々しい魅力に溢れるバイレ、伝統的な衣装に身を包んだ王道のフラメンコ、そんな感じでしょうか。 しかしそんな印象的なバイレであっても、20代前半の頃の彼女にはまだ余裕がなく、私はいつもぎこちない「力み」を感じていました。自分が理想とする形、自身のアイドルに似せようと、必死にもがく焦り…。 自分がやりたい事と、自分に合っている事は、必ずしも同じではない。経験を重ね、自分を知ることによって、そう気づく人は少なくありません。やがて彼女も、もっと自由な、いわゆるモデルノ風の作品を提唱する機会が増え、私は、伝統的なスタイルだけでなく、こちらも意外に合ってるのではと感じていました。そして39歳となった今、この作品で、その二つが融合した新たな個性への大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。 例えば、エバ・ジェルバブエナが踊るコンテンポラリー風の振付は、コンテンポラリーの動きや感性に導かれているのですが、モネータの踊りはいつでも、伝統的なフラメンコのそれであり、その様式美、感性を使って、フラメンコの外の世界へ翼を広げることができる。それは素晴らしい彼女の個性だと思います。 ただし、今回の作品は完璧ではなかった。観客として観た時に、いろいろな不具がありました。彼女の踊り自体は冴えていたし、見応えはあったのですが、今後の展開としては、もう少し観る側の印象を考慮して演出に力を入れると良いのかなと思います。 今年の「スマ・フラメンカ」フェスティバルでマドリード初演となった『フレンテ・アル・シレンシオ』。第二次世界大戦中、ナチスドイツによって排斥行為を受けたユダヤ人やロマ民族、身体障害者など、当時、社会的弱者として扱われた人々の心の叫びを表現したこの作品は、開演10分程前から、すでに始まっていました。 着席してふと気がつくと、ステージ上に誰か体を布で覆った人が椅子に座っている。よくある演出なので、「あー、モネータが座ってるのね」と、分かります。しかし私はこの段階で、すでにイヤーな予感に囚われます。ああ、多分出だし10分は、ほぼ無音でほとんど動きもなく…。この展開は、エバ・ジェルバブエナからこちら、もうすでにパターン化されていると言っても過言ではなく、私の予想は的中し、非常に辛い10分を過ごしました。 これが映画だったらミステリアスな雰囲気で興味をそそるのでしょうが、ライブの舞台では、逆に、興味を削がれる。スペイン人は沈黙があまり好きではありません。何も起こらないと、退屈するんですよね。そんな時彼らは咳払いをして「何かやってよ」とか「早く」を表現するものです。案の定、この作品の最初の10分は、咳払いが続く続く(汗)。 そしてあまりにも暗い照明。フラメンコのステージは茶色い暗い照明がほとんどですが、今回はもう暗すぎて何をやってるかよく見えない。衣装も裾を踏んだりして踊りづらそう。ステージ上で着替えるのですが、脱いだ服は放っぽりっぱなし。幕に文字が映し出されたときも、文字の位置があまりに上の方で客席から読めない。 そして何より、これはあくまで私の個人的な気持ちですが、この戦争が勃発し、危機的な現在の世界状況で、わざわざナチスの話なんか見たくない。こんな時期だからこそあえて、という気持ちはよくわかりますが、もう、苦しみ続ける彼女の演技を見ていると、気持ちが萎え切ってしまう。 靴を脱ぎ捨て、裸足で汗を滴らせながら踊る彼女。笑顔に交差する悲しみの表現。爆発する内なる葛藤が、ひしひしと伝わってくる。踊る彼女はこれまでになく素晴らしかった。振り付けも面白いし、何より、脂が乗って今が一番踊り手として充実している、そんなエネルギーが満ち溢れていました。だからこそ、もう少し見せ方を検討してほしかった、それが正直なところでした。 【筆者プロフィール】 東 敬子 (ひがし けいこ)/フラメンコ及びスペインカルチャーのジャーナリストとして、1999年よりマドリード(スペイン)に在住し執筆活動を続ける。スペインに特化したサイト thespanishwhiskers.com (https://spanishwhiskers.com/?page_id=326)を主宰。 >>>>>











