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- エンリケ坂井 TOQUE, CANTE 77.7
(domingo, 20 de julio 2025) 当サイトのWEBマガジンで「カンテフラメンコ奥の細道 on WEB」が好評連載中の、フラメンコギタリストで歌い手のエンリケ坂井さんの喜寿をお祝いする記念公演が開催されます。 特別ゲストには同じ時代に共に活躍した盟友、三澤勝弘さんと踊り手である奥様の佐藤佑子さんが出演。 フラメンコギターを学び始めて60年以上にわたり、純粋なフラメンコを愛し追求してきたエンリケさんの熟練のギターとカンテを、ベテランの共演者らの演奏と共に楽しめる公演です。 【 エンリケ坂井 TOQUE, CANTE 77.7 】 [日時]2025年10月10日(金) 開場18:30 開演19:00 [会場] GARLOCHÍ ガルロチ 東京都新宿区新宿3-15-17 (新宿伊勢丹会館6F) TEL: 03-6274-8750 [出演] エンリケ坂井 (特別ゲスト) バイレ 佐藤佑子 ギター 三澤勝弘 ギター 江戸裕 久保守 西井つよし カンテ 有田圭輔 パルマ 三枝雄輔 [チケット料金] *全席指定、1ドリンク付 S席 8,000円 A席 7,000円 B席 6,000円(上記以外) [チケット申込/問] Email: toquecante77.7@gmail.com Tel: 03-3959-4471 =====
- BIZNAGA -ビスナガ-
(sábado, 7 de diciembre 2024) 香港で「エセンシア・フラメンカ」を運営し、舞踊・教授活動を行っているマリコ・ドレイトンさんがスペイン人アーティストを迎えて2日間のフラメンコ公演を行います。 マラガ出身の舞踊手アドリアン・サンタナと、現在新宿ガルロチで上演中のマヌエル・リニャンの公演に出演しているギタリストのフランシスコ・ビヌエサ、カンタオールのホセ・マヌエル・フェルナンデスに加えて、もう一人エル・フラメンコ時代に来日したことのあるカンタオールのアントニオ・エル・カニートを招聘。 題名のビスナガは、マラガ独特のジャスミンの生花で作られた造花のこと。 マラガ出身のアーティスト4人とともに、マラガの風が感じられるステージを2日間違う内容で上演されます。 [日時] 2024年12月13日(金) 18:30開場 19:15開演 2024年12月15日(日) 12時開場 12:30開演 [会場] Show レストラン GARLOCHI (東京・新宿、伊勢丹会館6F) [チケット料金] S席13,000円 A席 10,000円 (全席指定、1ドリンク付き) [チケット申込み] https://t.livepocket.jp/t/biznaga [問] adriansantanaflamencojp@gmail.com ======
- BIZNAGA ビスナガ
(sábado, 19 de julio 2025) 2024年12月13日(金) ・15日(日) Show レストラン GARLOCHÍ (東京・新宿) 写真/川島浩之 Fotos por Hiroyuki Kawashima 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko 香港で「エセンシア・フラメンカ」を運営し、舞踊・教授活動を行っているマリコ・ドレイトンと、現在マドリードを拠点に活躍するアドリアン・サンタナはじめマラガ出身のアーティストらによる公演が2日間にわたり開催された。 公演名の「ビスナガ」とは、マラガで見られるジャスミンの生花で作られた造花のこと。今回の公演でも各テーブルにビスナガのミニブーケが飾られ、ほのかな香りを放っていた。 開演前、舞台の中央には大きめのタンバリンがシンボルのように置かれている。 アーティストらが舞台に上がり、アドリアンがそのタンバリンを手に取ると、共演のマリコと向き合い最初のポーズ。 曲はヴェルディアレス。互いに引力で引かれ合うかのようにクルクルと回り立ち位置を変えながらのパレハ。 タンバリンの音やリズムも踊りに生かしながら、息の合った一体感のある踊りを繰り広げる。 マリコのジャケットはカラフルな花々で飾られ、これもマラガ地方の民族衣装の装飾にならったアレンジだという。 ゆったりした音楽は雄大な風景をイメージさせ、ホセ・マヌエルの野生味あふれる歌声からは大地が、カニートの伸びやかなカンテからは青く広がる空が感じられた。 アドリアンのブエルタは切れ味鋭く、抜群のコンパス感で細やかな足音のリズムを聴かせる。 マリコも可愛らしい雰囲気の中にも凛とした強さがあり、生き生きとした表情が印象的だった。 ギターソロはしっとりとしたリブレのメロディーから始まり、後半はソレア・ポル・ブレリアへ。 豊かな響きを奏でながら情感たっぷりに演奏する。 安定したリズムとコンパス感で支えられる速弾きは、単調になることなく多様なフレーズを繰り出し、抑揚の表現にも個性が表れていた。 マリコのソロは、バタ・マントンでのカラコレス。 雰囲気の良いギターのメロディーから始まり、柔らかい上体を生かした優雅な踊り。 朱色のマントンを鮮やかに翻し、黒の縁取りをアクセントにした白のバタ・デ・コーラはまさにビスナガの花のよう。マルカールの味わいにも思わず見惚れてしまう。 カンテソロはファンダンゴ。 カニートの伸びやかな声とクリアな発音は聞き取りやすく、ホセ・マヌエルは腹の底から溢れてくる魂の叫びのような力強い歌声。 歌を引き出していく絶妙なギターの美しい音色と共に、濃密なカンテを存分に堪能した。 二人のカンテが退場し、ビヌエサだけが舞台に残りギターを奏ではじめる。 またギターソロかな、と思うも束の間、客席のフロアから鋭いパリージョの音色が聴こえてくる。 斜め後方を振り返ると、すぐそこに椅子に座りパリージョを奏でるアドリアンの姿が。 立ち上がり、ゆっくりと舞台に上がり、ギターのメロディーに切れ味の良いパリージョの音で応えていく。その姿には崇高さと威厳が感じられる。 そして客席からカニートが、ついでホセ・マヌエルもアドリアンにそれぞれ歌いかけ、舞台に上がり対峙していく。 多彩なパリージョのバリエーションと、足音はとても繊細なのに鋭い切れ味がある。 踊りのペソや溜めに深い味わいがあり、パワーだけで押し切らない懐の深さが感じられる。 醸し出す空気感も唯一無二の魅力だ。 最後はパリージョと足技の音をギターに重ね、その奏でる二重奏は見事の一言。 2024年の年の瀬に、最高の踊りを魅せてもらった。 【出演】 アドリアン・サンタナ(踊り) マリコ・ドレイトン(踊り) フランシスコ・ビヌエサ(ギター) アントニオ・エル・カニート(歌) ホセ・マヌエル・フェルナンデス(歌) =====
- 新・フラメンコのあした vol.29
(martes, 1 de julio 2025) 20年以上にわたりスペインで活動するジャーナリスト東敬子が、今気になるスペインフラメンコのあれこれを毎月お届けします。 今月は、この6月に開催された「第1回ビエナル・フラメンコ・マドリード」フェスティバルで上演された、フリオ・ルイスの舞台作品についてのリポートです。 フリオ・ルイス『ラ・ファミリア』 「第1回ビエナル・フラメンコ・マドリード」フェスティバル コンデドゥケ現代文化センター 2025年6月3日 Julio Ruiz “La Familia” Festival Bienal Flamenco Madrid Centro de Cultura Contemporánea Condeduque, 3 junio 2025, Madrid 文:東 敬子 画像:宣伝素材 Texto: Keiko Higashi Fotos: Por promoción フラメンコのアーティストにはふた通りあると思います。フラメンコという得体の知れない何かを、一生を通して追求する人。または、自分の人生の何たるかを、フラメンコを通して表現する人。 例えばファルキートは前者、ロシオ・モリーナは後者と言えば、分かりやすいでしょうか。でもエバ・ジェルバブエナやイスラエル・ガルバンは微妙ですよね。私は、あんなにアバンギャルドでも、ガルバンは前者、フラメンコを追求している人だと思います。そしてジェルバブエナは両方を調和した人。自身の人生を、フラメンコの普遍的な感情に昇華出来る、唯一無二の人です。 では踊り手フリオ・ルイスはどうでしょう。非常に力強い、情熱がほとばしるサパテアードが魅力の彼ですが、彼は明らかに後者にあたると言えるでしょう。 1993年アルメリア生まれの32歳。フラメンコ、スペイン舞踊、コンテンポラリーといった舞踊全般に加え、執筆、映像デザイン・創作なども学んだマルチな才能を全て注ぎ込んだ彼の作品は、自分自身の生き様をどのように表現するかが核となっていて、決してフラメンコが主役ではない。新作『ラ・ファミリア 〜家族〜(La Familia)』も、まさにそんな作品でした。 それはゴキブリと、白鳥と、キツネの物語。「この家族が集まるといつも血を見る」という見出しがついた、フリオのお母さんと、叔母さんと、おばあさん、家族を動かす3人の女たちの物語でした。 ディズニーっぽい、まるで“これから白雪姫の物語が始まりますよ”というような音楽が流れ、ステージの上部に映し出された一幕目の物語を観客がひとしきり読んでから、やっと主役がステージに登場します。 まずは黒いドレスに身を包んだ「ゴキブリ」です。無音の中、フリオは10本の指でサワサワ動く足を表現したり、いきなり素早く動いたり、床に転がって苦しんだり…、ダンスというよりゴキブリの形態模写。コミカルでちょっとかわいいのは彼の持ち味でしょうね。 次は「白鳥」です。また映し出された第二チャプターを観客がひとしきり読んだ後、 まだ20歳の若手 ダビス・デ・アナがギターを手に、羽がついたピンクのスーツといういで立ちで登場。フラメンコにアレンジされた白鳥の湖のメロディに乗って、純白のドレスに身を包んだフリオは可憐に舞い踊ります。 そして「キツネ」では、ぺぺ・デ・プーラのカンテと共に、フェイクファーのロングコートを羽織ったフリオが、やっと力強く床を打ち鳴らします。 「この家族が集まるといつも血を見る」という言葉で物語を締め括ったフリオは、最後に緑のシャツとズボンで登場します。顔とシャツには血しぶきが飛んでいます。血祭りとなった家族の宴の渦中でフリオ少年は思います。この血は僕にも流れているのだと。 家族関係というものは、その中に居なければ分からない。 3幕を通して辛辣に家族を表現したフリオでしたが、根底に愛があるのは、誰もが感じ、共感したことと思います。“実家を出て違う土地で暮らした方がせいせいする。でも涙ぐみたくなるほど恋しくなる時がある。それが家族だ”と言うように。 私はこの作品を見て、映画なら非常に興味深い作品に仕上がっただろうし、彼が表現したい事を全てなしえる事が出来ただろうと思いました。しかしステージでは多少無理があったと言わざるを得ません。 まずは物語をいちいち字幕で読むのが辛い。文章が長いんですよ。私なんかはテンポが追いつかなくて、毎回、全部は読めませんでした。 そしてドレスが3着ありましたが、どれも長すぎると感じました。シューズまで隠れて裾を踏みそうでしたからね。ボリュームもあったし、すごく重く感じたし動きも見づらかった。衣装はぜひ再検討してもらいたいです。 そして最後は、やはりもっと彼のフラメンコが見たかったというのが、私の本音です。その音、リズム、瞬発力。彼のフラメンコには人を惹きつける力、唯一無二の個性があります。ずっと見ていたいのに…。前回見た『トカール・ア・ウン・オンブレ(Tocar a un hombre)』は、彼自身を表現していましたが、今回はファンタジー性が強かったので、リアリティが薄れたのも残念でした。 ともあれ、才能あふれるこのアーティストに、これからも自分の道を邁進していってもらいたいと思います。 (写真左から)Pepe de Pura - Julio Ruiz - David de Ana /(c) Keiko Higashi 【筆者プロフィール】 東 敬子 (ひがし けいこ) /フラメンコ及びスペインカルチャーのジャーナリストとして、1999年よりマドリード(スペイン)に在住し執筆活動を続ける。スペインに特化したサイト thespanishwhiskers.com を主宰。 =====
- ArtistaЯ ~表現者☆~ ep.19
ep.19 三木重人 Shigueto Miki (miércoles, 16 de julio 2025) 写真家・大森有起が、今を輝くフラメンコ・アーティストたちの真の姿を写す ある唄い手は単車でソロキャンに行っていた。 山間でテントを張り、薪を焚き、酒を飲む。 恐らく夜空を眺めながら時を過ごすのだろう。 男の美学、なんともロマンティストだ。 シゲちゃんはどうだろう。 楽器一つで全国を飛び回りながら、 時間を見つけ食や文化、歴史などに触れ、 訪れた地で英気を養い刻を過ごしている。 この行動力と感度こそ彼の真骨頂だと思う。 どこにいても同じ日は二度とない。 あと何回、あと何日、あと何時間... その時々どう過ごし楽しむか、とても大事だ。 ©Yuki Omori 「温故知新」 自分の過去の経験って普段は忘れていて、 大切なのは今の感覚かなと思います。 今この瞬間に誰と共演していて、今どんな空気感で、 今どんな舞台の環境で、今自分の調子はどうで... そんな一瞬を感じる自分のアンテナを磨きつづけたいと思ってます。 目と指、耳と指が直に繋がっているのが理想で、アナログな感覚で直感を信じて良いのかなとも思っています。 =====
- イベントリポート: 飯能フェリア2025
(martes, 15 de julio 2025) 2025年5月5日(月祝) 飯能河原ウッドデッキ(埼玉・飯能) 文・写真/金子功子 Texto y fotos por Noriko Kaneko (写真)広々と開放的なウッドデッキ 新緑が眩しい5月のGW後半、埼玉県の飯能河原ウッドデッキで飯能フェリア2025が開催されました。 主催のフラメンコパフォーマー大野環さんの乾杯の挨拶からイベントがスタート。参加者の皆さんはギターと歌の生演奏に合わせてセビジャーナスを楽しみます。 (写真)主催の大野環さん 持ってきた自前の衣装に着替えて参加する人や、中には普段着のカジュアルな服のままで踊る人も。私は今回、レンタル衣装サービスを提供してくれた estudio micc (エステューディオみつ)さんの衣装をお借りして、途中からセビジャーナスに参加させていただきました。 衣装を着ると、やはり気分もウキウキするものです。 地元の飲食店の出店もあって、踊りの休憩時間には香ばしい豚串や和菓子を食べながら水分補給(ビールも?!)してひと休み。 河原沿いに広がるウッドデッキは広々として開放感があって、こんな気持ちのよい環境で踊るのはとても爽快な気分でした。 ウッドデッキ沿いにはベンチやテーブルのある木陰もあって、レジャーシートを広げてピクニック気分でフェリアを楽しむのも良い感じ。 当日は時折強い風が吹いたりしましたが、程よい陽射しで絶好のフェリア日和となりました。 (写真)地元の飲食店の出店もうれしい 参加者はそれぞれにセビジャーナスを楽しんでいましたが、立ち寄った人たちの中からは「セビジャーナス以外の曲はやらないんですか?」とか、昨年に続いて観に来た方からは「今年はライブステージは無いんですか?」といった声もありました。 イベントを開催して、さらにそれを続けていくというのはとても大変なこと。それでも楽しみにしている参加者の方々が喜んでくれるような、次回はまた今回以上により多くの方が楽しめるような、そんなより良い形で続けられていったらいいなと思いました。 =====
- FLAMENCO DE LA RAÍZ -フラメンコの根源-
(lunes, 14 de julio 2025) 昨年の来日公演で日本のフラメンコ・ファンたちを熱狂させた「バイレ・フラメンコの女王」マヌエラ・カラスコが、今年はカンテの巨匠フアン・ビジャールのファミリーとともに来日。フラメンコの伝統を共に守る名門、ビジャール家とカラスコ家の夢の共演が実現します。 今回の公演では、「この公演が子供たちの心と記憶に残る事を願って…」との主催者の想いから、子供たちや20歳以下の方に向けて一部の座席を無料開放。 さらに最前列や中央の客席で鑑賞できるプレミアムチケットや、割引価格で観られるお得なセットチケットもラインアップされます。 スペインでもなかなか実現しない豪華メンバーによる夢の舞台を、この夏の思い出にぜひお見逃しなく! 《FLAMENCO DE LA RAÍZ -フラメンコの根源-》 〜フラメンコの伝統を守る名門ビジャール家とカラスコ家の共演〜 ■ 公演情報 【日時】 2025年8月20日(水)・8月21日(木) ・8/20(水) 初日公演 開場 18:30 / 開演 19:30 ・8/21(木) 昼の公演 開場 13:00 / 開演 14:00 ・8/21(木) 夜の公演 開場 17:00 / 開演 18:00 ※ 各公演のプログラム演目が若干違う予定です。 【会場】 杉並公会堂 大ホール 〒167-0043 東京都杉並区上荻1-23-15 荻窪駅北口 (JR中央線・総武線・東京メトロ丸ノ内線) より徒歩7分 【出演】 唄:Juan Villar / フアン・ビジャール 踊り:Manuela Carrasco / マヌエラ・カラスコ 唄:Enrique “El Extremeño” / エンリケ “エル・エストレメーニョ” ギター:Pedro Sierra / ペドロ・シエラ パーカッション:José Carrasco / ホセ・カラスコ 唄:Juan Villar Hijo / フアン・ビジャール・イホ フェステーラ:Zamara Carrasco / サマラ・カラスコ 踊り:Juan José Villar / フアン・ホセ・ビジャール バイオリン:森川拓哉 ■ チケットの種類と料金 【プレミアムシート】 30,000円 ※ 席数に限りがあります ・最前列または中央の特別席でお好きな場所を選択していただけます。 ・マヌエラ・カラスコとの握手&写真撮影会にご参加。 ・豪華プレゼント付き (出演者のサイン入りポスター、オリジナルTシャツ、公演パンフレット) 【一般指定席】 先着順にお席をご用意いたします。 ・A席(1階前方やや傾斜あり段差なし)13,000円 ・B席(1階後方各列に段差あり)13,000円 ・C席(2階指定エリア) 8,000円 【セットチケット】 一般指定A席またはB席にて複数回ご覧の方は初回購入にて割引価格となります。 ・3公演チケット 39,000円 → 37,000円 ・2公演チケット 26,000円 → 25,000円 ① 20日(水) 初日公演 & 21日(木) 昼の公演 ② 20日(水) 初日公演 & 21日(木) 夜の公演 ③ 21日(木) 昼の公演 & 21日(木) 夜の公演 ※ 同一の方が対象となり、他の方との併用は出来ません。 ※ セットチケット以外での追加購入は割引対象外となります。 【アンダー20 無料席】 この公演が子供たちの心と記憶に残る事を願って… ・2階の自由席エリアを、 20歳以下の方に向けて無料で開放 いたします。 ・中学生以下1〜3名に付き1人、大人の同伴をお願いいたします。 ・未就学児の同伴者の方は、親子室をご利用ください。 ・同伴者の方には、チケット料金 (8,000円) のご購入をお願いいたします。 ・高校生以上に付きましては、当日 年齢確認のできるもの をお持ちください。 ■ 問合わせ: flamencodelaraiz@gmail.com ■ 申し込みフォーム: https://laraiz.jp/flamencodelaraiz2025/ =====
- リレー連載:私とフラメンコ -新人公演を通して- 8
第8回 吉田芽生 【バイレ・ソロ部門 奨励賞】 (sábado, 12 de julio 2025) あなたにとってフラメンコとは何ですか――。 仕事として関わっている人、趣味として楽しんでいる人、自身の生きがいとして無くてはならない人など、その向き合い方は人それぞれ。 そうしたフラメンコへの思いを、昨年の日本フラメンコ協会主催「第33回フラメンコ・ルネサンス21『新人公演』」の入賞者の方々にエッセイとして綴っていただき、リレー連載という形式でご紹介します。 フラメンコとの出会い、新人公演を通して得たものや感じたこと、自身にとってのフラメンコへの思いなどを語っていただきました。 最終回となる第8回目は、バイレ・ソロ部門で奨励賞を受賞した吉田芽生さんです。 編集/金子功子 Edición por Noriko Kaneko [撮影]川島浩之 [写真提供]一般社団法人日本フラメンコ協会 私がフラメンコを始めたのは大学のクラブからでした。まさか今こんなにもフラメンコにどっぷりハマるとはその時の自分には全く想像できないことです。大学3年生の時にMaría Pagésの「Utopía」という作品を渋谷のBunkamuraで観た時は、フラメンコってなんてかっこいいんだ!と衝撃を受けました。それからというもの、インターネットでたくさんフラメンコの動画を見て、Marco Floresのファンになり、「いつかスペインでMarco先生のクラスを受ける!」と夢みたものです。 しかし私はもともとのんびりのおっとり、フラメンコの野生的な激しさは持ち合わせていませんでした。タブラオのお仕事をいただくようになってからも、観てくださった方からは「すごくきれいに踊るね」と。でもその後には(おっしゃらないけれど)「でも…」が付いている気がして、やっぱりフラメンコには向いてないのかな…とずっと思ってきました。そんな中、私の踊りの伸びしろを信じて根気強くご指導くださる井上圭子先生の存在は私のフラメンコ人生にとってなくてはならないものです。振りをそつなくこなすばかりでなかなか表現の域に入れない私にたくさんの大事な教えを与えてくださいました。 圭子先生のところにきて3年。まだまだバタデコーラは初心者ですが、人生の節目も重なり選んだアレグリアスは、練習もリハーサルも本番も、全てが自分にとっての大きな財産になるような時間でした。もちろんうまくいかないこともたくさんありました。なかなか自分の中に落とし込めずに圭子先生の前で泣いたこともあります。スペインから届いた衣装が短すぎて絶望的になった時もありました。しかしたくさんの方が手を差し伸べてくれて、支えて励ましてくれました。とにかくコツコツ地道にやること。これしかありません。細かいところを一つ一つ取り出してどうしたら良くなるのかひたすら追求する作業はなかなか辛いです。どうしたら素敵なシルエットになるか、そして私はミュージシャンにうねりや波を踊りで伝えるのがとても苦手なので、どうしたらこの動きが伝わるのか、スタジオにこもってひたすら考えやってみるその繰り返し。なかなか変われない自分にイライラしてモヤモヤして。それでも頑張れたのは、「今回こそ自分を超えてやる」という決意があったからだと思います。誰か背の高い人がただきれいに美しく舞台で踊っているのではない、観てくださっている方に小さな贈り物が届くような、心がちょっと温まるような、そんなアレグリアスを目指していました。それを奨励賞という形で評価して頂けたことは本当に光栄なことです。フラメンコの神様に「もうちょっと頑張ってみてもいいよ」と言ってもらえた気がします。 (写真)本人提供 多くのフラメンコを愛する人がイメージするようなフラメンコらしさは私には出せないかもしれません。しかし「めいちゃんの踊り方って他にはないよね」と言って頂けることも増えてきました。今年は夢だったフラメンコの入門クラスも開講し、バタデコーラの基礎も一から見直し、やりたいこともあって、またドキドキワクワク、フラメンコに向き合う一年になりそうです。 フラメンコは誰にでも、どんなスタイルでも、愛と敬意があれば広い海のように開かれているように感じています。向き不向きは自分が勝手に作り出した壁なのかもしれない。圭子先生の素敵なシルエットに恋をし、Angelita Vargasのソレアに胸を打たれ、Marco Floresの舞台を見て号泣し、「ごちゃごちゃだ」と言われるかもしれないけれど、そんなことない。私が好きなのはフラメンコのスタイルではなく、フラメンコそのものなのだと改めて感じる日々です。 私を導いてくださる圭子先生、貴重な学びの機会を与えてくださる方々、親身にアドバイスをしてくださる方々、いつも応援してくれる家族や友人に心から感謝しています。 【プロフィール】 吉田芽生(Mei Yoshida) /横浜市生まれ。大学のクラブでフラメンコを始める。 田中美穂氏、みのもはるか氏、そして現在は井上圭子氏に師事。 3度の渡西ではMarco Floresはじめ多数のアーティストに師事。 第3回「全日本フラメンココンクール」ファイナリスト 第33回フラメンコ・ルネサンス21「新人公演」にて奨励賞受賞 2025年4月より大船「松竹ダンスプラザ」にて入門クラスを開講中。 【新人公演とは】 一般社団法人日本フラメンコ協会(ANIF)が主催する、日本フラメンコ界の発展向上のため、次代を担うフラメンコ・アーティストの発掘および育成の場として、1991年から毎年夏に開催されている舞台公演。 プロフェッショナルへの登龍門として社会的に認知される一方、「新人公演は優劣順位をつけるためのものではなく、新人へのエールを送るために存在する」という当初からの理念に基づき、すべての出演者が主役であるとの考えから順位付けは行われません。 バイレソロ、群舞、ギター、カンテの各部門に分かれ、若干名の出場者に奨励賞、またはその他の賞が与えられます。 (*一部、ANIF公式サイトより引用) 〈参照URL〉 https://www.anif.jp/ctt_anif_event_shinjin.htm =====
- カンテフラメンコ奥の細道 on WEB no.50
(viernes, 11 de julio 2025) 文/エンリケ坂井 Texto por Enrique Sakai Malagueña de La Trini ①のチャコン版 前回に書いた目の手術は1897年の事だと言われており、そうするとトゥリニは31才くらいですが、この不幸にもめげずアンダルシア各地で歌い続け「マラゲーニャの女王」と言われるようになります。 しかし次第に体は病魔に蝕まれて活動はマラガの地元に限られるようになり、舞台に出る代わりにマラガ市内に「カレータの小さな店」と名付けた自身の店を開き、通(つう)向きのフエルガでのみ歌うようになるのですが、フェルナンドはこの頃がトゥリニのカンテは最高の時期を迎えた…と書いています。 私が感じるのはこの文章は恐らく本当の事で、カンテが熟するためには強いアフィシオンを持って生きた長い人生経験が必要であり、例えばマイレーナやカラコールといった名人達のレコードを若い頃から年代順に聴いていくと、年齢を重ねることによって歌は深まっていくのが感じられるのです。 パストーラなどは天才ですから10代の最初の録音の時から既に技術もコンパス感の良さも深い味わいも完成しているように思いますが、やはり私が心から感動するのは後期の熟した歌です。 しかし反対の道を辿る歌い手がいるのも事実で、若い時は良かったのに段々と商業的、受け狙いになって品性を無くし歌が悪くなる…これはまさにアルテに対する姿勢がそういう結果をもたらすのでしょう。 トゥリニは老いて声も若い時のようには出なかったでしょうし技術も衰えた、しかし歌のクロウト達にとってそんな事は大切ではなく、魂の声を聴く事こそがカンテを聴く醍醐味なのだという事を知っているわけです。 トゥリニはそんな雰囲気の中で歌い、それが聴く人を感動させた…これぞフエルガの醍醐味!という幸せな瞬間だったのでしょう。 私にもそんな経験がたくさんあり、そうやってフラメンコ人間に育ったのです。続きは次号に。 今回取り上げるのは、トゥリニ①のアントニオ・チャコン版です。チャコンはこれを1908年にオデオンからカルタヘネーラNo3の2曲目に録音、それをエンリケ・モレンテが1980年「チャコンへのオメナヘ」と題した2枚組LPレコードに録音しました。チャコンのは入手が難しいのでモレンテ版を例に取りました。 以下はその歌詞です。 【Letra】 (ay, no me había de conocer...) Si me trataras de nuevo no me habías de conocer, porque tengo distinto genio y otro modo de querer más cariñoso y más bueno. 【訳】 もし再び俺を愛してくれるなら 以前の俺とは気付かぬだろう、 すっかり性格も変わって お前を愛するのも以前とは違う、 もっと優しく愛情深くなったのだ。 歌詞を読むと人間ってそんなに変わるかなぁ?と思いますが、反省があれば良しとしましょう。 このシリーズのトゥリニ①の楽譜と比べてみると、大きな形として今回の歌も同じ土台の上に立っている事に気付くと思います。こうした古いスタイルを掘り起こして再び蘇らせたモレンテのアフィシオンは素晴らしいと言えるでしょう。 【筆者プロフィール】 エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール) 1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~35(以下続刊)。2025年1月Círculo Flamenco de Madridから招かれ、ヘスス・メンデスと共演。 ※CD『グラン・クロニカ・デル・カンテ』シリーズを購入ご希望の場合は、アクースティカ( https://acustica-shop.jp/ )へお問い合わせください。(編集部) ======
- 中里眞央フラメンコリサイタル vol.2 Hacia Adelante Ⅱ
アシアアデランテ -揺れる心の羅針盤- (miércoles, 9 de julio 2025) フラメンコの歌と踊りの両部門で数々の受賞歴を持ち、昨年初開催となったソロリサイタルも大成功を収めた中里眞央さんの第2弾となるソロ公演が、新宿ガルロチで上演されます。 歌と踊りを通して揺れる心の行方をたどる――というコンセプトのもと、自分にしかできない表現を深く追求した舞台作品が期待されます。 中里眞央フラメンコリサイタル vol.2 Hacia Adelante Ⅱ アシアアデランテ -揺れる心の羅針盤- [日時] *全2回公演 2025年10月1日(水)開場18:00/開演19:00 10月2日(木)開場12:00/開演13:00 [会場] 新宿伊勢丹会館 ガルロチ(東京) [出演] 歌/踊り 中里眞央 ギター マレーナ・イーホ、斎藤誠 カンテ ディエゴ・ゴメス パーカッション 大儀見元 パルマ 佐藤浩希、小西みと ほか [後援] 公益財団法人スペイン舞踊振興MARUWA財団、スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京、一般社団法人日本フラメンコ協会、一般社団法人現代舞踊協会 [チケット] 全席指定 ¥7,000 (1ドリンク込) ※軽食、追加のドリンクは別料金でご注文いただけます。 [予約フォーム] https://forms.gle/ELvA4SJH4AxGLF1b9 [問] mao567ticket@gmail.com =====
- スペインNews 7月号・2025
(domingo, 6 de julio 2025) 文・写真/志風恭子 Texto y fotos por Kyoko Shikaze 6月末、スペインに熱波とのニュースが日本でも放送されていたようですね。オフィシャルの最高気温が40度超えで、それが何日か続きました。毎年のことで慣れているはずなのですが、やっぱり暑いのは暑い。特に最初の一撃はこたえます。日本に比べると湿度が低い分、日陰に入れば割と過ごしやすいのですが、日向はサウナみたいな感じです。なので、この時期にアンダルシアにいらっしゃる方は観光や買い物などは早起きして午前中に済ませ、スペイン時間でお昼食べた後の15時くらいから20時くらいまでは外に出ず、シエスタ、お昼寝をして、フェスティバルやタブラオなど見に出かけるなら夜、というのが正解。ちなみにこの時期、日の出は7時で日の入りは22時近いので、日本から来ると時差以上に体内時計が狂わされる感じがあるかもしれません。反対にスペイン人的には4時頃から明るくなる日本に慣れづらかったりします。 コルドバ駅前の温度計。13時過ぎの気温。通常、日陰で測られるオフィシャルよりも街頭温度計は高い温度を示します。 《INDEX》 ・ コルドバ県青少年フラメンココンクール ・ セビージャの日本人フラメンカたち ・ 追悼ラモン・エル・ポルトゥゲス、サブー 【コルドバ県青少年フラメンココンクール】 そんな熱波襲来中の6月28日。コルドバ県主催の青少年フラメンココンクールの決勝が、県南部の、マラガ県、セビージャ県との県境に近いところにあるエンシナス・レアレスの街のオーディトリオで開催されました。盆地のコルドバに比べると標高が高いこともあって少しはしのぎやすかったですが、それでもアバニコ、扇子必須の暑さです。 今回で第22回となるこのコンクールの審査員に任命され、12、13日にコルドバ県庁のパティオの特設舞台での準決勝、決勝と、エル・ペレ、アルカンヘル、スペイン国立バレエ監督ルベン・オルモ、ハエン音楽学校フラメンコギター科教授ラウラ・ゴンサレスとともに、3日間、審査をさせていただきました。 14歳から35歳までのコルドバ県在住在学者を対象としたこのコンクール、準決勝初日にその舞踊のレベルの高さに圧倒されました。結果的に、この日の出場者4人が決勝進出となりましたが翌日の参加者たちもそれぞれがんばりました。何よりも18歳以下でもちゃんと一曲踊りこなしているのにびっくり。スペインの底力ですね。歌やギターではフラメンコらしさと技術のバランスが難しいところかな、と思いました。 またこのコンクールではオフィシャルの伴奏者もいるのですが、自分のギタリストと出場している歌い手も多く、その中には残念ながら伴奏者に足を引っ張られ自分の能力をちゃんと発揮できないまま終わってしまった感のある人もいたのは残念に思います。共演者選びからコンクールは始まっているのかもしれません。 さて決勝。いずれの参加者も準決勝以上の実力を発揮してくれました。コンクールなのに、審査員なのに、つい、オレ!と口にしてしまった瞬間もあったことを告白します。 審査の結果は以下のとおりです。 ●カンテ/アントニオ・フェルナンデス・ディアス“フォスフォリート”賞 マリア・レジェス・イダルゴ https://youtu.be/TE11HlKAkp0?si=CCFd58acLg8RFRjd ●ギター(ソロと歌伴奏)/ビセンテ・アミーゴ賞 メルチョール・デ・フアン・レジェス・ヒメネス ©︎ Toni Blanco ●舞踊14〜18歳/ブランカ・デル・レイ賞 ラウル・アルバ・クルス https://youtu.be/YeDGSoOVszU?si=L3lrRUkwxeSjQy_o ●舞踊19歳以上/オルガ・ペリセ賞 ナタリア・ガルシア・カストロ https://youtu.be/t7hdShA5VKw?si=T7Y0PICnuy9uiXTY 決勝に残っても優勝者以外には賞金も商品もなく、賞状だけという厳しい世界。でもルベン・オルモ監督が4人にスペイン国立バレエ団のレッスンに参加できるというベカを特別に贈ってくれました。より大きな目標に向かってがんばるためのモチベーションになりそうですね。 ©︎ Toni Blanco 19歳以上部門のインマクラーダ・カルモナはバタの扱いが見事だったし、 ©︎ Toni Blanco 18歳以下の部門のルシア・ビノスはマントンでのバンベーラ上手でした。 ©︎ Toni Blanco 決勝参加者と審査員。左からメルチョール・デ・フアン、ラウル・アルバ、ルベン・オルモ、ナタリア・ガルシア、ルシア・ビノス、アルカンヘル、ラウラ・ゴンサレス、県文化担当官、インマクラーダ・ロペス、志風、エル・ペレ、マリア・レジェス、アントニオ・ヘスス、インマクラーダ・カルモナ、エンシナス・レアレス市長、コンクールのコーディネーターで司会も務めたアントニオ・アルコス。 なお、ギター部門優勝のメルチョール・デ・フアンは名手メルチョール・デ・マルチェーナのひ孫にあたり、現在コルドバの音楽学校在学中なのだとか。フラメンコ性が高い、歌をよく知っている歌伴奏はそんな環境ゆえかもしれませんね。準優勝のアントニオ・ヘスス・ゴメスはよくギターを鳴らしていたのが印象的でした。 この中からプロとして第一線で活躍する人が出てくることを心から願っています。 ●志風とルベンのコンクール由来のトーク (スペイン語) https://youtu.be/m4-Qw_eBk-Y?si=nstWDN7Gv03lPehN 【セビージャの日本人フラメンカたち】 コルドバも暑けりゃセビージャも暑い。でも、6月の熱波が来る前にはセビージャ留学中の踊り手たちのライブを見ることもできました。 6月7日はアウロラ・リゲラという、歌うフルート奏者のリサイタルに出演する瀬戸口琴葉を見に、セビージャの老舗ペーニャ、トーレス・マカレーナへ。フルート演奏していたかと思うと歌い始めるアウロラも期待のアーティストだけど、瀬戸口のアレグリアスとソレアが良かった! 前に見た時よりもリラックスして自然体でフラメンコを楽しんでいるように見えました。今回は自分が主役じゃないの で肩の力が入っていない、とかもあるのかな。とにかく良かった。特にアレグリアスは任にあっているという気がしました。お客さんも大いに満足。良き夜となりました。 14日は、ロス・ヒターノス教会のそばにあるプエルタ・ソルというカフェバーへ。30年前から不定期でフラメンコライブを行なっているという店で、そういえばその昔、屋良有子、里有光子、髙木亮太のライブを見に行ったことがありました。 15年ぶりに来たのは、大城まどかと鬼頭幸穂のライブのため。一枚のマントンを二人で使い、カスタネットも駆使してのグアヒーラに始まり、大城のタラント、鬼頭のマントンのアレグリアス、最後は着物風の衣装で再びデュオで録音のファンダンゴ。こちらもカスタネットを使って。元スペイン国立バレエ団ウルスラとタマラのロペス姉妹のスタジオに通う二人。カスタネットを使いスペイン舞踊に傾いた意欲的な構成。意気込みがいい。ただ伴奏者が良かったらもっといい公演になったかも。大城のキリッとしたタラントも、鬼頭の華やかなアレグリアスもよかったですよ。もう一回伴奏者変えてやってくれると嬉しいな。 【追悼ラモン・エル・ポルトゥゲス、サブー】 6月16日、歌い手、ラモン・エル・ポルトゥゲスが亡くなりました。 本名ラモン・スアレス・サラサールは1948年、ポルトゥガル国境に程近いエストレマドゥーラ地方、ローマ遺跡で有名なメリダの生まれ。その昔、抜群の人気を誇ったポリーナ・デ・バダホスの甥で、弟にやはり歌い手のグアディアナ、息子たちにはギタリスト、“パケーテ”、パーカッション奏者のラモン“ポリーナ”、パコ・デ・ルシアのグループで活躍した“ピラーニャ”、アントニオ・カナーレス舞踊団で来日もしたサブーがいます。 その昔、1967年の新宿『エル・フラメンコ』開店時、最初のグループの一員として来日しています。 その時のプログラムにはルンベーロとあり、ギターを手にした写真が掲載されています。 舞踊伴唱を得意とし、劇場やタブラオの舞台で活躍しましたが、エストレマドゥーラ地方を代表とするアーティストで、土地の曲であるハレオやタンゴは絶品で、唯一無比の天才歌手カマロンにも影響を与えたといいます。 その死の余韻も冷めない中、6月23日には息子、サブーもなくなったそうです。まだ41歳。1999年、2000年のアントニオ・カナーレスの舞踊団の来日公演がプロとしての初めての仕事だったと聞いています。大きな身体でいつも恥ずかしそうにしていたのを思い出します。1984年生まれというから当時14歳かあ、中学生じゃないですか、シャイなのも当然ですね。 2000年のカナーレス舞踊団日本公演プログラムの写真から。もう一人のカホンはルキ・ロサーダ。 あれ以来あまり会うこともなかったので私の中ではまだ幼い顔のイメージが強く残っていて、それだけに余計ショックでした。お二人のご冥福を心よりお祈りいたします。 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze) /1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。 =====
- リレー連載:私とフラメンコ -新人公演を通して- 7
第7回 常盤直生 【バイレ・ソロ部門 準奨励賞】 (sábado, 5 de julio 2025) あなたにとってフラメンコとは何ですか――。 仕事として関わっている人、趣味として楽しんでいる人、自身の生きがいとして無くてはならない人など、その向き合い方は人それぞれ。 そうしたフラメンコへの思いを、昨年の日本フラメンコ協会主催「第33回フラメンコ・ルネサンス21『新人公演』」の入賞者の方々にエッセイとして綴っていただき、リレー連載という形式でご紹介します。 フラメンコとの出会い、新人公演を通して得たものや感じたこと、自身にとってのフラメンコへの思いなどを語っていただきました。 第7回目は、バイレ・ソロ部門で準奨励賞を受賞した常盤直生さんです。 編集/金子功子 Edición por Noriko Kaneko [撮影]川島浩之 [写真提供]一般社団法人日本フラメンコ協会 フラメンコとの出会いは28歳の時、ふと見に行った小松原庸子先生の公演でした。どの演目も大変素晴らしかったのですが、その中でもパティオのブレリアを見た時に何故か涙が止まらなくなってしまい、居ても立ってもいられずフラメンコの門を叩きました。 当時は会社員として忙しく生活しながら、フラメンコを自分の人生においてどう位置付けるか、迷いながらも気付けばどっぷりとその魅力に取り憑かれていました。 フラメンコの好きなところは、一言ではとても言い表せませんが…生身の人間から発せられるエネルギーに圧倒される瞬間、なのかもしれません。素晴らしい公演に出会うと、エネルギーが会場全体に充満して身体中に電気を帯びるような瞬間があって、それを追体験したくてフラメンコの片隅に身を置いているのだと思います。 新人公演は私にとっては随分遠いもので、憧れることすら出来ない、ただ仰ぎ見るばかりの舞台でした。 しかし身近な先輩達が挑戦しているのを近くで見ていて、大変なことを乗り越えて舞台で輝く姿に心を打たれ、自分の中で少しずつ想いを育てていきました。そして初めて一歩踏み出したのがコロナ禍での新人公演でした。 2度目は補欠繰り上げで1ヶ月半前に急遽出演が決まりました。しかしその後はしばらく煮詰まっていました。進む方向性がわからなくなり、自分の殻を破れず苦しい時期がしばらく続き、次回出るかどうかすごく悩みました。 自分の中で何かを変えなければいけない、そんな思いがずっと心にあり、3度挑戦しての今回は、今まで持っていたものを全て解体し、一からソレアに向き合って行きました。 自分はどんなソレアを表現したいのか、どんなフラメンコが好きなのか、スタジオに数時間籠って一つも進まないで帰ることもしょっちゅう。こんなにも一曲に集中して己と向き合う作業は、苦しくも贅沢な時間でした。 当日の本番前は自分の気持ちの持って行き方を探りながら、練習室で動かずイメージだけしたり、かと思えば急に動き出して感覚を確認したり。楽屋ではヨガマットを広げてストレッチをしたり(同室の皆さんすみません汗)心と身体を繋げることに時間を使っていました。 本番後は2階席から後半の皆さんを観ていました。さっきまで自分が立っていた舞台を今度は観客側から観ていると、自分があそこで踊ったなんて信じられないような不思議な気持ちになりました。 そして出演者の皆さんの素晴らしい踊りを観ながら、ふと自分の進んだ道が正しかったのだろうかと不安に駆られたり、色んな想いが去来して、この日で一番感情が揺れ動いたのはこの時だったかもしれません。 (写真)本人提供 受賞を知った時は、自分の進もうとしてる道は間違ってなかったんだ、と勇気をもらった気持ちでした。準奨励賞ということで少し悔しい気持ちもありますが、そう思えたこと自体成長したのかな、なんて思います。 しばらく実感も今ひとつなかったのですが、たくさんの方にお祝いしていただいたり、私よりも喜んでくれてる方もいて、そんな中で少しずつ実感していくことが出来ました。そしてこの賞に背中を押してもらったんだと思いもっと頑張らなければ!と奮起しているところです! 新人公演を通して、私にとってフラメンコは人生そのものになりました。 今はフラメンコを始めたばかりの時みたいに、またフラメンコが楽しくてワクワクしています。ここからがスタートだと思って、さらにフラメンコの深みに突き進んでいきたいと思います! 【プロフィール】 常盤直生(Nao Tokiwa)/ 横浜市出身、生粋のハマっ子。愛犬家。 28歳の時に踊り未経験でフラメンコを始める。松彩果氏に師事。 2024年9月 日本フラメンコ協会主催「第33回新人公演バイレ・ソロ部門」にて準奨励賞受賞 2025年7月 常盤直生フラメンコ教室開講 精力的にライブや公演活動に参加、来日スペイン人のレッスンを受けるなど生のフラメンコの空気の中に触れて日々勉強中。 【新人公演とは】 一般社団法人日本フラメンコ協会(ANIF)が主催する、日本フラメンコ界の発展向上のため、次代を担うフラメンコ・アーティストの発掘および育成の場として、1991年から毎年夏に開催されている舞台公演。 プロフェッショナルへの登龍門として社会的に認知される一方、「新人公演は優劣順位をつけるためのものではなく、新人へのエールを送るために存在する」という当初からの理念に基づき、すべての出演者が主役であるとの考えから順位付けは行われません。 バイレソロ、群舞、ギター、カンテの各部門に分かれ、若干名の出場者に奨励賞、またはその他の賞が与えられます。 (*一部、ANIF公式サイトより引用) 〈参照URL〉 https://www.anif.jp/ctt_anif_event_shinjin.htm =====











