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  • 関口京子フラメンコリサイタル CAMINO DE ANDALUCÍA vol.2

    ~遥かなる旅路~ (miércoles, 27 de diciembre 2023) フラメンコ舞踊家の関口京子さんによる約8年ぶりとなるリサイタル公演が、東京・新宿ガルロチで開催されます。 この作品はフラメンコの故郷アンダルシアへ至る音楽の道に焦点を当てたもので、2015年7月に上演された第1作目では、関口さんが幼少の頃から慣れ親しんだ中南米の音楽とフラメンコのコラボレーションを表現しました。 今作は、第1部でシルクロードやインド、東欧などを経てアンダルシアへと辿ってきたジプシー(ロマ)たちの音楽との共演に挑み、第2部は出演ダンサーらの魅力が楽しめるフラメンコステージとなります。 様々な文化から影響を受けたフラメンコの音楽的ルーツに光を当てた独特の世界観を、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。 第7回関口京子フラメンコリサイタル CAMINO DE ANDALUCÍA vol.2 ~遥かなる旅路~ [日時]2024年1月27日(土)18:00開場/18:30開演 [場所]ショーレストランGARLOCHÍ(東京・新宿) [出演] 踊り 関口京子 奥濱春彦 髙野美智子 ギター 今田央 歌 川島桂子 バイオリン 平松加奈 パーカッション 海沼正利 [チケット]全席指定(1ドリンク付) (前売)SS席9,000円(正面1列目) S席8,000円(正面2~4列目、サイド1~2列目) A席6,000円(正面5列目以降、サイド3列目以降) 学生割5,000円(サイド最後列) ※当日券は各料金+1,000円 [申込・問]caminodeandalucia@ymail.ne.jp ※希望の席種を第2希望までご記入ください。 >>>>>

  • 新連載☆わが心のスペイン vol.1

    (lunes, 25 de diciembre 2023) 南房総と南スペインで田舎暮らしを楽しむ、石井崇が描くスペインの情景。 『冬』 これからスペインを中心に絵による連載を始めます。 よろしくお願いします。 第1回は「詩画集プラテーロとわたし」より『冬』を使います。 フアン・ラモン・ヒメネスの詩集を絵で表現して出版しました。 その昔、セビリア近郊の町、アルカラ・デ・グアダイラに足掛け10年住んでいました。 子供達と一緒に散歩といえばアラブ時代の古城でした。そこを絵にしました。 【プロフィール】 石井崇(Takashi Ishii)/画家。1942年東京・京橋生まれ。東京芸術大学卒業後、1975年単身スペインに渡り、村祭りを回るテキヤ業などでしのぐ。セビリア郊外アルカラ・デ・グアダイラに居住。1989年よりグラナダ・アルプハーラ(Alpujarra)地方にあるフェレイローラ村(Ferreirola)にアトリエを構え、今はフェレイローラ村と南房総館山をふたつの故郷とし、田舎暮らしを楽しんでいる。著作は「おれたちがジプシーだったとき」、「詩画集プラテーロとわたし」、「スペイン四季暦」、「南スペイン、白い村の陽だまりから」、画集「イシイタカシの世界」など。2004年「館山親善ふるさと大使」に任命、全国大学フラメンコ大会を企画。 ホームページ「イシイタカシの世界」 http://www.oliva2004.net/index.html >>>>>

  • Flamenco Festival

    フラメンコ普及活動プロジェクト「100人ブレリア」 (jueves, 21 de diciembre 2023) 2023年5月26日(金) 江戸川区総合文化センター大ホール(東京) 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko 写真提供/ミキ・ラ・カナステーラ 総勢27名ものフラメンコ・アーティストらが出演する劇場公演「フラメンコ・フェスティバル」が開催された。 今回の公演の目玉企画でもある「100人ブレリア」には、フラメンコ未経験者やかつて習っていたという人なども含め50人以上が参加した。初老の方から少女までと文字通り老若男女が舞台に立ち、約半年間のレッスンを経てブレリアを披露した。また踊りのみならず、歌やギターも今回初めてという人たちが参加していた。 この企画を指導したミキが舞台の先頭に立ち、舞台いっぱいに並んでブレリアを踊る参加者たち。全員が同じ振付で群舞でブレリアを踊る、というのはあまり見られる機会の無いものだが、初めて立つ舞台に緊張していたりうれしそうだったりと、それぞれの佇まいには個性がにじみ出ていた。アマチュアによる一大群舞となったが、この企画をきっかけにフラメンコへの興味がもっと大きくなってくれたらうれしい。 そのあとは、ライブや公演で活躍するプロのアーティストらによるプログラムが続く。どれもこの公演のために用意したオリジナル作品が多く、ソロやパレハ(デュオ)、自身の生徒たちとの群舞など、バリエーションに富んでいた。 また、今回はミュージシャンの人数が多いこともあり音楽面での充実度が高く、舞踊はもちろん素晴らしいが伴奏でも演奏としてのクオリティがものすごく高く、見応えも聴き応えも十分だった。これらの作品が今回限りの披露というのがとても惜しまれる。同じメンバーでの再演は難しいとしても、個々の作品としてまたどこかの機会でぜひお目にかかれたらと思う。 今回の会場は、座席数が約1,500という大規模なホールだったこともあるだろうが、観客数は残念ながらお世辞にも多いと言えるものではなかった。もちろん人数の問題では無いが、今回は集客の意味や重要性について改めて考えさせられた。 SNSなどを見る限りでは、出演するアーティストや関係者の方々も各々できる限りPR活動は行っていたと思う。それでも、会場規模がこれだけ大きく、せっかくコンセプトも「フラメンコ普及活動プロジェクト」と謳っていたのだから、フラメンコ関係者だけでなくもっと幅広く一般の人々に来ていただくような、大胆な工夫や方法を探ってみてもよかったのではないだろうか。 例えば、会場が自治体の公共施設という利点を生かし、地元の区民に向けて小中学生や何歳以上のシニアは無料にするとか、チケット料金も通常の劇場公演より大幅に安くするとか、思い切った設定を試してみても良かったように思う。 プログラムのあいさつ文に「1人でも多くの方にフラメンコを見て欲しい」とあったように、せっかく高い志があったのだから、そのために必要な方法や手段はもっと検討の余地があったと思う。この公演の各作品がそれぞれとても素晴らしかっただけに、それを多くの人に観てもらえなかったのは残念でならない。 もし次の機会があるのなら、ぜひ今回の様々な経験を生かしてもっと素晴らしい公演を実現させてくれることを願う。 【出演】 [踊り]ミキ・ラ・カナステーラ 井口裕香里 河野睦 小池朱美 里有光子 佐藤陽美 土方憲人 山下美希 山本海 山本秀子 屋良有子 脇川愛 寺井夢 [歌]永井正由美 笛田剛史 ダニエル・リコ [演奏]シンゴ 菅沼聖隆 関根彰良 YUNA 天辰直彦 杏梨 海沼正利 容昌 平松加奈 帆足彩 森川拓哉 【プログラム】 [第1部] みんなでブレリア [第2部] 1.      Martinete(里有光子 屋良有子) 2.      Garrotin(河野睦 ほか) 3.      Caña y Buleria(土方憲人) 4.      Alegrias(山本秀子 山下美希 ほか) 5.      La Tarara(小池朱美) 6.      Guajira(脇川愛 佐藤陽美) 7.      Tientos(井口裕香里 ほか) 8.      Libertango(関根彰良 森川拓哉 帆足彩 平松加奈 海沼正利) 9.      Yerba(菅沼聖隆 杏梨 天辰直彦 森川拓哉 平松加奈 帆足彩 容昌) 10.  クアドロ・フラメンコ ・Solea por Buleria(山本海) ・Siguiriya(寺井夢) ・Zambra tangos y bulerias(ミキ・ラ・カナステーラ) 11.  フィナーレ/Garrotin(全員) >>>>>

  • 沖仁フラメンコギターコンサート@神戸・西神中央ホール

    (jueves, 21 de diciembre 2023) 日本や世界の様々な音楽シーンでその活躍が注目されるフラメンコギタリスト沖仁さんのコンサートが、神戸・西神中央ホールで開催されます。共演には同じくフラメンコ界のトップアーティストとして人気の歌手の石塚隆充さんとダンサーの伊集院史朗さんを招き、有名曲や自身のオリジナル曲を演奏します。 繊細でいて情熱溢れるフラメンコギターの演奏を楽しみながら、新年のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。 また、同日には沖さん自身によるフラメンコギターワークショップも開催されるとのことで、こちらも要チェックです! 沖仁フラメンコギターコンサート 〜歌と踊りとともに〜 2024年1月20日(土)15:00開場 15:30開演 西神中央ホール 【プログラム】 アストゥリアス:アルベニス 作曲 マイ・ウェイ(ブレリア):沖仁 作詞作曲 マエストロ・セラニート(ソレア):沖仁 作曲 禁じられた遊び:沖仁 編曲      他 *曲目は変更になる場合があります。 【出演】 沖 仁(フラメンコギター) 石塚 隆充(歌、ギター) 伊集院 史朗(踊り、パルマ、カホン) 【料金】 全席指定 一般5,000円 学生3,000円(税込) *未就学のお子様のご入場は不可となります。 *公演中止の場合を除き、お買い求めいただいたチケットの払い戻し・変更はできません。 【主催・問合せ】 西神中央ホール  TEL 078-995-5638 URL seishin-hall.jp 【プロフィール】 沖 仁(フラメンコギター) 尺八、ピアノ、ベース、ドラムを経てギターと出会う。フラメンコギターを岡弘祠、伊藤日出夫、セラニート各氏に師事。日本とスペインに居を置いて20代を過ごす。日本フラメンコ協会新人公演にて奨励賞受賞。2006年メジャーデビュー。2010年、スペインのフラメンコギターコンクール国際部門で日本人初の優勝。その様子を密着取材したTBS系「情熱大陸」に出演。以降フラメンコギターの教則本を出版、EXILEへのシングル曲提供など多方面で活躍。ステージ活動は、ソロを始め各ジャンルのトップアーティストとのコラボやオーケストラ、バレエ、長唄、能との共演など多岐に渡る。公式サイト jinoki.info 石塚隆充(歌、ギター) 声楽科に在籍の傍らフラメンコギター修行に励んでいた学生時代にカンテ(唄)に出逢う。独学後の1997年、日本フラメンコ協会新人公演奨励賞を受賞。翌98年から通算8年のスペイン生活を経て2006年に帰国。"日本を代表するカンタオール"の呼び声と共に、その活躍はフラメンコ界を超え、クラシック、ジャズ、ラテン、タンゴ等、他ジャンルの一流音楽家との共演や、舞台の音楽監修、作編曲、各種テレビ出演に及ぶ。レパートリーは、伝統曲、ラテン歌謡、日本歌曲と幅広く、現在までにオリジナルアルバム3作品を発表。公式サイト www.takante.info 伊集院史朗(踊り、パルマ、カホン) 2001年日本フラメンコ協会新人公演にて奨励賞受賞。2002年「クアトロカミーノ」結成。7度の全国ツアーを展開。2005年「愛・地球博」スペインパビリオンに出演。2006年マリア・パヘス「Sevilla」日本公演に出演。2007年、マドリードの「SUMA FLAMENCA」に参加。2014年よりユニット「ハープジャズ」でも活動開始。 全国の劇場などに出演しながら、後進の指導にも積極的にたずさわっている。レコーディングでは、沖仁、織田哲郎、近藤真彦、フライドプライド、牧山純子などのアーティストのアルバムに参加している。 沖仁「フラメンコギター体験ワークショップ」開催! 普段はクラシックギター、エレキギター、アコースティックギターを弾いている方を対象とした、フラメンコギター体験ワークショップです。フラメンコギター経験者の方もご参加いただけます。 日時:2023年1月20日(土)11:00~12:00 会場:西神中央ホール2階 スタジオ1 参加費:3,000円   (聴講チケット:1,000円) 定員:40名 (聴講:20名) 対象:小学生高学年以上のギター経験者 持ち物:ギター(できればナイロン弦のもの) 申込方法:西神中央ホールオンラインチケットまたは、西神中央ホール事務室にてお申込み下さい。 【プレイガイド】 1.      西神中央ホールオンラインチケット https://p-ticket.jp/seishin/guide/ *会員登録の上お申込みください。 *チケットの発券はセブン-イレブン、もしくはファミリーマートのみ。 2.      西神中央ホール電話予約 TEL 078-995-5638(10:00~20:00) *ご予約いただいたチケットはご予約日から1週間以内にホールにご来館の上、 お支払い・お引き取りください。 3.      西神中央ホール窓口(9:00~22:00。ただし発売初日は10:00~。) 4.      イープラス https://eplus.jp/ 【アクセス】 電車 市営地下鉄 西神・山手線 「西神中央駅」下車、徒歩約3 分 *「三宮駅」から約30 分、新幹線「新神戸駅」から約35 分 バス 市バス・神姫バス 「西神中央駅前」下車、徒歩約3 分 *「明石駅」から約30 分 西神中央ホール 神戸市西区美賀多台1 丁目1-1 なでしこ芸術文化センター内 TEL 078-995-5638 FAX 78-995-5648 URL seishin-hall.jp >>>>>

  • 恋フラ in アジア 〜第二弾 韓国編~

    (domingo, 17 de diciembre 2023) 日本国内47都道府県をすべて巡り、各地で着物姿でのセビジャーナスを撮影した動画「日本に恋した、フラメンコ」をYouTube上で2019年に公開したフラメンコダンサー永田健さんが、今度は日本を飛び出しアジアで撮影を展開! その撮影の様子を不定期連載でお届けします。 文・写真/永田健 Texto y foto por Ken Nagata 恋フラのアジアツアー。香港に続いて2か国目は韓国です。 10月27日と29日に水原華城(スウォンファソン)と景福宮(キョンボックン)で撮影してきました。協力してくれたのはソウルの踊り手Kyuju LeeとフラメンコスタジオPor Tacones。 韓国に知り合いはいないため、紹介してもらいました(他の国も全部紹介です)。異国で初対面なのでドキドキですが、空港まで迎えにきてくれて、韓国ビールで乾杯して意気投合! 酒の力は強い!? 釜山でも撮影したかったのですが、地元教室のイベントが重なってキャンセルになってしまいました。そこでソウル+その近郊でも追加で撮影することになりました。 初日に向かったのは水原華城。ソウルから1時間ほど南にあるユネスコ世界遺産です。 ガイドブックのソウル郊外編に載っていて一目惚れ! ただ現地からはソウルから遠い、という声があり当初乗り気ではありませんでした。でも絶対に良い映像が撮れる確信があったので、説得して撮影することが決まったのは2日前。 当日は気候もちょうど良く、平日の午前で人も多くなく、結構自由に撮影できました。 建てられたのは朝鮮王朝22代目国王時代の1796年と比較的近年。城壁が5kmもあり、撮影して回るのに結構時間がかかりました。 衣装は韓国なのでハンボク(チマチョゴリ)。 日本でも着物を着る機会は多くないですが、韓国ではもっと少ないようで、中には初めて着る人も。そんなわけで貴重な機会だと皆テンションも高く、楽しんで参加してくれました。 異国での撮影は国内以上に不安もいっぱいですが、素晴らしいアイデアだと言ってもらえて、思い切ってアジアでも始めてよかったなと思いました。 僕もついでにハンボクをレンタル。 似合うと大好評!僕は撮影係ですが、ちょっとだけ踊ってみました。 2日目はソウル、景福宮へ。 1395年に建てられた朝鮮王朝の最大規模の王宮。 なかなか撮影許可が降りない中、コネでOKをもらいました。 しかしものすごい人。 ちょうど紅葉でしたが、BTSがここでDynamiteのPVを撮影した影響もある!? 開場30分前の8:30に集合するも、早朝からどんどん人がやってきます。 なるべく人が混まないうちに、前日下見して決めた順にサクサクと撮影を進めていきます。この日は7歳のお嬢さんも参加。子どもが入ると和らいで、また雰囲気が変わります。 滞在中は毎日のように肉とキムチ漬けでした笑。こっちの焼肉は大きな塊が出てきてそれをハサミで切るのが主流?お酒もいっぱい頂き、韓国の観光も食も満喫しました。 一方で、景福宮は素敵な場所でしたが日本統治時代にだいぶ破壊されたそうです。歴史を知ることも大事だな、と思いました。 次は3か国目、台湾です。こちらも撮影済みですが、映像ができ上がったらまたレポートします。 《追記:旅のトラブル》 全世界で使えるというコンセントプラグを持っていきましたが、韓国のコンセントは筒型の中に差し込まないといけないので、まさかの使用できず。携帯の電源はすでに20%ほど。撮影は明日!!(スマホで撮影) 焦って部屋の外に違う形の差し込み口がないかと出たら、オートロックで締め出される。携帯は部屋の中。宿は完全オートで無人。通りがかった別の部屋の住人に事務所に電話してもらうが通じず。 Gmailにアクセスすれば入室パスワードがわかると思い、無一文で通りに出て通行人にお願いすると、PCレンタル店へ案内されました。ログインを試みるが、二重認証コードが携帯に届くことに気がついて万事休す…。 試しにもう一回宿に電話してみたら今度は通じて、パスワードを聞いて無事部屋に帰還。この間約1時間、生きた心地がしませんでした。 海外で無人宿はあまりオススメしません。そして万能型コンセントも…。 結局、携帯充電器はコンビニで買いました。 『韓国名所で踊るセビジャーナス』 リンク:https://youtu.be/aST4HPlXrDE 今後の活動についてはインスタグラム・HP、永田健のSNSなどでも随時アップデートしていきます。 Instagram  https://www.instagram.com/flamencoasia/ HP  https://asia.hp.peraichi.com 【永田健 SNSアカウント】 YouTube https://www.youtube.com/c/KenNagataFlamenco Facebook https://www.facebook.com/ken.nagata.980 (友達申請される場合はFlamenco fanを見たと一言メッセージください) 【プロフィール】 永田 健(Ken Nagata) 証券会社から社費でコーネル大学MBA留学するも中退してスペインに渡る。2013年新人公演にて満票で奨励賞受賞。2019年に日本を一周して撮影した「日本に恋した、フラメンコ」をYouTube公開。マールボロ公式サイト映像出演中。 >>>>>

  • 第12回CAFフラメンコ・コンクール結果発表

    (jueves, 14 de diciembre 2023) 4年ぶりの有観客開催となった第12回CAFフラメンコ・コンクールの本選が11月30日に東京北千住Theater1010で行われ、各入賞者が決定しました。 受賞者および関係者のコメントと、優勝した鬼頭幸穂さんのインタビューをお伝えします。 *優勝者インタビューはこちらへ。 写真/大森有起 Fotos por Yuki Omori 編集/金子功子 Edición por Noriko Kaneko 主催/公益財団法人スペイン舞踊振興MARUWA財団 <審査結果> 優勝:鬼頭幸穂/ソレア 準優勝:久保田晴菜/ソレア 海外留学賞:和泉冴英香/シギリージャ <受賞者・関係者コメント> 優勝:鬼頭幸穂 「この度はCAFフラメンコ・コンクールにて優勝させて頂き、様々な方面で支えてくださった多くの方々、財団の皆様、審査員の先生方に改めて感謝申し上げます。バタ・デ・コーラとマントンで踊るということは、長年の夢であり、その夢があの様な贅沢な舞台で叶えさせて頂けたこと、またスペインで学ばせて頂けること、大変嬉しく思います。芸術にゴールはありません。いつまでも純粋にフラメンコを愛する気持ちを大切に精進して参ります。」 準優勝:久保田晴菜 「CAFフラメンコ・コンクール、たくさんの方の応援のおかげで準優勝させていただくことができました。ありがとうございます!前回の準優勝から約2年。「私がフラメンコでできることは何か?」自分の踊りと向き合う時間が減ってしまった焦りの中で、自問自答を繰り返しながら臨んだ今回のコンクールでしたが、バックの3人に支えられ踊り切ることができました。スペイン留学、スタジオ利用権など、いただいたチャンスを生かし、地道にコツコツと精進を重ねてまいります。」 海外留学賞:和泉冴英香 「この度は、海外留学賞をいただき、大変ありがたく光栄に思います。MARUWA財団、審査員の皆さまをはじめとして関わって下さった全ての方々に感謝します。今回取り組む上で、踊りの基礎を見直すきっかけができて、また、自分のやりたいことを再確認することもできました。後ろから常に支えてくれて、寄り添ってくれた伴奏のお三方に心から感謝します!まだまだ課題だらけですが、今回いただいた機会に感謝してフラメンコをより深く味わえるように学んでいきたいと思います。」 審査員 フラメンコ研究家 志風恭子 「みんなレベルが高く、審査が難しかったです。今日の結果は、この場のこの一瞬での評価に過ぎないので、絶対評価ではありません。受賞を逃しても後に素晴らしい踊り手になった人はたくさんいます。コンクールというものは、踊りの技術や表現はもちろんだが、選曲や衣装なども含めて全てが評価の対象になる。伴奏者は直接には審査の対象では無いが、サポートメンバーが良いと踊りも良くなることがあります。これから挑戦する人は、そういったあらゆる全てのことを考えてほしいと思います。皆さんのこれからの成長を応援しています。」 公益財団法人スペイン舞踊振興MARUWA財団 理事長 神戸昌子 「本日は平日にも関わらず、このコンクールにお越しくださいまして、ありがとうございました。審査員の皆さま、この舞台を作り上げてくださる多くの皆さまのお陰で、こうしてコンクールを開催することができます。心より御礼申し上げます。今回このコンクールに出場された方々は今後の日本のフラメンコ界を担っていく方です。本日ご来場くださいました皆さまには、彼らの今後の長いフラメンコ人生を温かく見守っていただきたいと存じます。今日という日は彼らの輝かしい未来へのプロセスに過ぎません。私たちMARUWA財団もフラメンコを志す皆さんをサポートできる存在でありたいと願っています」 >>>>>

  • 第12回CAFフラメンコ・コンクール優勝:鬼頭幸穂インタビュー

    (jueves, 14 de diciembre 2023) 聞き手/金子功子 Entrevista por Noriko Kaneko ――この度は優勝おめでとうございます。率直な今のお気持ちはいかがですか。 鬼頭幸穂:率直に言うと…本当に信じられないです。実は私、はっきりとは覚えてないですが16か17歳の時に初めてこのコンクールを受けていて、その時はビデオ予選で落ちました。だから今回はまだ2回目なんです。やっぱり回数を重ねて徐々に順位を上げていくんだろうと思っていたから、本選に残れただけでも十分幸せでありがたくて。その舞台で踊れるだけでうれしかったので、まさか優勝なんて賞をいただけるなんて微塵も思ってなかったから、正直信じられない気持ちです。 ――今日の本選は3番手で踊りましたが、終わった直後や演技中の手応えはどうでしたか。 鬼頭:踊っている途中から、賞とかはまったく頭の中から消えていました。初めのうちは緊張してたんですけど、たぶん1歌が終わったあたりから、こんな広い場所で踊れることに感動し始めて。今までは練習のたびに、マントンが壁や天井に当たるとかすごい気にしながら踊っていたんです。それが「こんなに広い舞台でマントンも思い切り振り回せて、自由に踊らせてもらえる」って思ったらだんだんうれしくなってきて。ミュージシャンの人たちもすごく盛り上げてくれて、ハレオが聞こえてくるたびに違うパワーが湧いてきました。これはもう、終わった後は倒れてもいいから、今自分が出せるフラメンコを全部出そうと思って。そしてそれができたので、月並みな言い方ですけど本当にやり切った感じでした。 ――本選ではバタ・デ・コーラとマントンでのソレア、二次予選はシギリージャでした。選曲のポイントは? 鬼頭:二次予選は、昨年(2022年)の全日本フラメンココンクールで5分のシギリージャを予選で踊っていたので、それをベースに改良して踊りました。今回の本選でソレアを選んだのは、実は昨年の新人公演のとき、本当はソレアで奨励賞を取りたかったんです。でも初出場だし取れると思ってなかったから、自分の良さが出るソレアポルブレリアで挑戦しました。その結果ありがたいことに奨励賞をいただけましたが、その時にソレアを踊れなかったので、今回エントリーするって決めた時にやっぱりソレアをやりたいなと思って選びました。でもちゃんとしたバタマントンで踊ったのは、今回が初めてなんです。今年スペインに短期留学に行ったときに今回の衣装のバタを買って、最初はバタだけのつもりでしたが、前回優勝した友人の(伊藤)笑苗から「どうせやるならバタマントンやりなよ。いつかやりたいって思ってるんだったら、今やったらいいじゃん!」と背中を押してもらって。でもマントンは持っていってなかったから現地で急遽買うことになり、気づいたらバタマントンでソレアを踊ることになってました。 ――今回の出場に向けて心掛けていたことはありますか? 練習の取り組み方や、日常的なケアについてもあればお聞きしたいです。 鬼頭:精神的な面で言えば、常に穏やかに過ごせるように意識していました。実はイライラしやすいタイプなので、練習を終えたら気持ちを切り替えて、練習のストレスを引きずらないようにしていました。そのおかげで本番はそんなには緊張せずに済みました。 練習に関して言えば、とにかく基礎をしっかりやろう、と思っていました。今回初めてバタマントンの踊りにまともに向き合うのだから、それなら「この子は基礎をしっかりやってきた子なんだ」というのを見てもらえればそれでいい、難しいことや奇をてらったことではなく、今自分ができる限りの精度を上げるということを重要視してやってました。 ――これから参加する人や、またはエントリーを迷っている人に向けて、何か伝えたいことやエールのようなものはありますか。 鬼頭:まだ自分はこういうのを受ける段階ではない、とためらう気持ちは痛いほどよく分かります。私もこれまで挑戦してこなかったのは、そういう理由もありました。でもやらなかったら前に進めないし、かといって良い結果が出なかったら傷つくのは怖いし嫌な気持ちにもなりたくないし、フラメンコを純粋に好きでいたいという気持ちを守りたくて、私もこれまで挑戦してきませんでした。でも今回出てみて、コンクールに出るとそれ以上のものが得られるなと思いました。自分の技術向上もそうだし、フラメンコの知識も増えるし、本選に残ればいろんな人に見てもらえて名前も知ってもらえて、結果だけがすべてじゃないってよく言われるけど、本当にその通りだと思いました。 もちろん無理に受ける必要はないと思うんですけど、例えばだれかが背中を押してくれたときに「やってみようかな」と思えるタイミングを待ってもいいし、自ら踏ん張ってやってみるのもいいと思います。やって無駄なことは一つもないので、自分の気持ちが決まったらそこに全てを賭けてもいいと思うし、挑戦すること自体に意味があるんだなと思います。 ――今回副賞として賞金と航空券が授与されました。今後どのように生かしていこうと思いますか。 鬼頭:いつとかは決めてないですが、スペインにはまた絶対に行きたいと思っています。具体的に何をどう学びたいとかはこれからゆっくり考えていきたいですが、やっぱりバタマントンのレベルも上げたいし、今年のスペイン留学ではパルマのクラスも受けてきたのでもっと勉強したいです。フィンデフィエスタやカンテのクラスなどもあるので、今度行くときはたくさん吸収して、フラメンコのドロドロのオタクになって帰ってきたいなって思ってます(笑) ――今後の計画が楽しみですね。これからのご活躍も応援しています。 鬼頭:はい、がんばります! 【プロフィール】 鬼頭幸穂(Yukiho Kitou)/1998年生まれ名古屋市出身。幼少よりフィギュアスケートを始め、6歳よりフラメンコを加藤おりはに学ぶ。19歳でセビージャに1年留学。ダビット・ペレス、ハビエル・エレディア等に学ぶ。2022年第3回全日本フラメンココンクールファイナリスト。同年第31回新人公演にて奨励賞、ANIF会員賞を現地、配信共にトリプル受賞。 *コンクールの結果発表はこちらへ。 >>>>>

  • カニサレス特別公演 ~フラメンコギターの夜~

    (lunes, 11 de diciembre 2023) 2023年7月18日(火) 船橋市民文化ホール(千葉) 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko 写真/川島浩之 Fotos por Hiroyuki Kawashima 世界最高峰のオーケストラと名高いベルリンフィルとの共演や、数々の協奏曲の作曲を手掛けるなど、演奏家としても作曲家としても高い評価を得る世界屈指のフラメンコギタリスト、ファン・マヌエル・カニサレスの約5年ぶりとなる来日公演ツアーが開催された。 埼玉・所沢を皮切りに神戸、大阪、愛知東海、東京、船橋、横浜と日本各地を巡り、またツアーに先駆け名古屋フィルハーモニー交響楽団の演奏会にも出演し、自身が作曲した「地中海協奏曲」の日本初演も果たした。 そして千葉・船橋公演では、今回のツアー唯一となるフラメンコダンサーとの共演がプログラムに盛り込まれ、舞踊家・振付家として活躍中の佐藤浩希らが出演した。 ステージは2部構成で、第1部は自身の作曲によるギターとオーケストラの協奏曲3作品からギターデュオによる演奏にアレンジした楽曲で構成され、第2部はスペインの有名な作曲家によるフラメンコの要素が凝縮される楽曲や、カニサレス自身が作曲したフラメンコの曲を揃えた。 第1部はカニサレスのギターソロで幕を開けた。恩師であり友人でもあった、巨匠パコ・デ・ルシアを失った深い悲しみと彼への敬愛が込められた大切な曲。繊細でいて細やかな音色が響き渡り、1つ1つの音が切なさや懐かしさとともに輝くように聴こえてくる。 2曲目からはセカンドギタリストのファン・カルロス・ゴメスが加わり、ギターデュオによる演奏に。「カディス」はブレリア風の曲で、フラメンコらしいグルーヴ感が溢れる。鮮やかな速弾きも繰り出し、互いにアイコンタクトを取りながら息の合ったコンビネーションを見せる。 「コルドバ」は、カニサレスがコルドバ・ギターフェスティバル40周年の記念に依頼されて作曲した「モサラベ協奏曲」のギターアレンジ曲。ミドルテンポで厚みのある深いサウンドからは、雄大な光景のイメージが広がる。終盤はテンポを上げ転調で曲も盛り上がり、流れるような指さばきに思わず見入ってしまう。 4曲目となる「バレンシア」は、2018年に作曲した「地中海協奏曲」をギターのためにアレンジした「地中海組曲」からの一曲。明るく陽気なフレーズからは陽光のまぶしさを感じ、港の活気が目に浮かんでくる。 ここで、カニサレス本人がマイクを持ち、観客への挨拶と共演の佐藤について紹介する。 佐藤は黒のコルドベス帽をかぶって登場。軽快なステップを奏でながら、伸びやかに曲を楽しむように踊る。帽子使いも巧みで、舞台にセットされたコンパネ板いっぱいに自由に踊る。曲の雰囲気に溶け込みながら時折きらりと光る存在感を見せ、ギターと踊りの絶妙なハーモニーを演出した。 第2部の始まりは、ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」より「アランフェス・マ・パンセ」をギターソロで披露。紫からオレンジへと上下にグラデーションされた照明が、ノスタルジックな情景を演出する。オリジナルアレンジを加えたスローテンポの曲に、静かだが芯の通った音色を響かせる。 2曲目はファリャの「粉屋の踊り」をギターデュオで。ミドルテンポの、ちょっと不穏な気配を感じさせるフレーズ。あまり聴きなじみのない曲で、スペインの独特な音色が印象的だった。 3曲目からは、カニサレスのオリジナル曲を披露。「悠久」はミドルテンポの曲。甘く美しいメロディーからは切なさや愛しさが伝わってくる。速弾きも美しく、抒情的でまるで歌っているかのよう。 ここで照明が暗くなり、星空を演出するようなライトが灯る。ミドルアップテンポのルンバ「魂のストリング」は、ムーディーで熱いハートを感じさせるメロディー。ルンバのリズミカルなノリが心地よい。 次はがらっと違った趣のルンバ「彗星の雨」。底から湧くようなキレの良いグルーヴ感。スーパー速弾きも圧巻で、熱くフラメンコギターの魅力が凝縮されたような演奏だった。 そして最後の曲「深淵」では、再び佐藤とパルメーロとして矢野と三四郎が登場。ブレリアの曲に乗せてそれぞれがひと振りずつ踊り、最後に佐藤がもうひと振り披露して、フラメンコ舞踊の楽しさや魅力も観客に伝わるような充実のステージだった。 作曲家として演奏家として類まれな才能に溢れるカニサレス。様々な音楽シーンでの活躍もさることながら、やはりフラメンコギタリストとして素晴らしい演奏家だと改めて実感した。心の琴線を震わせるような細やかで美しい音色を奏でる一方で、フラメンコ特有の切れ味や深みのある演奏も見事だった。 今回のツアー後も間を置かずして世界各地を飛び回り多忙な演奏活動が続いているが、再び日本でその音色を聴かせてくれる日を、今から楽しみに待っている。 【出演】 カニサレス(ギター) ファン・カルロス・ゴメス(セカンド・ギター) 佐藤浩希(スペシャルゲスト、フラメンコ舞踊) 矢野吉峰(パルメーロ/手拍子) 三四郎(パルメーロ/手拍子) 【プログラム】 [第1部] 1.      アルヘシラス(「アル・アンダルス組曲」より) 2.      カディス(「アル・アンダルス組曲」より) 3.      コルドバ(特別アレンジ、「組曲・モサラベ」より) 4.      バレンシア(「地中海組曲」より) 5.      バルセロナ(「地中海組曲」より) [第2部] 1.      アランフェス・マ・パンセ(「アランフェス協奏曲」より) 2.      粉屋の踊り(「三角帽子」より) 3.      悠久 4.      魂のストリング 5.      彗星の雨 6.      深淵 >>>>>

  • カンテフラメンコ奥の細道 on WEB no.31

    (lunes, 11 de diciembre 2023) 文/エンリケ坂井 Texto por Enrique Sakai ミラブラーの最終回 ミラブラーの3回目。ミラブラー(ス)は基本的には3つのメロディーの集合体だから、今回は3つ目、最後のパートを取り上げよう。 この部分は、グラン・クロニカ・デル・カンテ vol.33の特集に登場したバルデラーマ、ピント、センテーノ、チャコンの誰ひとり録音しなかった。その理由は恐らくSPレコードの録音時間にあって、3分という時間の中でギターのイントロから歌①、そして間奏があって歌②まで進むともう歌③を歌う十分な時間が残っていない、というのがその理由だろう。 さてミラブラーの名手で思い浮かぶのがラファエル・ロメーロ「エル・ガジーナ」(CDジャケット写真)だ。1988年に来日して日本での初めての本格的カンテ・リサイタルを催し、その中でミラブラーも毎回歌ってくれた。ガジーナは自由な雰囲気、自然さ、粋さ、そして今の人たちには出せない古い色や昔の空気を我々に感じさせてくれる実に稀有(けう)な存在だった。例えば彼がカーニャでラメントを母音でイ~イ~イ~と歌うとその声から私が感じたのは昭和や大正、明治ではなく遥か昔、千年も二千年も前の、あるいは古代の祖先の声だった。 横道に逸れたが、そういうわけで歌③、野菜と果物売りのプレゴンはエル・ガジーナの録音から採用しました。 (Letra) Venga usted a mi puesto, hermosa, y no se vaya usted, salero ¡Castañas de Garalosa! ¡Yo vendo camuesa y pero! ¡Ay, Marina! Yo traigo naranjas y son de la China, Batatitas morondas, suspiritos de canela, de Ronda y castaña, cómo . (訳) 寄っといで、そこの別嬪(べっぴん)さん、 行かないでよ粋な姉さん、 ガラローサの栗だよ! 山りんごに梨りんご! ああ、マリーナさん、 オレンジだって持ってきてる、 それもラ・チナ産だよ。 剝(む)いたサツマイモに ニッケ入りの玉子菓子、 ロンダ産の桃もあるし ほっかほかに焼いた栗もね。 *<malacatones> → melocotónes(桃の複数形)の訛り * → vahean → vahear(湯気を立てる)の3・複 (Coletillo) Te quiero yo como a la mare que me parió. (訳) あんたが好きだ 生んでくれた母さんくらいに。 見て解るように、これはミラブラーに特有の形の詞であり互換性がない。それは独自の型や雰囲気を持っているという美点になるが、一方で発展しにくい面もある。しかしこの型を守りながらも最近では新たな歌詞も生み出されており、ミラブラーは様々な可能性を秘めていると言えよう。 【筆者プロフィール】 エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール) 1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~33(以下続刊)。 ※CD『グラン・クロニカ・デル・カンテ』シリーズを購入ご希望の場合は、アクースティカ(https://acustica-shop.jp/)へお問い合わせください。(編集部) >>>>>

  • 沖仁 フラメンコギター独奏 SOLITO+[PLUS]

    (viernes, 8 de diciembre 2023) 素晴らしい音響の会場を舞台に、極上の演奏を楽しんでいただきたいと開催されているフラメンコギタリスト沖仁さんのコンサートシリーズ『SOLITO+[PLUS]』が、来年3月に東京オペラシティで開催されます。 今回はゲストとして、日本を代表するクラシックギタリストの鈴木大介さんを迎え、フラメンコ、クラシックギターのソロ演奏に加え、円熟の域に達したスペシャルなギター二重奏も披露します。 いつものライブや劇場とは一味違った会場で、フラメンコギターの美しい音色を堪能してみてはいかがでしょうか。 沖仁 フラメンコギター独奏 SOLITO+[PLUS] 【日時】 2024年 3月9日(土)13:00開場 / 13:30開演 (15:30終演予定、休憩あり) 【会場】 東京オペラシティ リサイタルホール (東京メトロ初台駅) 【出演】 沖仁(フラメンコギター) ゲスト:鈴木大介(クラシックギター) 【料金】 全席指定 5,500円(税込) 当日 6,000円(税込) ※未就学児入場不可 【チケット取扱い】 いがぐみ(電話:03-6909-4101) [公式サイト] https://jinoki.info/ [主催・企画制作]ジンズ・アクション [問]いがぐみ 03-6909-4101 >>>>>

  • スペイン発☆フラメンコ・ホットライン

    (miércoles, 6 de diciembre 2023) 文/志風恭子 Texto por Kyoko Shikaze 久しぶりの日本は11月初めまで半袖で外出できるなど、気候の変化に戸惑いながら、日本のフラメンコを楽しませてもらっています。 ところで 11月16日はフラメンコの日。ご存知でしたか? 2010 年、ケニアのナイロビで開催されたユネスコの会議において、フラメンコが無形文化遺産に制定されたことから、認定に尽力したアンダルシア州がフラメンコの日と制定したのです。現在では国際フラメンコデーとも言われ、スペイン国内では無料公演や学校行事など多彩なイベントが開催されていますが、日本ではまだ馴染みがないようですね。来年は誰か何かイベントやらないかなあ。 【フラメンコの日 en セビージャ】 セビージャでは市の主催による3つの野外無料公演が行われました。まずは13時、トリアーナ橋のセビージャ側のたもと、ムエジェ・デ・ラ・サルという昔、塩が積まれていたというところでエスペランサ・フェルナンデスとファミリーによる公演。トリアーナのベティス通りの家々をバックに、エスペランサのほか、息子の歌、叔母コンチャ・バルガスの踊りにミゲル・アンヘル・コルテスのギターらが共演。フラメンコ好きはもちろん、観光客らも多く足を止めて見入っていたようだ。 17時からは市役所の横、街の中心サン・フランシスコ広場で、踊り手エル・トロンボ、ロレ・デ・ロス・レジェス、アントニオ・アマジャらが、エル・ガジやぺぺ・デ・プーラの歌、ラモン・アマドールのギターで。こちらもより多くの観客を集めたようですね。 最後に行われたのはホセ・デ・ラ・トマサ、ナノ・デ・ヘレス、エル・チョサスという3人の歌い手たちのカンテ公演が、かつて歴史的なアーティストたちの活躍の場でもあったというアラメーダ・デ・エルクレスで。こちらもまた多くの聴衆を集めたようです。 【ラテン・グラミー賞】 同じ日、同じセビージャの国際会議場で行われたのが第24回ラテン・グラミー賞の授賞式。ラテン・グラミー賞はアメリカでのラテン・ミュージックの台頭を受け、グラミー賞主催者が設けたもので2000年に始まりました。授賞式がアメリカ以外の国で開催されるのはこれが初めてとのこと。 当初よりフラメンコ部門が設けられており、これまでの受賞者にはパコ・デ・ルシアやトマティート、意外なところではチョコラーテの名前もあります。ただ、あくまでもアメリカ/世界から見たフラメンコなので、フラメンコ風味のポップスなどもノミネートされ、今年の受賞も、昨今スペインで人気のカンタオール、イスラエル・フェルナンデスを押さえ、フラメンコ・ポップ的なニーニャ・パストーリでした。 [動画] https://youtu.be/63r4OR_FWGI?si=DlCJJv48VdfmsL6t ただ、ガラではロサリアのバックで多数のフラメンコギタリストらが出演したのをはじめ、授賞式にさきがけてスペイン広場で行われたフラメンコ公演ではトマティートやマカニータ、イスラエル・フェルナンデスらが出演するなど、音楽業界にフラメンコをアピールしたことも記しておきましょう。 【新監督誕生】 バレエ・フラメンコ・デ・アンダルシア、アンダルシア舞踊団芸術監督に、パトリシア・ゲレーロが就任することが発表されました。マリオ・マジャを芸術監督に、コンパニア・アンダルーサ・デ・ダンサという名前で誕生したこの舞踊団、これまでにマリア・パヘス、ホセ・アントニオ、クリスティーナ・オヨス、ルベン・オルモ、ラファエラ・カラスコ、ラファエル・エステベス、ウルスラ・ロペスが監督を務めてきました。マリオ以来のグラナダ出身の芸術監督。すでに自分のカンパニーの群舞も振り付けていますが、ここ数年、国立バレエにゲスト主演するなどして、最新作には男女の群舞を加えるなど、大掛かりな作品にも取り組んでいるパトリシア。どんなメンバーを集め、どんな作品を作っていくのか、とても楽しみです。 ©Kyoko Shikaze /2022年ビエナルの記者会見で。左からロシオ・モリーナ、ラファエラ・カラスコ、パトリシア、トレメンディータ、アナ・モラーレス またマドリード州立スペイン舞踊団が創立され、ヘスス・カルモナが初代監督に任命されました。1985年バルセロナ生まれで元スペイン国立バレエ団の彼、身体能力の高さ、超絶テクニックで作り上げてきた舞台作品も素晴らしく、こちらも今後の展開にも期待しています。 【追悼アンヘリータ・バルガス】 11月11日朝、セビージャの踊り手アンヘリータ・バルガスがセビージャ郊外ボルムホスにある病院で脳梗塞のため亡くなりました。 1946年セビージャはトリアーナの生まれ。子供の頃からフラメンコを歌い踊り、セビージャの老舗タブラオ、ロス・ガジョスでも最初は歌って踊るフェステーラ “アンヘリータ・ラ・ヒタニージャ”として活躍していました。当時録音されたロス・ガジョスのレコードでもそのジャケットの真ん中で歌い踊る様子を見ることができます。バックのクアドロにマヌエラ・カラスコやローレ・モントージャらの顔も見えます。 ある意味、タブラオの黄金期だったのかもしれませんね。その後はフラメンコ舞踊家として、ビエナルやヘレスのフェスティバルなど数多くのフェスティバルなどで活躍。1992年のセビージャ万博ではアンダルシア館のタブラオに、長らくセビージャのタブラオ、パティオ・セビジャーノに出演していた踊り手、イシドロや姪マヌエラらと一ヶ月出演しました。 また何度か日本にも訪れ、クラスや公演を行いました。昔ながらの、古き良きフラメンコを感じさせる、奥深い表現で多くのフラメンコ・ファンの心をとらえました。2011年脳梗塞で倒れ、半身不随となり舞台からの引退を余儀なくされましたが、日本のファンの募金などの助けを得てリハビリを続け、近年は座ったままではあるものの、クラスを行うなどしていたのですが、再び脳梗塞が原因で亡くなったとのことです。遺骸は彼女が長く暮らしたセビージャ郊外、サン・フアン・デ・アスナルファラチェの劇場に安置され、多くの人がお別れに訪れたそうです。 アンヘリータの十八番、ソレアのビデオで彼女を偲びたいと思います。 2008年、カナルスールでのもので、歌はボケロンとフアン・ホセ・アマドール、ギターはラモン・アマドールとエウヘニオ・イグレシアス。パルマにボボーテと最強のバックと共にみせてくれました。 [動画] https://youtu.be/RVy3O8-hffk?si=NgaGeWGcXsrbNYc6 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze)/1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。 >>>>>

  • RÍO DE LA FRONTERA 小林亮1stアルバム発売記念ライブ

    (martes, 5 de diciembre 2023) 2023年11月4日(土) ショーレストラン ガルロチ(東京・新宿) 文/若林作絵 Texto por Sakue Wakabayashi 写真/近藤佳奈 Fotos por Kana Kondo 同名タイトルの小林亮のアルバム発売記念コンサート。福岡、大阪と回って、東京ガルロチでの2日間公演の最終日。会場は満員。コアなアフィシオナードたちがずらり勢揃いで、彼らの期待感が伝わってきます。 1曲目、アルバムにも収録されている「”LA PRIMAVERA BRILLANTE“ 春ひかる」は陽光のような柔らかいメロディーライン。ふくよかな3拍子は少し不均等で、明確なベース音のおかげでゆったりとした2拍子にも聞こえて、のっけからフラメンコのコンパスの世界にいざないます。 このアルバムは、ヘスス・メンデスのツアー伴奏をしているときにヘススに勧められて実現したとのこと。「ヘレスの歌い手にツアー伴奏を任される」「CD録音を勧められる」というエピソードは、小林亮というギタリストがいかに歌い手に信頼されているかということの証左でしょう。 そのヘスス・メンデスの歌は、非常に丁寧で真摯でした。艶のある声質でよく伸び、小節は繊細に回り、清流が大河となって流れてくるようです。 「"AMANECER” 曙光」は、アンドレス・ペーニャのサパテアードが1曲通して続くアレグリアスで、ギターとサパテアードがリズム遊びしているような曲。アルバム収録曲をそのまま舞台でも再現してくれました。アンドレス・ペーニャがわくわくするサパテアードだけで魅せる。しびれる。 パーカッションのアネ・カラスコは、リズムの大黒柱。茶目っ気たっぷり、それでいてさりげなく、舞台全体をよく見渡して、いつの間にかたくさん仕掛けています。 凄腕のスペイン人アルティスタたちは、凄腕ではあるけれど小林亮をサポートするという役に徹していました。そういう心意気、朗らかさというものは伝わるもので、コンサートは終始和やかな雰囲気。小林亮はずっと楽しそうに肩を大きく揺らし、足を前後に動かして演奏していて、こんなに動くギタリストいる?(笑) 「"PÉRDIDAS” 喪われしものへの弔鐘」は小林のソロ。リブレの曲にもコンパスが内在していて、どこかすっきりとした爽快感があります。和音の展開が美しく、鐘の音のように低音弦が響き渡ります。この曲に限らずですが、低音の響きの強さが印象的で、懐かしいフラメンコを想起させるシーンがたくさんありました。 普段よく観る踊りメインのライブはやはり踊りを引き立てる演奏になるものですが、演奏者メインだとヌメロの神髄みたいなものがより鮮明に伝わってくるように思います。よく知っている曲でも、あらためて「ああ、この曲ってこういう曲なんだ」という驚きがあり、「ああ、ヘレスのフラメンコはこうだよね」ということに気付かされるコンサートとなりました。フラメンコに王道は幾つかあるかもしれませんが、これは紛れもなくその中の一つの王道で、みんなが待ち望んでいたフラメンコでした。 アルバムタイトル曲、「RÍO DE LA FRONTERA -Bulería-」が最後の曲。その頃になると会場は大盛り上がりで、レマーテが決まるたびにハレオの大合唱となり、拍手は鳴り止まず、大歓声のなかで終演しました。 【出演】 ギター 小林亮 カンテ ヘスス・メンデス バイレ アンドレス・ペーニャ パーカッション アネ・カラスコ 【筆者プロフィール】 若林作絵(Sakue Wakabayashi)/自称「万年バイレ練習生」です。十数年前、mixiでレッスンのあれやこれやを書いていたら、「あんた、パセオで書いてみない?」と当時パセオフラメンコ社長の小山さんに拾われて以来、時々フラメンコライターです。代表作はパセオで連載していた「さくさく堂のフラメンコ絵日記」。 >>>>>

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