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- FUEGO DE MI ALMA -炎魂-
公家千彰フラメンコ公演 (domingo, 4 de febrero 2024) 2023年8月22日(火) スクエア荏原ひらつかホール(東京・品川) 写真/大森有起 Fotos por Yuki Omori 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko 「私は何故踊るのか?混迷を極める現代の日本……これは、失われた魂の"炎"を探す旅なのです」 フラメンコ舞踊家、公家千彰の創作フラメンコ公演が上演された。今作品のテーマについて、公家はプログラムの冒頭でこのように記している。 舞台は2部制で構成され、前半では約半世紀前の活気が溢れていたスペインの祭りの情景と、戦争で全てが奪われ魂の炎が消えてしまった暗黒の時代を表現。後半では、苦難や悲しみを乗り越え再起へと向かうたくましさと、そこから新たに始まる未来への希望へと展開していく。 今作の共演には、現代舞踊の第一人者と名高い石井漠の曾孫である石井武を招聘。日本の土着文化や現代芸術を融合させた舞台作品などで、国内外で高い評価を得る現代舞踊家だ。 第1部の後半、戦争で全てが失われた後のシーンで、赤の細帯を締めた白衣姿で白の扇子を巧みに使い、シギリージャの曲を公家と二人で祈りを捧げるように舞い神聖な場面を表現。公家の力強いフラメンコの足技に対し石井も裸足でリズムを刻み、フラメンコと現代舞踊で振付は違いつつも呼吸がシンクロする踊りで、互いの高い舞踊技術で観客を魅了した。他にも群舞のシーンや情景演出などの場面でも、その舞踊スタイルを生かして良いアクセントを添えた。 群舞には、実力ある中堅・若手のフラメンコダンサーらを起用。ファンダンゴやサンブラ、グァヒーラなどバリエーションに富んだ数々の曲種で息の合った群舞を披露し、各人の踊りも個性が光っていた。また、衣装デザインも色彩が鮮やかなものが多く、祭りの場面ではリボン付きのパリージョを採用するなど演出の工夫も楽しめた。 ミュージシャンらが主役の場面も、どれも見応えがあった。第2部冒頭では、暗幕も無いむき出しの舞台の真ん中に置かれた作業台で、パコとミゲルが二人きりで鍛冶を打ちながらマルティネーテを歌うシーン。素晴らしい歌唱はもちろんだが、二人でトンカチを振るいながらの掛け合いが何とも楽しい。 この場面の裏話について、公家は町工場を営む実家から、二部頭のトンカチや金敷を借りたという。そして「赤ちゃんの頃からトンカチの音を聴いて育ったので、とても好きな音が舞台に響き渡り感無量でした」と打ち明ける。 またギターとフルートの二重奏によるグラナイーナや、戦争の不穏な空気を表現するバイオリンのソロ、祭りのブレリアをカホンで共に盛り上げる場面なども印象的だった。 主演の公家は、踊る喜びがそのまま伝わってくるような堂々としたソロを披露。 <黒の時代>を象徴するシギリージャでは、渾身の踊りとともに定評がある見事なパリージョの音色を聴かせ、タラントでは黒のパンツスーツに白のブラウスというマニッシュなスタイルで、チンチネス(フィンガー・シンバル)を巧みに鳴らしながら小谷野と鈴木と共に凛々しい踊りを魅せた。 そして終盤では白と緑のバタ・デ・コーラを身にまとい、未来への希望を込めてアレグリアスを舞う。途中からは靴を脱ぎ出し、それを両手にはめて手でサパテアードを打つなど遊び心を取り入れた演出も。素足で生き生きと踊るその表情は、充実感に溢れていた。 公演後のSNSで公家は、これまでフラメンコへの敬愛と日本人としての誇りという2つが混在することで悩み葛藤することがあったと打ち明け、今回の舞台ではそれが繋がったと感じられた、と話す。そして、それは出演者やスタッフの熱意、観客の気持ちがあったからこそで、あの舞台はみんなからのご褒美のようで、私の命が輝いた瞬間だった、と振り返る。 ひとりの舞踊家として伝えたいこと、表現したいことをできる限り盛り込み、創意工夫を凝らした演出で共演者らと共に素晴らしい形にして披露した今回の公演。公家の心の中で燃え続けるフラメンコへの真っ直ぐな情熱が、ストレートに伝わってくるような作品だった。それはきっと、様々な困難や不条理で疲れ切った現代社会を生きる人々へのエールとして、観客の心に届いたことだろう。 【プログラム】 第1章 <祭り> ・グラナイーナ ・ファンダンゴス・デ・ウエルバ ・ブレリア ・ファンダンゴス・デ・アルバイシン 第2章 <黒の時代> ・シギリージャ <導き~彷徨える魂の川> ・ナナ <青い焔> ・対話 Ⅰ.想い Ⅱ.おらしょ Ⅲ.アンダルシアの子守唄 Ⅳ.シギリージャ・デ・ハポン 第3章 <再建> ・マルティネーテ ・タラント ・サンブラ 第4章 <夜明け> ・グァヒーラとタンゴス <素足の旅> ・アレグリアス <饗宴> ・セビジャーナス ・タンギージョ・デ・カディス 【出演】 公家千彰(フラメンコ舞踊) 石井武(現代舞踊) ペペ・マジャ“マローテ”(ギター) カルロス・パルド(ギター) ミゲル・デ・バダホス(カンテ) エル・プラテアオ(カンテ) 小谷野宏司(フラメンコ舞踊) 鈴木時丹(フラメンコ舞踊) 川松冬花(フラメンコ舞踊) 田中菜穂子(フラメンコ舞踊) 森川拓哉(バイオリン) Mashiro(フルート) 飴谷圭介(カホン) 平原響花 田邊千加子 蒲真理子 藤村詩 藤村明子(アンサンブル) >>>>>
- 石井智子スペイン舞踊団公演
スペイン舞踊の祭典 -華麗なるスペイン舞踊の世界と情熱のフラメンコ- (jueves, 25 de enero 2024) 2023年8月15日(火) 名古屋市公会堂 大ホール(愛知県) 写真/川島浩之 Fotos por Hiroyuki Kawashima 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko 石井智子スペイン舞踊団による劇場公演ツアーが、昨年7月15日から10月8日まで3か月近くに渡り国内8都市で上演された。このツアーは文化庁による文化活動支援事業「アートキャラバン2」の助成を受けて行われたもので、そのうち名古屋・大阪・奈良・京都の4公演は、石井が長年共演してきたカディスの舞踊手エル・フンコをゲストとして4年ぶりに招聘するという。このうれしい機会に、関東圏から一番アクセスしやすい名古屋公演に伺った。 会場となった名古屋市公会堂は、昭和5年(1930)に昭和天皇のご成婚記念事業で建てられたもので、令和2年(2020)には国の有形文化財(建造物)にも登録され、重厚感の漂う由緒ある建物だ。 公演当日は、大型台風が日本列島を縦断するというまさかの悪天候。でも幸い東京発の新幹線も名古屋までは運行してくれ、その先もかろうじて市営地下鉄は動いていたおかげで、無事に会場に辿り着けた。 開演に先立ち、石井が来場客へ御礼とともに、今回の公演について解説をしてくれた。スペイン舞踊のスタイルを大きく4種類に分け、各地方に伝承される民族舞踊、エスクエラ・ボレラ、クラシコ・エスパニョール、そしてフラメンコと、それぞれについてやさしく紹介。初めてスペイン舞踊を観る人にとってはありがたい心配りだ。 第1部の幕開けは、スペイン北東部アラゴン地方発祥の民族舞踊、ホタの群舞から。中島がセンターに立ち、伝統的な民族衣装で華麗な群舞を繰り広げる。つま先立ちのステップで軽やかに踊り、パリージョを鳴らしながら跳んだり足を上げたり、華のある群舞が楽しめた。 2曲目は16世紀のペルシャ宮廷を舞台としたスペインのオペレッタ「ベナモール」を、石井と南風野によるパレハ(デュオ)で披露。オリエンタルな響きの音楽と、パリージョを奏でながらドラマティックに踊る姿が魅力的。南風野は黒と青のドレス、石井は紫と黒のドレスで大人っぽい雰囲気を演出し、黒のショールを巧みに扱い妖艶さを醸し出した。 次はエスクエラ・ボレラのスタイルで踊るセビジャーナス。オレンジと黒の衣装が鮮やかで、男装は中世貴族のような出で立ち。井上をセンターにパリージョを奏でながらの優雅な群舞。歌が入らないセビジャーナスというのも新鮮で、ギターとバイオリン、チェロと3種類の弦楽器による伴奏もまた音に厚みが生まれ豊かな音色が楽しめた。 スペインを代表する作曲家マヌエル・デ・ファリャの曲「ラ・ビダ・ブレベ」では、石井が赤のドレス姿で登場。弦楽器奏者たちによる伴奏と呼吸を合わせ、粒のそろった美しい音色のパリージョを奏でた。 今回はチェロ奏者が2名ということで、チェロのデュオによるタンゴも聴くことができた。深い音色とゆったりと漂うようなメロディーは、穏やかな気持ちにさせてくれた。 アストゥリアスはスペイン舞踊の定番曲の1つ。今回は2台のチェロのみでの伴奏で、パフスリーブにシンプルなシルエットのドレスが上品な印象で、女性らしさが光る群舞を魅せてくれた。 ファルーカでは石井がダイナミックなソロを披露。男装の麗人のように凛々しく、終盤のタンゴではさらに気持ちを高め力強く踊り切った。 前半最後の曲は、「カプリチョ・エスパニョール」として知られる舞曲。女性たちはアラブの舞姫のような衣装で、男装の踊り手は襟付きシャツにパンツ姿。センターに立つ南風野はノースリーブの黒と白のドレス姿でエキゾチックな魅力が光った。 休憩をはさんでの第2部は、全曲フラメンコの曲によるステージ。 ギター演奏が始まると、スクリーンに春祭りの風景画が映し出される。客席の通路からフンコや踊り手たちが登場してステージへと上がっていき、舞台は大勢の人が賑わうセビリアのフェリアに早変わり。歌い手たちが次々に歌い、楽しそうなセビジャーナスが繰り広げられる。 そしてフンコがソロでソレアポルブレリアを披露。スラリとした長身で粋に踊る姿は、まさに貴公子。端正で穏やかな佇まいの中から切れ味が冴える足技を繰り出し、観客を魅了した。 続く石井のソロはタラント。パコの歌に踊りで答える姿は、二人芝居を演じているかのよう。炭鉱で働く愛する人の帰りを待つ女性を情感たっぷりに表現した。 「グラナダの洞窟」と題した曲では、フラメンコのルーツを表現するようなシーンを演出。かつてグラナダのサクロモンテの丘の洞窟で暮らすジプシーたちが伝えてきた民謡と、この土地独特のファンダンゴとタンゴで、音楽に合わせてパリージョやタンバリンを鳴らして輪になって踊ったりと、フラメンコ本来の楽しさが伝わってくるようだ。 石井とフンコのパレハでのシギリージャは、見応えのある一曲。序盤のフンコの足技の連打が一気に空気を掴み、二人の息の合った踊りには長年の信頼関係に基づく魂のつながりが感じられた。 白と赤のコントラストで衣装をまとめたアレグリアス・デ・カディスは、バタデコーラとマントンで華やかな群舞を披露。 そして最後の曲は、カディスのカーニバルで親しまれているタンギージョ。軽快でユーモア溢れる、明るく楽しい曲だ。カディス出身のフンコの陽気な掛け声とともに、パーカッションのリズムが会場の空気を盛り上げる。踊り手たちもカラフルな水玉の衣装に着替えて登場、明るく華やかな群舞でフィナーレを飾った。 日本には確かにたくさんのフラメンコ教室が各地にあり、愛好家も大勢いるけれど、フラメンコ以外のスタイルのスペイン舞踊を観たことが無いという人は、まだまだ多いのではないだろうか。今回のツアーは北海道から九州まで幅広く行われたので、自分たちの生活圏に近い劇場で今回の公演を楽しむことができた人もたくさんいたことだろう。 スペイン舞踊には本当に様々なスタイルがあり、それぞれに違う味わいがある。そうした舞踊芸術としての豊かさに、ぜひもっと多くの人に触れてほしいと思う。 【プログラム】*名古屋公演 《第1部》 1. ホタ 2. ベナモール 3. エスクエラ・ボレラ・セビジャーナス 4. ラ・ビダ・ブレベ 5. チェロ演奏 6. アストゥリアス 7. ファルーカ 8. カプリチョ・エスパニョール 《第2部》 1. セビリアのフェリア(セビリアの春祭り) 2. タラント 3. グラナダの洞窟 4. シギリージャ 5. アレグリアス デ カディス 6. タンギージョ 【出演】*名古屋公演 石井智子 [ゲスト]エル・フンコ 南風野香 井上圭子 中島朋子 石井智子スペイン舞踊団: 松本美緒 小木曽衣里子 清水真由美 福田慶子 杉浦桃子 樋口万希子 梅澤美緒子 岡田美恵子 森友美 藤浪典子 鈴木尚恵 藤丸莉沙 早川幸 江見佳緒里 内海ゆかり 鏑木優子 森岡寛子 栁沼芽以 今田央(ギター) 鈴木淳弘(ギター) エル・プラテアオ(カンテ) ニーニョ・カガオ(カンテ) 川島桂子(カンテ) 井上泉(カンテ) 三木重人(バイオリン) 海野幹雄(チェロ) 矢口里菜子(チェロ) 朱雀はるな(パーカッション) >>>>>
- わが心のスペイン vol.2
(lunes, 22 de enero 2024) 南房総と南スペインで田舎暮らしを楽しむ、石井崇が描くスペインの情景。 『アルハンブラ有情』 30年以上住み続けているグラナダ。 町からは百キロほど離れたアルプハーラ地方にアトリエを構えています。 アルハンブラ宮殿から遥かに見えるシエラネバダ山脈の南面にある、小さな村フェレイローラです。 南面と北面ではかなり様子が違います。 【プロフィール】 石井崇(Takashi Ishii)/画家。1942年東京・京橋生まれ。東京芸術大学卒業後、1975年単身スペインに渡り、村祭りを回るテキヤ業などでしのぐ。セビリア郊外アルカラ・デ・グアダイラに居住。1989年よりグラナダ・アルプハーラ(Alpujarra)地方にあるフェレイローラ村(Ferreirola)にアトリエを構え、今はフェレイローラ村と南房総館山をふたつの故郷とし、田舎暮らしを楽しんでいる。著作は「おれたちがジプシーだったとき」、「詩画集プラテーロとわたし」、「スペイン四季暦」、「南スペイン、白い村の陽だまりから」、画集「イシイタカシの世界」など。2004年「館山親善ふるさと大使」に任命、全国大学フラメンコ大会を企画。 ホームページ「イシイタカシの世界」 http://www.oliva2004.net/index.html >>>>>
- MARUWA財団の創作活動助成、応募受付中
(domingo, 21 de enero 2024) 公益財団法人スペイン舞踊振興MARUWA財団による、フラメンコやスペイン舞踊・音楽の創作活動に対する今年度の助成事業の応募受付が行われています。 助成対象となるのは、フラメンコ舞踊・音楽の普及および向上につながるような国内公演やイベント企画で、プロ枠と学生枠があり、それぞれ今年4月1日~来年3月31日までに終了予定の企画が対象となります。 応募方法など詳細は、MARUWA財団のHP(https://mwf.or.jp/fomento/)を要チェック。 フラメンコを盛り上げたい企画やアイデアを温めている皆さん!この機会にぜひご応募を。 【令和6年度 スペイン舞踊、音楽に関する創作活動への助成応募要項】 ◆応募受付期間◆ 2024年1月8日(月)~2月8日(木)17時必着 ◆助成対象◆ <プロ枠> 2024年4月1日~2025年3月31日までに終了予定の、個人或いは団体が主催する、フラメンコやフラメンコ音楽の普及、向上につながるような国内公演、イベント企画が対象となります。ただし、他機関からの助成を受けている場合は対象外となります。 (過去に当財団の助成を受けた場合でもご応募いただけます。) <学生枠> 2024年4月1日~2025年3月31日までに終了予定の、学校の部活やサークルなど、学生が運営する団体が主催する、フラメンコやフラメンコ音楽の普及、向上につながるような国内公演、イベント企画が対象となります。 ただし、他機関からの助成を受けている場合は対象外となります。 (過去に当財団の助成を受けた場合でもご応募いただけます。) ◆助成金◆ <プロ枠> 総額300万円 <学生枠> 総額50万円 ◆応募方法◆ 応募用紙を財団ホームページのお問合せフォーム(https://mwf.form-ssl.com/contact/)よりお申込み下さい。 応募用紙に上記活動の企画、予算、過去の芸術活動状況等を要約して記入の上、台本、或いはプログラム構成、過去の公演動画DVD(10分間)と共に郵送してください。 ◆選考結果◆ 意欲的で、優れた公演、イベントの企画に対して、財団の選考委員による厳正なる審査結果を2024年3月31日迄に、各団体宛に通知致します。尚、助成金支給は公演終了後一ヶ月以内の報告書、写真、印刷物等の提出により実施されます。 [問]公益財団法人スペイン舞踊振興MARUWA財団 〒105-0014 東京都港区芝3-16-13 MARUWAビル2階 tel.03-5419-6513 Email:info@mwf.or.jp >>>>>
- アーティスト名鑑 vol.7
(miércoles, 17 de enero 2024) スペイン在住30年以上、多数の一流フラメンコ・アーティストらとも親交のあるフラメンコ・ジャーナリスト志風恭子が、歌・踊り・ギターそれぞれの代表的アーティストらのプロフィールをピックアップ。過去の取材で撮影した写真や、チェックしておきたい動画などもご紹介します。 文/志風恭子 Texto por Kyoko Shikaze (写真)2007 Málaga en Flamenco “Carmen Linares” Carmen Pacheco Rodríguez Linares, Jaén, 25-2-1951 カルメン・リナーレス 本名カルメン・パチェーコ・ロドリゲス 1951年2月25日ハエン県リナーレス生 オフィシャルウエブ https://carmenlinares.es 現代フラメンコを代表するカンタオーラ(女性フラメンコ歌手)。芸名の由来であるハエン県リナーレスで生まれたが、17歳からマドリード在住。舞踊伴唱などを経て1971年初録音。1996年にリリースしたアルバム『カンタオーラ』では先輩カンタオーラたちのレパートリーを様々なギタリストの伴奏で見事に歌いこなし、高い評価を得た。このアルバムは今も後輩たちのお手本となる。2001年スペイン文化省のプレミオ・ナショナル・デ・ムシカ(音楽賞)、2022年にはアストゥリアス皇太女賞を受賞するなど、フラメンコ界を代表して内外で高く評価されている。ファリャ『恋は魔術師』や演劇、他ジャンルのミュージシャンとの共演なども多い。 2019 Archidona 息子のギタリスト、エドゥアルド(右)と 【動画】 1995年、カナルスールの番組『カビラシオネス』でのシギリージャ https://youtu.be/feHwYZOQtuY?si=qnhLWitCBwfRhAtK (写真)1992 Plaza de Toros de Sevilla, Bienal “Manuela Carrasco” Manuela Carrasco Salazar Sevilla, 12-8-1954 マヌエラ・カラスコ 本名マヌエラ・カラスコ・サラサール 1954年8月12日セビージャ生まれ 圧倒的なオーラを放ち、ディオサ、女神とも称される舞踊家。10歳でマラガ県のタブラオでデビュー。その後セビージャやマドリードのタブラオで活躍。1974年コルドバのコンクールで優勝。この頃から名声は広まり、アンダルシアのフラメンコ祭に数多く出演するようになる。カルロス・サウラ監督『セビジャーナス』『フラメンコ』にも出演。またチョコラーテらのゲストや若手男性ダンサーとの作品も発表。夫でギタリストのホアキン・アマドール(1952―2023)との間に二人の娘があり、姉サマラは歌い手、妹マヌエラは踊り手。2007年スペイン文化省のプレミオ・ナショナル・デ・ダンサ(舞踊賞)受賞。 (写真)2012年7月 Vela de Triana, ホアキン・アマドール(右)と 【動画】 マヌエラといえば、のソレア。1990年、カナルスールのフラメンコ番組のための録画。夫ホアキン・アマドールのギター、エンリケ・エストレメーニョの歌。ボボーテとエレクトリコのパルマ。みんな若い。 https://youtu.be/I93xRoh7GLk?si=_LFDKNu_huMvB-cp (写真)Agosto 2007 Málaga en Flamenco “Tomatito” José Fernández Torres Almería, 20-8-1958 トマティート 本名ホセ・フェルナンデス・トーレス 1958年8月20日アルメリア生まれ 祖父、叔父もギタリスト。小さいトマトという意味の芸名トマティートはギタリストの祖父の芸名エル・トマテから。叔父もギタリストのニーニョ・ミゲル。十代でマラガのタブラオで演奏している時に知り合った不世出の歌い手カマロン・デ・ラ・イスラの伴奏を務めるようになり、以後、1992年にカマロンが亡くなるまで共演を続ける。93年以降はソロ演奏が中心となるが、録音ではドゥケンデやパンセキートらのアルバムで伴奏もしている。またジャズピアニスト、ミシェル・カミロやオーケストラとの共演など意欲的な活躍を続けている。息子ホセ・デル・トマテも新進ギタリスト。 【動画】 1991年ブレリアを歌うカマロンの伴奏で。 https://youtu.be/mRNaRstkarU?si=wutoQl1hXUhnQhkS 2016年グラナダ国際音楽舞踊祭での演奏。曲はミシェル・カミロが映画『あなたに逢いたくて』のために作曲した『トゥー・マッチ』 https://youtu.be/7P5sc4q5zk8?si=XM1eUYRsNosQ83mJ 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze)/1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。 >>>>>
- 「GALA BENÉFICA」-令和6年能登半島地震チャリティーライブ-
(martes, 16 de enero 2024) 令和6年1月1日に発生した石川県能登半島地震により、甚大な被害を受けた被災地の方々を支援するための緊急チャリティーライブが、東京・高円寺のタブラオ・エスペランサで開催されます。 「フラメンコで今できる事を届けたい」という想いからの呼びかけに、多数のフラメンコアーティストらが集まりました。 支援方法は現地観覧、配信視聴、直接振込などで受け付け、2日間のライブで集まった義援金は、エスペランサから責任を持って被災地へと寄付されます。 ひとりひとりのささやかな「できること」が、被災された方々への大きな支援につながりますように。 【支援方法】 ①現地観覧料 ②現地ドリンク代(原価を除く) ③現地直接募金 (募金箱をご用意しています) ④配信視聴料 ⑤上記以外の口座振込 (お名前のまえに、ボキンとご記入ください) (振込先) PayPay銀行 店番号005ビジネス営業部 (普) 3706169 LA RAIZ 三枝雄輔 ※義援金の受付期限は、一週間後の1/26(金)までとなります。 送付完了報告はメールにてご報告致します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「GALA BENÉFICA」 -令和6年能登半島地震チャリティーライブ- 【エスペランサ⭐️presents⭐️特別企画】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2024年1月18日(木) Open 19:15 Start 19:45 ショーチャージ(1ドリンク付) ¥5,000 配信視聴料 ¥2,000~ ギタリスト:Fermin Querol・久保 守・小林 亮 カンテ:Manuel de la Malena・Paco el Plateao・サマラ バイレ:市川 幸子・影山 奈緒子・デラフェンテ由香・萩原 淳子・Pablo Cervantes・渡部 純子 お申し込みメールアドレス↓ reserva@tablaoesperanza.jp ご希望のライブの日・お名前・人数・電話番号をメールにてご予約ください。 ライブ配信申し込みURL ↓ https://tablaoesperanza.jp/esperanza-live/52258/ アーカイブ視聴は一週間後の1/25(木)の23:59 までとなります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2024年1月19(金) Open 19:15 Start 19:45 ショーチャージ(1ドリンク付) ¥5,000 配信視聴料 ¥2,000~ ギタリスト:Emilio Maya・斎藤誠 カンテ:川島 桂子・Daniel Rico バイレ:奥濱春彦・小林 泰子・三枝 雄輔・中谷 泉・萩原 淳子・福山 奈穂美・正木清香 申し込みメールアドレス↓ reserva@tablaoesperanza.jp ご希望のライブの日・お名前・人数・電話番号をメールにてご予約ください。 ライブ配信申し込みURL ↓ https://tablaoesperanza.jp/esperanza-live/52262/ アーカイブ視聴は一週間後の1/26(金)の23:59 までとなります。 ※止むを得ない理由により出演者に変更がある場合がございます。ご了承ください。 >>>>>
- マリア・モレーノ&フアン・アマジャ"エル・ペロン"グループ公演
(martes, 16 de enero 2024) 2023年7月31日(月)~8月15日(火) Showレストラン「ガルロチ」(東京・新宿) 写真/近藤佳奈 Fotos por Kana Kondo 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko GW以来の開催となった今夏のガルロチでのスペイン人グループ公演は、日本のフラメンコ愛好家から熱い人気を集めるダンサー、マリア・モレーノとエル・ペロンによるステージが行われた。 マリアは実際に会うと、小柄でチャーミングな女性だ。しかし舞台に上がると、愛らしさの中に鋭さを秘め、ダイナミックでスピード感ある踊りで観客を釘付けにする。 一方、ペロンはその佇まいからしてパワフルでワイルド。そして踊り出すと優れた身体能力を発揮して、跳んだり蹴ったりと感じたままをストレートに表現する踊りが魅力だ。 取材日の演目はBプログラム。第1部のプレゼンテーション(オープニング)のテーマは“jugar al ritmo”(リズムで遊ぶ)。踊り手二人と歌い手二人で、フラメンコのリズムに興じながらステージを展開していく。 ほんのり灯るライトの下で、リズム遊びは静かに始まる。まずはソレアポルブレリアから、マリアの足の連打からミゲルの歌へつながれ、次はマヌエルの歌にペロンが踊りで応えて、と歌と踊りのキャッチボールが行われる。そのリズムはシギリージャへと変化し、そしてタンゴへと変わっていく。その変化する過程はあまりにも自然で、意表を突かれながらも「そう来たか」となんだかニヤリとしてしまう。 舞台中央にカホンが置かれると、そこにマリアが座り足を打ち鳴らし出す。そしてカホンや自らの身体を叩き、鳴らせる全てをパーカッションにしてリズムを奏でていく。互いに感覚を研ぎ澄まし、音とリズムで空気を支配し、濃密な時間が流れていく。楽しそうなリズム遊びに、すっかり引き込まれてしまった。 ホセのギターソロはグラナイーナ。味わい深く豊かな音色で、メロディアスな旋律を軽やかに奏でていく。その指さばきは鮮やかでいて滑らかで、高音の粒がきらめくように響き渡る。 ペロンのソロはタンゴ。ゴージャスなデザインのジャケットを着た背中が、とても絵になる。全身で曲を感じ取り楽しみながら踊る姿に、観客も熱中する。その空気をさらに盛り上げるように、両手を広げて観客をあおるような仕草も。跳んだりひねったりと身体使いが深く、その独創的な踊りが多くのファンを魅了するのも納得できる。 マリアのソレアは、静寂と激情のコントラスト。黒のドレスを身にまとい、ただ静かにレトラを聴きながらその世界に身を委ねる。そしてゆっくりと目覚めていくように、少しずつ歌に反応して踊り出し、内に秘めた感情がだんだんとその姿を表していく。流れるように奏でられていく一連のエスコビージャは、正確で安定していてまさに芸術的。そして曲の終盤へ向けて激しさを増していく踊りは、その肉体を通して客席のひとりひとりに向けて自身の思いを伝えるかのようだ。 休憩をはさんで後半の第2部は、全員によるクアドロ形式で行われるステージ。舞台の下手側にはテーブルが置かれ、それを囲むようにマリア、ミゲル、ペロンが座り、ヌディージョ(拳でリズムを叩くこと)でリズムを刻む。 まずはペロンが、ブレリア・アル・ゴルペを踊る。鮮やかな赤のスーツに身を包み、それぞれの歌い手と一対一で次々と踊りを披露していく。 歌い手二人によるカンテソロはファンダンゴ。深い嘆きを聴かせ歌声の成熟さを増したミゲルと、高く張りのある声と繊細な表現力が持ち味のマヌエル、双方の魅力をたっぷり聴かせてくれた。 マリアは黒地に白の水玉模様のノースリーブのコリンの衣装で、ピンクのマントンを翻しアレグリアスを生き生きと踊る。動きのキレも良くスピード感もあり、その若さの中に踊り手としての貫禄も表れてきた。 メンバーがそれぞれに高い技術と素晴らしい表現力を持ち、互いに敬意と親愛を示し最高のパフォーマンスを楽しませてくれた今回のグループ。彼らが舞台で見せてくれた数々の名場面が、今も脳裏に焼き付いている。 またいつの日か、同じメンバーでの再演が実現することを楽しみに待ちたい。 【出演】 マリア・モレーノ(踊り) フアン・アマジャ“エル・ペロン”(踊り) ミゲル・ラビ(カンテ) マヌエル・デ・ヒネス(カンテ) ホセ・ルイス・メディナ(ギター) 【プログラムA】 [1部] ・プレゼンテーション/ブレリアス・アル・ゴルペ ・カンテソロ/コリードス ・セギディージャ(エル・ペロン) ・バタデコーラでのカンティーニャ(マリア・モレーノ) ・フィン・デ・フィエスタ [2部] ・全員によるクアドロ 【プログラムB】 [1部] ・プレゼンテーション/フガール・アル・リトモ ・ギターソロ ・タンゴ(エル・ペロン) ・ソレア(マリア・モレーノ) [2部] ・全員によるクアドロ 【プログラムC】 [1部]・即興による演目 [2部]・全員によるクアドロ >>>>>
- 《新連載》ArtistaЯ ~表現者☆~
ep.1 久保田晴菜 Haruna Kubota (lunes, 15 de enero 2024) 写真家・大森有起が、今を輝くフラメンコ・アーティストたちの真の姿を写す 初めての撮影から15年。 コンクールに挑み続け、プロデュースを手掛ける姿を都度撮りながら 果敢に生きている彼女の展望を聞いてみたくなった。 「私の未来図」 周りの人を引き付けられる踊り手・クリエーターとして成長していきたいです。 日本でもフラメンコの劇場公演がもっと身近な存在に、 そして舞台芸術として成熟した作品が多く上演できるようなサポートもできたらと思っ ています。 >>>>>
- カンテフラメンコ奥の細道 on WEB no.32
(miércoles, 10 de enero 2024) 文/エンリケ坂井 Texto por Enrique Sakai Jilica de Marchenaのソレアー 今回はある人から質問を受けたヒリーカ・デ・マルチェーナのソレアーを取り上げる。 ややマニアックなテーマではあるが、カンテ人口が増え、内容も深まってきた現在ではこういったさまざまな疑問を持つ人が増えてきているからだ。 その答えはどこにも書いてないので、この奥の細道で私のこれまで調べて来た事を書いてみようと思う。 こうしたマニアックなカンテ愛好家が増えることは私にとっても嬉しいし、スペインとの関係に於いても日本に多くの本物の愛好家がいることは、これから交流を活発にする大切な要素になってくると思う。 さて、通称ヒリーカ・デ・マルチェーナというカンタオーラ(一般にはJilica、時にはGilicaとも書かれる)は、本名María del Carmen Reyes Torres(マリア・デル・カルメン・レージェス・トーレス)でヒターナ。 生まれたのは1866年、セビージャとグラナダの中間にある「アンダルシアのフライパン ~夏はもの凄く暑い~」と呼ばれるエシハという町だが、幼くしてマルチェーナ町に引っ越しそこで1950年に亡くなるまで過ごした。 マルチェーナはメルチョールやペペ・マルチェーナという大物アーティストを生んだフラメンコの盛んな町で、ヒターノたちも多く住んでいる。 アルカラーにも近く、ヒリーカのファミリーにアルカラーの歌い手たちがいた事から交流が続き、ヒリーカはその影響を受け二つの独自のスタイルのソレアーを創り上げた。それを聴いたであろうパストーラ(ニーニャ・デ・ロス・ペイネス)が「ソレアレス・マルチェネーラス」と題して1948年SP盤に録音して、そのスタイルは残り、ヒリーカの名前も永遠に歴史に刻まれることになった。(グランクロニカvol.3に収録) スタイルその①の歌詞 (Letra) Cuando paso por tu puerta, cojo un 〈puñao〉de papeles que〈tos〉se me volvieron mosquetas; *cogí un〈puñao〉de papeles que〈tos〉se me volvieron mosquetas. (訳) お前の家の戸口を通った時 ひと握りの紙を掴み取った、 それはバラに変わって見えた。 *puñao⇒puñado *tos⇒todos *mosqueta⇒ジャコウバラ ヒリーカのソレアーは基本的に3行詩で、繰り返し部分は*の部分です。 意味は恐らく、恋人の家の前で相手から手紙を受け取った。嬉しさのあまり、その手紙がまるでジャコウバラのように感じられた、という事でしょう。 【筆者プロフィール】 エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール) 1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~33(以下続刊)。 ※CD『グラン・クロニカ・デル・カンテ』シリーズを購入ご希望の場合は、アクースティカ(https://acustica-shop.jp/)へお問い合わせください。(編集部) >>>>>
- 発表会ファッションSnap:松彩果フラメンコスタジオ
(lunes, 8 de enero 2024) フラメンコを楽しんで踊っている皆さんにとっての晴れ舞台、発表会。 どんな衣装を着ようかなぁ…と、踊り以上に(?)気合が入っている人も多いはず。 そんな皆さんの参考になればと思い、一足お先に発表会に出演した生徒さんたちの 衣装をご紹介します!こだわりポイントなども教えていただきました。 編集/金子功子 Edición por Noriko Kaneko 写真提供/松彩果フラメンコスタジオ生徒の皆さん 松彩果フラメンコスタジオ エストゥディオ・カンデーラ文化祭 ¡Toma Que Toma!Vol.12 [開催日]2023年11月4日(土) [会場]神奈川・関内ホール 大ホール 1.アレグリアス 年齢差50歳のアレグリアスチーム! 衣装は中3女子、紘夢ちゃんのスカート(あーしゃから譲り受けた)にイメージを合わせて、アトリエプリマ益子がティアードスカートを製作。シルエットも組み合わせも少し大人っぽくしてみました☆ 白のスーツで決めてる高1男子の新くんは、アトリエ製作のちょっと渋めのボータイでクールに。 3人で気持ちを合わせて第1部のトリを務めさせて頂きました! 2.カンティーニャス テーマは「自由でカラフル」! シージョをする事で統一感を出してます。 皆好きな衣装をまとって踊りました(*^^*) 3.ティエント 衣装:ソニアジョーンズ、マリキータ、イベリア、生徒間でのレンタル ティエントと言えばエプロン&シージョ☆ 大地を感じさせるような黄色や紺のアースカラーを基調に、花柄やモノトーンの水玉を組み合わせました。 4.サンブラ 全てスペイン製。 ファルダは巻きスカート。 皆違う色のファルダで、ブラウスで統一感を出しました。 ヘッドアクセサリーをつけてアラビアンの雰囲気に☆ 5.タラント 衣装は、マリキータのファルダとシージョ。 黒いブラウスは各自手持ちのものを着用。 シージョはペイズリーと水玉の2種類から好きな方をオーダーしました。 6.ソレアポルブレリア ジャケット:アトリエプリマ ブラウス・ファルダ:マリキータ 手持ちの衣装 レンタルなど フラメンコらしい赤、黒、白でコーディネート。 ジャケットは黒のモチーフと金のラインで装飾して、全員おそろいでアトリエプリマさんで作っていただきました☆ 取材のご協力ありがとうございました! >>>>>
- みだれ髪 情熱の歌人・与謝野晶子
石井智子スペイン舞踊団公演 (sábado, 6 de enero 2024) 明治から昭和にかけての激動の時代を生きた歌人・与謝野晶子の生涯とその歌集を題材とし、2021年2月に初演を飾った石井智子スペイン舞踊団によるフラメンコ舞踊公演『みだれ髪 情熱の歌人・与謝野晶子』が再演されることになりました。 この作品は歌集「みだれ髪」の歌を中心に、女性の自立と自由を求めた与謝野晶子の人生とその世界観を、踊りや音楽、映像、舞台美術の融合で表現したもの。初演当時はコロナ禍の緊急事態宣言下で、客席数の制限など様々な規制がある中で上演されましたが、多くの反響を呼びました。 今作も初演同様に踊り手は女性のみで構成し、ミュージシャンや舞台スタッフも女性を多く起用することで、女性たちの活気やパワー溢れる舞台が見どころ。与謝野晶子を演じる石井智子さんのソロをはじめ、舞踊団員による華やかな群舞や、ミュージシャンたちの迫力ある演奏にも注目です。 石井智子スペイン舞踊団公演 「みだれ髪 情熱の歌人・与謝野晶子」 [日程] 2024年 2月16日(金)7:00PM 2月17日(土)3:00PM 2月18日(日)1:00PM [全3回公演] [会場] 日本橋公会堂(日本橋劇場、東京) [出演] 石井智子 南風野香、井上圭子、中島朋子 石井智子スペイン舞踊団 (松本美緒、小木曽衣里子、清水真由美、福田慶子、樋口万希子、角谷のどか、梅澤美緒子、岡田美恵子、藤丸莉沙、栁沼芽以) [ミュージシャン] ギター:鈴木淳弘、今田央 カンテ:川島桂子、井上泉 ピアノ:野口杏梨 チェロ:矢口里菜子 パーカッション:朱雀はるな [チケット代] S席10,000円、A席8,000円、B席6,000円、学生席3,000円、親子席3,000円 [申込/問] ◆メール info@tomokoishii.com ◆HP申込フォーム http://tomokoishii.com/event/event-ticket-midare-gami-2024-feb/ ◆スタジオTEL&FAX 03-6280-3147 (営業時間:月-木12:00-21:30、土10:30-15:30、金日祝: 休) ◆公式ライン、また各種SNSのDMより >>>>>
- スペイン発☆フラメンコ・ホットライン
(miércoles, 3 de enero 2024) 文/志風恭子 Texto por Kyoko Shikaze 12月のセビージャはクリスマスムード一色。最近の調査によるとスペインでは国民の半数以上がカトリック信者で、そのほかの宗教の信者は3%のみ(そのほかは無宗教など)だそうなのだけど、多様性の時代ということで、最近は “Feliz Navidad”クリスマスおめでとう、という挨拶から、宗教色を抜いた祭日おめでとう”Felices Fiestas”的な言い方をする人も増えている印象です。 クリスマスにはケーキを食べてプレゼントをもらい、大晦日にはお寺で除夜の鐘を撞き、元旦は神社にお参りする、いかにも日本人な人生を送ってきた私は、カトリック要素満杯なスペインのクリスマスも楽しんでいるので、ついクリスマスおめでとう、と言ってしまうのですが、そろそろ考えなくてはいけないのかもしれません。 【サンボンバ】 Instituto Andaluz del Flamenco クリスマスにつきものなのがビジャンシーコ。ビジャンシーコとはスペイン語でクリスマスソングのこと。昔からこの時期、タブラオのフィナーレでもブレリアやルンバのリズムで歌われたりしていたものですが、最近は、ヘレスのクリスマスの集いであるサンボンバが一般にも広く知られるようになり、今はヘレスのアーティストたちのグループによる公演だけでなく、各地のフラメンコ・アーティストによるクリスマスコンサートも「サンボンバ」と呼ばれるようになっています。 本来サンボンバとは、底の無い壺に皮などを貼って真ん中に棒を通し、その棒をこすって摩擦音を出す楽器のこと。ヘレスで一般に広く行われていた、この楽器を使って調子を取りながら家族やご近所など、内輪でクリスマスソングを歌い踊る宴もサンボンバと呼ばれていたのです。そこで歌われていた曲を集めたアルバムが1982年からヘレスの銀行によってリリースされるようになり、毎年、新曲や伝統曲に想を得たものなどが次々と発表され、ヘレスのクリスマスソングは独自の発展を遂げました。 そんな背景もあったのか、身内の宴だったものが人気を呼ぶようになったのは20年くらい前からでしょうか。今では、クリスマスシーズンには各地から多くの観光客がサンボンバを目的に訪れ、またヘレスのビジャマルタ劇場では複数の公演が行われ、色々なグループがスペイン各地でも公演するようになりました。 今年はアンダルシア州フラメンコ研究所主催のサンボンバも、メッカのヘレスはもちろん、ヘレスにも近いアルコス・デ・ラ・フロンテーラやグラナダのアランブラ劇場、セビージャの民俗博物館などでも行われました。 セビージャ民俗博物館での公演。ラファエル・デ・ウトレーラのグループ/Instituto Andaluz del Flamenco 【訃報】 ©Kyoko Shikaze 12月20日、レブリーハのギタリスト、ペドロ・ペーニャが亡くなりました。84歳でした。 母は歌い手マリア・ラ・ペラータ、弟に歌い手エル・レブリハーノ、息子はギタリストのペドロ・マリア・ペーニャ、ピアニストのドランテスというフラメンコ一家。さらに言えば、フェルナンダやペドロ・バカンらも親戚というとんでもない名門。70、80年代、アントニオ・マイレーナやテレモートをはじめ、数々の歌い手たちを伴奏、欠かせない存在でした。自身も歌もよくし、また詩集やフラメンコについての本を執筆するなど多方面で活躍しました。 * * * * * 11月29日、ヘレスのギタリスト、ホセ・ルイス・バラオが亡くなりました。享年85歳。名前を聞いたこともないという人も多いかもしれません。彼はレコード録音や劇場公演などの表舞台で華々しい活躍をみせた人ではありません。でも、今あるヘレスのフラメンコを支えた一人なのです。 ヘレスの名手ハビエル・モリーナ、名教授ラファエル・デル・アギラに師事した彼は、ギタリストとしてマドリードやバルセロナで活動後、ヘレスに戻り、1981年マヌエル・ロサノ“カルボネロ”とともにギター教室を開きます。ここから多くのギタリストたちが巣立っていきました。アルフレド・ラゴス、ボリータ、フアン・ディエゴ、ハビエル・パティーノ、マヌエル・バレンシア、サンティアゴ・ララ…ディエゴ・デル・モラオも最終、数回通ったといいます。 ヘレスから数多くの素晴らしいギタリストが生まれてくるのは偶然ではなく、良い先生がいたから、なのです。その前の世代、パリージャやモライート、ニーニョ・ヘロ、ヘラルド・ヌニェスらにはラファエル・デル・アギラがいたように、現在活躍中の若い世代はバラオとカルボネロの教室があったからこそ巣立ってきたのです。 同じことは舞踊でもあって、やはり今年亡くなったフェルナンド・ベルモンテがアルバリスエラ少年少女舞踊団を作ったことでホアキン・グリロやドミンゴ・オルテガら舞踊家たちも育っていったのです。 もともとヘレスがフラメンコ揺籃の地で、フラメンコに親しんでいたというのはあるにせよ、名教授なくては才能もプロとなるまでには育ちません。バラオ先生のご冥福をお祈りします。 * * * * * 12月27日には同じヘレスの歌い手、アントニオ・アグヘータスも亡くなりました。ドローレス・アグヘータスの弟。子供の頃から舞台に上がっていたものの、ドラッグや盗みで14年の月日を刑務所で過ごしました。服役中に受刑者のカンテコンクールで優勝しCDを録音。出所後はビエナルやヘレスのフェスティバルなどにも出演し、3枚のアルバムを録音しています。安らかに。 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze)/1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。 >>>>>











