(lunes, 5 de junio 2023)
最高の行楽日和に恵まれたGW後半、今年で20回目となる立川フラメンコが開催されました。
5月になったばかりだというのに、眩しい日差しと夏の始まりのような暑さ。
それでも、いろいろと規制が緩和された恩恵を待ちわびていたかのように、イベントの舞台となるすずらん通りには大勢の人々が集まりました。
文・写真/金子功子
Texto y fotos por Noriko Kaneko
【ストリート・セビジャーナス】
この立川フラメンコを代表すると言ってもいいメインイベントが、JR立川駅南口から続く広いすずらん通りいっぱいに繰り広げられるストリート・セビジャーナスです。かつては500人規模の人々が集まりましたが、コロナ禍を経て今年は300人規模にまで回復しました。今回の参加者の中には、新幹線や飛行機に乗ってはるばる遠方から来た方もいたり、さらにはバスツアーを組んでいらした方もいたそうです。
参加者たちは思い思いの衣装をまとい、ばっちりメイクもして、皆グアパ(美人)で晴れやかな笑顔。フラメンコ教室やサークルの仲間たちで集まったり友人同士だったり、大小さまざまなグループが参加していました。男性の参加者も意外と多く、かっこいいスーツやおしゃれなシャツを着こなし、なかなかキマっていました。
セビジャーナスの定番アイテムでもあるカスタネットを奏でながら踊る人もいれば、アバニコ(扇子)を使ったりコルドベス帽を被って小粋に踊る人もいたり。パレードのどこを見てもそれぞれにカラフルで華やかで、まさに春祭りのような光景が繰り広げられました。
【特設ステージやライブハウスで本格的なフラメンコライブ】
ストリート・セビジャーナスの後は、すずらん通りの一番奥に設置された屋外特設ステージで、プロのフラメンコアーティストらによる本格的なライブが開催されました。立川フラメンコの発起人の1人でもあるフラメンコダンサーの堀江朋子さん(写真中央)を中心とするステージで、舞台の正面に用意されていた数十席の椅子はあっという間に満席に。その両側や後方、沿道にも多くの人たちが集まり、本場仕込みの踊りや歌、ギターを楽しんでいました。ライブ終演後には一般の方にステージを開放して、希望者はそこで記念写真を撮ることもできました。
屋外ステージが終わった後は、すずらん通りの路上に丸テーブルが並べられちょっとした休憩スペースが設置されましたが、そこでもフラメンコ愛好家たちが集まって、自然発生的にフィエスタが始まりました。数人のギタリストがブレリアを弾き始めると、誰からともなく歌が始まり、踊りで参加する人もいたりと、見る見る人垣ができました。こんなお祭り気分が楽しめるのも、立川フラメンコの魅力のひとつなのかも。
ライブは屋外ステージ以外でも行われ、JRAウインズ立川A館の1階ロビーに設置された屋内特設ステージや、駅周辺エリアにある2か所のライブハウスで、終日フラメンコのステージが行われました。立川近辺や西東京エリアを拠点に活動するフラメンコスタジオの生徒さんたちや、FLESPON全国学生フラメンコ連盟の皆さんや様々な愛好家グループのステージが行われ、前日の前夜祭ライブも含めると30近いプログラムが催されました。
どの会場も大勢の来場客でにぎわい、中には入場規制がかかるほど満員だったステージも。普段はフラメンコと縁がないようなごく一般のお客様も多く、初めて見るフラメンコをそれぞれに楽しんでいました。
【心強いボランティアやサポートの方々】
会場の至るところでは、黄色のTシャツやベスト姿のスタッフの方たちが見受けられました。これらの人たちは、地元商店街の方々や近くの学校に通う学生さんなどボランティアとして参加してくれた皆さんでした。他にも警備会社の警備員の方々が、場内が混雑しすぎないように警備してくれていました。
すずらん通りの入口付近で手指消毒のアナウンスや道案内などのボランティアをしてくれていたのは、地元の公務員・医療福祉系の専門学校に通う学生さんたち。今回のイベントについて聞いてみると、「久々の立川のイベントで、とても楽しみにしています」(坂戸麗音さん)、「初めてボランティアに参加して、初めてフラメンコを生で観ることができてうれしいです」(新田祐愛さん)、「初めてフラメンコを観るのを楽しみにしています」(亀之園雪菜さん)とのコメントを聞かせてくれました。
こうしたたくさんのボランティアスタッフによる心強いサポートのおかげで、大勢の人で賑わうイベントも安心かつ円滑に運営されていました。
【商店街クーポン券もうれしい】
立川駅周辺エリアで配布されていたこのイベントのチラシには、商店街の協力店で使えるお得なクーポンが印刷されていました。お会計からの割引クーポンだったり、ドリンクや小皿サービスだったり、お店ごとにうれしい特典が付いていました。私はあいにく時間の余裕が無くて利用できなかったのですが、もっとチラシをじっくりチェックして時間をやりくりできていたらなぁ…と、ほんの少し後悔。
もし来年参加したいと思った方は、ぜひこちらもチェックしてください!
コロナ禍での長い行動制限期間を経て、ようやくかつての盛り上がりを取り戻し始めることができた今年の立川フラメンコ。たくさんの人のサポートのおかげで、参加者も来場者もそれぞれに明るい表情を見せ、心からイベントを楽しんでいるようでした。来年は今年よりもさらに安心して開放的に楽しめるように、様々な世の中の心配事が解消されていてほしいものです。
【第20回 立川フラメンコ2023】
2023年 5月2日(火) 1日目
●「前夜祭」/JRAウインズ立川A館
5月3日(水祝) 2日目
●ストリート・セビジャーナス/すずらん通り
●フラメンコライブステージ/屋外特設ステージ、JRAウインズ立川A館、ライブハウスBABEL、ライブハウス立川HeartBeat
●フラメンコライブ「堀江朋子と仲間たち」/屋外特設ステージ
踊り 堀江朋子、土井まさり、吉田光一、チャフェイ
歌 ホセ・エル・ニーニョ・カガオ
ギター 柴田亮太郎
主催:立川南口すずらん通り商店街振興組合
共催:立川南口いろは通り商店街振興組合
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