(viernes, 25 de agosto 2023)
フラメンコダンサーとして様々な舞台で活躍し、また舞踊作品の振付や演出、さらには教室を主宰するなど多才な活動を行っている田村陽子さんの連載を、毎月1回半年間にわたりお届けします。
第3回目となる今月は、偶数月のテーマ「プロに聞きたい!Q&A」として、フラメンコの踊りにまつわる様々なお悩みに答えていただきました!
文/田村陽子
Texto por Yoko Tamura
Side A:プロに聞きたい!Q&A
Q1. 「踊ってる姿がフラメンコっぽくない」と言われてしまいました…。「フラメンコっぽい踊り」って、どんなものなのでしょうか? A1. 「フラメンコっぽい踊り」ではなく、コンパスを感じて踊る事を目指しましょう。歌やギターをしっかり聴いて、パソをメロディーのように歌えるように。 不安定な姿勢にならないようにテクニックを練習するのはもちろんですが、その上でいかに曲の持つ空気を感じながら心から踊れるかがポイントではないでしょうか。特に音と音との間を意識しながら動くようにすると、自ずと見た目はついて来ます。形の美しさや表面上の流れだけにとらわれないようにしましょう。 目、耳、心。全ての感覚を研ぎ澄まして、体の中心部からエネルギーを放出してみてください。
その姿は芯からの「フラメンカ」になっているでしょう。 Q2. パリージョがなかなか上達しません。どんな練習をしたらいいですか? A2. 基礎練習をみっちり地道に続けると良いと思います。私は高校生の時にフラメンコを始めましたが、先生に毎日練習するように言われ、本当に毎日家で練習していました。何か消音になるもの(ゴムや靴下など)をはめて、鏡の前でしっかりブラソを正しい位置に構えて、一本一本指を動かす事から始めましょう。レッスンで教わった事の復習で構いませんので、とにかく触れ続ける事が大切です。サパテアードと同じで余計な力が入ると上手くいきませんので、なるべく力を抜いて指の付け根から動かしてみてください。 一回カレティージャ(連打)が出来るようになったら、そうそう出来なくなる事は無いと思います。また、リズムを奏でる上では左手が重要になってきますので、左手もしっかり練習しましょう。 Q3. どうしても本番前は緊張してしまうのですが…。緊張をほぐすために、何かやっていることはありますか? A3. 緊張は誰しもするもの。それをプラスのエネルギーに変えていけると良いですね。月並みですが深呼吸をする、温かい飲み物を飲むなどするとホッとします。これまで積み重ねた事に自信を持って! 本番前に「これだけ練習したのだから大丈夫」と自分に言い聞かせられるくらい、準備をしっかりすれば安心です。ステージの上はひとりではありません。歌、ギター、パルマ、そしてお客様が応援団です。仲間を信じて思い切って身を任せましょう。終わらないステージはありません(笑) 実は私も、踊る前は毎回緊張します。そうは見えない、とよく言われますがドキドキです。それでも一旦始まってしまえば、集中してやり切るのみ。 せっかくのステージ、楽しんで踊りましょう♪
¡¡¡¡¡¡ Vamooooooooos !!!!!!
【プロフィール】
田村陽子(Yoko Tamura)/フラメンコダンサー、フラメンコ教室「Estudio LA FUENTE」主宰。
幼少よりバレエ、バトントワリング、ジャズダンス等様々なジャンルの舞踊を習得。17歳のころより中井不二子、アントニオ・アロンソ、水村繁子らに師事した後2002年小松原庸子スペイン舞踊研究所に入所。同舞踊団の下、フラメンコやクラシコエスパニョールをスペインの著名アーティストらに指導を受け、国内外の公演に多数参加。2012年7月退団後は国内のタブラオ出演や多様なジャンルとのコラボレーション、テレビCM出演等多彩な活動をしている。また、スペイン留学を重ね多くの一流アーティストらに師事、研鑽を重ねつつ舞台やライブの創作活動にも意欲的に取り組む。
2011年第6回CAFフラメンコ・コンクール優勝。2015年フラメンコ生活20周年記念公演「Mirada∼Piano con Duende」にて平成27年度文化庁芸術祭新人賞受賞。
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